細菌類(読み)さいきんるい(英語表記)Bacteriomycota

日本大百科全書(ニッポニカ) 「細菌類」の意味・わかりやすい解説

細菌類
さいきんるい
Bacteriomycota


()


生態と栄養


()1302050()C

1 ATP

2 16


体制


1 0.51()2171142088121

2 12()

3 DNADNARNA()


生殖

細菌類の増殖は二分裂が一般的で、1回の分裂に15~20分かかり、条件がよければ1個が24時間で10の21乗個、総重量にして約4トンとなる。大腸菌の場合でみると、必要な無機塩類数ミリグラムを含む培養液1ミリリットル中における増殖は、36時間で数十億個にもなる。出芽という増殖形式は硝酸菌などにみられる。また、毛状体の細胞内にはゴニジアといわれる内生胞子、あるいは極毛のある遊走子が生ずる。桿菌は細胞内に一つの休眠胞子を形成する。大腸菌では、個体によって鞭毛のほかに多数の短い繊毛をもつものがあり、これによって繊毛のない個体と結合し、繊毛を通してDNAの一部の組み替えが行われる(これを偽(ぎ)接合という)。

[寺川博典]

分類


沿

1
(1) 

(2) 

2
(1) 

(2) 

3
(1) ()

(2) 

(3) 

(4) ()()



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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「細菌類」の意味・わかりやすい解説

細菌類
さいきんるい
bacteria

分裂菌類ともいう。最も微小な単細胞の生物の一群で,単一体は顕微鏡の力を借りなければ見られず,その細胞は高等の生物に比べて著しく未分化であり,増殖は細胞の2分裂による。しかし,それぞれの種を比較検討すると,それらの生活史や生態にはいろいろの変化もあり,未分化ながら適応,変異などの現象もみられる。分布はきわめて普遍的で,種類は 1957年の D.バージーの細菌検索便覧にしたがっても 188属 1450種に及んでいる。クロマティウム Chromatiumのような紅色バクテリアなどの僅少の例外を除いては従属的栄養摂取を行うので,腐生または寄生生活をしている。したがって人間をも含めて動物の病原となったり,それらの保有食品などの腐敗現象の原因となるものが多い。このようなことから,細菌類に関する研究は,まず医学的,衛生学的な見地から進められ,比較的のちになってから純粋の生物学的な研究が進められるようになった。細菌類の生産する物質や,種々の物質を分解する能力のうちには,人間にとって重要なものも多い。たとえば抗生物質の生産や,汚染廃水の浄化などのように,いろいろの面で活用されている。

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