申楽談儀(読み)サルガクダンギ

デジタル大辞泉 「申楽談儀」の意味・読み・例文・類語

さるがくだんぎ【申楽談儀】

 
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精選版 日本国語大辞典 「申楽談儀」の意味・読み・例文・類語

さるがくだんぎ【申楽談儀】

 

(一)
 

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改訂新版 世界大百科事典 「申楽談儀」の意味・わかりやすい解説

申楽談儀 (さるがくだんぎ)


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百科事典マイペディア 「申楽談儀」の意味・わかりやすい解説

申楽談儀【さるがくだんぎ】

 
14301()31
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「申楽談儀」の意味・わかりやすい解説

申楽談儀
さるがくだんぎ

能楽論書。正しくは『世子(ぜし)六十以後申楽談儀』。1430年(永享2)成立。世阿弥(ぜあみ)の晩年の芸談を次男の観世元能(もとよし)が筆録したもの。観世大夫(だゆう)を長男の元雅(もとまさ)に譲った直後のものである。当時の能楽の実際の演出や、一忠(いっちゅう)・喜阿弥(きあみ)・増阿弥(ぞうあみ)・犬王(いぬおう)・観阿弥(かんあみ)と世子(世阿弥)に至る演者、芸風から、田楽(でんがく)など能に関係のある諸芸能の実態にわたり、具体的な能楽論としての価値とともに、芸能史上もきわめて重要な資料である。

[増田正造]

『『日本古典文学大系65 歌論集・能楽論集』(1961・岩波書店)』

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「申楽談儀」の解説

申楽談儀
さるがくだんぎ

正しくは「世子(ぜし)六十以後申楽談儀」。能の伝書。世阿弥晩年の芸談を1430年(永享2)11月,子の元能(もとよし)が出家するに際し整理した書。唯一の完本だった堀家本(焼失)は末尾に「別本聞書」7条程度がつき,通常はそれも含めて「申楽談儀」という。本体は,序説と本論31条,結崎(ゆうざき)座座規,補遺からなる。猿楽・田楽史,役者の芸風や逸話,能面・装束,勧進能や式三番の故実,作能法や作者,音曲や演技に関する具体論など多彩な内容で,当時の能楽の実態を知る根本史料であり,具体的な芸論の記述も多い。元能自身の見聞も加わり,厳密には世阿弥伝書ではないが,能楽伝書としての価値は高い。「岩波文庫」「日本思想大系」所収。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「申楽談儀」の意味・わかりやすい解説

申楽談儀
さるがくだんぎ

 
 () 2 (1430) 60  

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旺文社日本史事典 三訂版 「申楽談儀」の解説

申楽談儀
さるがくだんぎ

室町中期の能楽書
世阿弥の能楽に関する秘伝を彼の2男元能 (もとよし) が記した聞書で,1430年成立。秘伝を筆録したもので系統だったものではないが,具体的な事例を中心として話が進められている点に特色をもつ。『風姿花伝』と並んで能楽研究上の重要な史料。

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世界大百科事典(旧版)内の申楽談儀の言及

【金剛流】より

…1721年(享保6)に幕府へ提出した書上(かきあげ)および家元の系図では,足利義満時代の坂戸孫太郎氏勝(1280‐1348)を流祖とし,金剛三郎正明(1449‐1529)から金剛姓とするが,確実なことはわからない。世阿弥の芸談《申楽談儀》に〈金剛は,松・竹とて,二人,鎌倉よりのぼりし者也〉とあり,関東から上った役者が坂戸座を継いだらしい。同書は,観阿弥とほぼ同代の金剛座の統率者金剛権守(ごんのかみ)の話を伝え,量感のある芸風と評しており,金剛の座名も金剛権守の芸名に由来するとみられる。…

【世阿弥】より

…29年(永享1)の仙洞御所での能の阻止,翌年の醍醐寺清滝宮の楽頭職剝奪などがそれで,世阿弥が一時は元重を養子にしたらしいのに,元雅に観世大夫を譲ったことが義教の反感の一因になったのかもしれない。義教の弾圧下にも,女婿金春禅竹(こんぱるぜんちく)のため《拾玉得花(しゆうぎよくとつか)》を著述し,《習道書(しゆどうしよ)》を書いて一座の結束をはかるなど,世阿弥の意欲は衰えなかったが,1430年には元能が父の芸談を《申楽談儀(さるがくだんぎ)》にまとめて遁世し,32年8月には元雅が伊勢で客死し,観世座の本流は断絶してしまった。老後に後嗣を失った嘆きは《夢跡一紙(むせきいつし)》に痛ましく,翌年成立の《却来華(きやくらいか)》は相伝者のいないまま後代への形見として書かれている。…

【多武峰猿楽】より


宿10101613,14911923

【南阿弥】より


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【能装束】より


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【宝生流】より


(1468)

【松囃子】より


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【大和猿楽】より

…四座中,最も由緒の古いのが磯城(しき)郡田原本町西竹田付近を本拠とした円満井座で,同座は他の三座に対して本座という関係にあった(《円満井座壁書》)。本拠とした地名をもって〈竹田の座〉とも呼ばれた(《申楽談儀(さるがくだんぎ)》)。同座の伝承では円満井座は秦河勝に始まるとされ,金春禅竹以後の大夫は秦氏を名のっているが,世阿弥やその次男元能までが秦氏を称している点にも,本座としての円満井座の由緒がうかがえる。…

【吉田東伍】より


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※「申楽談儀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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