デジタル大辞泉 「抹香」の意味・読み・例文・類語 まっ‐こう〔‐カウ〕【抹香/末香】 シキミの葉・皮を粉末にして作った香。仏前の焼香に用いる。古くはジンコウとセンダンとの粉末。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「抹香」の意味・読み・例文・類語 まっ‐こう‥カウ【抹香・末香】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 沈香(じんこう)・栴檀(せんだん)などをついて粉末にした香。今は、樒(しきみ)の葉と皮とを乾燥し、細末にして製する。仏前で焼香のときに用いる。古くは仏塔・仏像などに散布した。 (一)[初出の実例]﹁復如意妙香。塗香抹香無量香。芬馥遍二満於世界一﹂(出典‥往生要集︵984‐985︶大文二) (二)[その他の文献]︹法華経‐提婆達多品︺ (三)② =まっこうくじら︵抹香鯨︶︹本朝食鑑︵1697︶︺ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「抹香」の意味・わかりやすい解説 抹香 (まっこう) インドにおいて仏像や塔に塗ったり散じたりした香料。本来は丁子︵ちようじ︶,白檀︵びやくだん︶,甘松香︵かんしようこう︶,沈香︵じんこう︶,竜脳︵りゆうのう︶,安息香︵あんそくこう︶,川芎︵せんきゆう︶などの香りのよい薫香料を,処方に応じて混ぜ合わせて作っていた。現在はシキミ︵樒︶の葉を乾燥して微粉末にしたものを抹香と称しており,おもに寺院用の香炉にもる焼香料として用いている。またシキミ葉の粉末は,杉の葉の粉末と並んで線香の原料としても用いられている。 執筆者‥木下 密運 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「抹香」の意味・わかりやすい解説 抹香まっこう 粉末の香料で,おもに仏前の焼香に用いられる。清浄なものとされ,沈香と白檀とが古くから用いられたが,今日のものは樒 (しきみ) の葉からつくられる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報