出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
… 散文の分野では,おびただしい量の宗教的著作と歴史編纂,航海記録と並んで,ホメロス,プルタルコスなど古典の翻訳が盛んにおこなわれる一方,現実社会の諸相を風刺的に描くパンフレットや,自然と人生の諸問題を哲学的に省察する文章も,多くものされた。また,華麗な文体で書かれたジョン・リリーの恋愛物語《ユーフュイーズ》やフィリップ・シドニーの牧歌的ロマンス《アーケイディア》はイギリス最初の小説として,1611年に公刊された《欽定訳聖書》とともに,文学史上特記さるべき地位を保っている。詩の分野では,絵画的描写と音楽美にあふれたエドマンド・スペンサーの長大な寓意叙事詩《神仙女王》が名高いが,ソネットをはじめとするさまざまな詩形の短い抒情詩も流行した。…
…おもなものは,プロテスタント系の《カバデル訳聖書》(1535),《大聖書》(1539),《ジュネーブ聖書》(1560),《主教聖書》(1568)であり,また唯一のカトリック系訳として《リームズ・ドゥエー聖書》(新約1582,完訳1610)がある。 そして,これらの英訳聖書の頂点に立つのが1611年刊行の《欽定訳聖書》である。これはジェームズ1世の命を受けて,当代を代表する五十数名の聖職者・学者が周到な計画のもとに,《ティンダル訳》以来の既刊の英訳聖書の長を採り短を補って訳出したもので,シェークスピアの英語と並んで近代英語の性格を決定したと評される名訳であり,英米人の精神・思想・感情生活に大きな影響を与えた。…
※「欽定訳聖書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
タコノキ科の常緑高木。小笠原諸島に特産する。幹は直立して太い枝をまばらに斜上し,下部には多数の太い気根がある。葉は幹の頂上に密生し,長さ1〜2m,幅約7cmで,先は細くとがり,縁には鋭い鋸歯(きょし)...
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