ふん‐が【汾河】
(一)中国山西省を縦断する川の名。同省北部、寧武県の西南の管涔(かんしん)山に源を発し、ほぼ南西に流れて河津県の西で黄河にはいる。汾水。
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普及版 字通
「汾河」の読み・字形・画数・意味
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汾河
ふんが / フェンホー
中国、山西省中南部を北北東より南南西に貫流する川。全長716キロメートル、流域面積3万9000平方キロメートル、渭河(いが)に次ぐ黄河第二の支流である。省北部の管涔(かんしん)山に発し、中流で太原(たいげん)盆地を形成し、霊石峡を経て臨汾(りんふん)盆地に入り黄河に合流する。流域は降水量が少なく、また地表に広く分布する黄土は透水性に富むため水量が乏しく、大規模な水運には利用できない。しかし太原盆地をはじめ灌漑(かんがい)用水には広く利用されている。
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世界大百科事典(旧版)内の汾河の言及
【黄河】より
… 黄河の下流部は,華北平原の上で大規模な河道の大変動を繰り返したかは図に示したが,大量の泥まじりの河水の流下と堆積は,かつて黄海の中の島であった山東丘陵を陸繫島とし,黄土高原と山東丘陵の間に広大な華北平原を作りあげることにより,ここを漢民族による中国文明形成の舞台とした。だがもう一つ見逃してならないのは黄河中流部の湖成盆地であり,黄河の支流の渭河︵いが︶と汾河︵ふんが︶の貫流する部分である。汾河河谷も,太行山脈東麓の華北平原とともに殷商文明以前の歴史の展開した舞台でもあるが,とくに重要なのは渭河平原である。…
【山西[省]】より
…(1)晋中盆地 本省中部を縦貫する断層地溝帯で,北から南に向かって次の五つの河谷盆地が並ぶ。北東に流れる桑乾河︵そうけんが︶流域の大同,忻︵きん︶県盆地,南に貫流する汾河︵ふんが︶(汾水)流域の太原,臨汾︵りんふん︶盆地,その南の涑水河︵そくすいが︶流域の運城盆地がそれで,盆地底部は標高250~1000m。いずれも土壌が肥え灌漑は便利で,本省の主要な農業地帯であり,経済活動の中心である。…
【汾水】より
…中国,華北地区,山西省中部を南西に流れる黄河の2番目に大きな支流。汾河ともいう。源を寧武県管涔山に発し,新絳県で西に折れて河津県で黄河に入る。…
※「汾河」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」