止血(読み)シケツ(英語表記)hemostasis
stop bleeding

デジタル大辞泉 「止血」の意味・読み・例文・類語

し‐けつ【止血】

[名](スル)出血を止めること。血止め。
[類語]血止め

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精選版 日本国語大辞典 「止血」の意味・読み・例文・類語

し‐けつ【止血】

  1. 〘 名詞 〙 出血を止めること。血止め。
    1. [初出の実例]「患部の切除を済ませ、止血(シケツ)、縫合、繃帯まで二十何分で終了した」(出典江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉五)

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改訂新版 世界大百科事典 「止血」の意味・わかりやすい解説

止血 (しけつ)
hemostasis
stop bleeding


12515


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百科事典マイペディア 「止血」の意味・わかりやすい解説

止血【しけつ】

救急の場合の一時的止血法としては,出血局所を指や包帯,ガーゼなどで圧迫する。四肢の動脈性の出血ではその中枢側を短時間緊縛する方法もよい。軽い傷の場合はこれだけで永久に止血できが,不十分な場合には手術的に止血を確実に行う必要がある。損傷血管を見つけて止血鉗子(かんし)ではさみ,糸で結紮(けっさつ)するか電気凝固により止血する。太い重要血管では損傷部を縫合修復する。実質臓器からの出血は一般に止血しにくく,ときにはゼラチンスポンジ,筋肉切片,止血剤に浸したガーゼなどを局所に当てて止血する。全身的に出血性素因のあるときは輸血などによる全身的な療法も大切である。また止血薬の全身的投与も有効なことがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「止血」の意味・わかりやすい解説

止血
しけつ
hemostasis

出血を止める方法。応急的に行う一時的止血法と,永久的止血法とに大別できる。前者には,出血部を滅菌ガーゼなどで圧迫する方法,動脈出血に対して出血創の上部血管を指で圧迫する指圧法,四肢の大血管の出血に対して止血帯で中枢側動脈を固く縛る緊縛法などが含まれる (緊縛法では,止血部末梢の壊死発生に注意する) 。後者では,止血鉗子で血管の断端をはさんで結紮糸で縛る血管結紮法が最も確実であるが,そのほか血管を縫合する方法,電気メスで焼灼する方法,局所止血剤を当てる薬物的止血法などもある。全身的止血法には,血液凝固促進剤の投与や血小板輸血などもある。

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栄養・生化学辞典 「止血」の解説

止血

 出血が止まること.もしくは止めること.

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世界大百科事典(旧版)内の止血の言及

【救急医療】より

…たとえば,けが人が運びこまれてきたら,呼吸をしているか,脈はふれるか,意識はあるか,瞳孔の大きさは,血圧はどのくらいあるか,外出血はないか,どの部位のけがが重いか,などをまず診察する。外出血はただちに圧迫して止血する。外出血がないのに血圧が低いときは,からだの内部で出血していると考えて診察を進める。…

【出血】より

…大きな血管が損傷された場合,たとえば動脈瘤破裂,子宮外妊娠における卵管の破裂,胃潰瘍からの出血,肝硬変のときにみられる食道静脈瘤の破裂では,出血死にいたることがある。【毛利 昇】
[止血のしくみ]
 血管が損傷し,出血が始まると,出血を停止するような生体反応(これを止血機序という)が起こる。まず,血小板が血管損傷部の血管内皮下組織に粘着し,ひきつづき粘着血小板は一連の形態学的・生化学的な変化を起こして,種々の物質を放出する。…

※「止血」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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