蒸気機関車(読み)ジョウキキカンシャ(英語表記)steam locomotive

デジタル大辞泉 「蒸気機関車」の意味・読み・例文・類語

じょうき‐きかんしゃ〔‐キクワンシヤ〕【蒸気機関車】

 
BCDSL  

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精選版 日本国語大辞典 「蒸気機関車」の意味・読み・例文・類語

じょうき‐きかんしゃ‥キクヮンシャ【蒸気機関車・蒸汽機関車】

  1. 〘 名詞 〙 蒸気機関を装置し、それを動力として走行する機関車。SL。
    1. [初出の実例]「蒸気機関車で一〇〇〇分の一〇の勾配を登る時よりも遙かに楽々と」(出典:旅‐昭和二一年(1946)復刊号・上越線の電化〈関四郎〉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「蒸気機関車」の意味・わかりやすい解説

蒸気機関車
じょうききかんしゃ
steam locomotive

蒸気機関を原動機とする機関車。略してSLともいう。

[松澤正二]

歴史


18041825使1829使使

 

 4718725101880()89189386011895()71502

 190639191329600862019191750C5123D50

 19283()3C53使36D51C57C59D52C58C62()E10

 使


種類

形態

()


使用目的

23


使用蒸気の性質

使使使


蒸気の使い方

使使1使


シリンダーの数

(1)左右に1個(1対(つい))の2シリンダー式、(2)中央にもう1個を有する3シリンダー式、(3)2対のシリンダーをもつ4シリンダー式(マレー式を除く)がある。普通は2シリンダー式である。

[松澤正二]

特殊機関車

(1)シリンダーと走り装置を2組もったマレー式機関車、(2)歯形レールを使って走るアプト式機関車、(3)前後の2台の炭水車に走り装置をもち、それらをボイラーの台枠で橋渡ししたガラット式機関車、(4)シリンダーを縦位置に取り付けて、クランク軸の傘形歯車で動輪を回すシェイ式機関車、(5)据え付けのボイラーから蒸気だけをタンクに充填(じゅうてん)して走る無火(むか)機関車などがある。

[松澤正二]

構造





台枠




ボイラー

()


走り装置

シリンダー内のピストンを円滑に往復させる弁装置と、ピストンの往復運動を動輪へ回転運動に変えて伝える主連棒や、動輪などから成り立っている。

[松澤正二]

ブレーキ装置

運転の安全を確保するため、速度の調整と停止に必要な機構。ブレーキ装置の制動力を加減させる部分と、これを伝える部分とから成り立っている。付属機器には空気圧縮機がある。

[松澤正二]

補助装置




運転室




炭水車

運転に必要な石炭と水を積載する車両。一般には機関車の付属物として、機関車に含まれるものとされている。

[松澤正二]

走行作用




 ()2300

 

 



19821958

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改訂新版 世界大百科事典 「蒸気機関車」の意味・わかりやすい解説

蒸気機関車 (じょうききかんしゃ)


steam locomotiveSL

J.1769N.J.3.6km15R.18040814G.25Locomotion90t1619km429G.Rocket2146km48km

 1830-4418536使E.V.2552725使8792R.F.1B186019131D9600

 2退1使193687002500060JR76

使使

 使

 使使使

 6846F.1906400050002811A2B3C10495099tm3S

1919411-D-D-D-141331.4m387t72.6tD514Big Boy2-D-D-225.9m508t61.5t1727mm130km×1938Mallard202.8km54C62129km


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百科事典マイペディア 「蒸気機関車」の意味・わかりやすい解説

蒸気機関車【じょうききかんしゃ】

 
steam locomotiveSL使使()使300 1804G.1814()1825使1829使187111892使2200mm540t使1cm221kg()36使JR19491967
 

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蒸気機関車」の意味・わかりやすい解説

蒸気機関車
じょうききかんしゃ
steam locomotive; SL

蒸気機関を原動力として利用する機関車。ボイラに発生した蒸気をシリンダに送り,その圧力でピストンに往復運動を起こし,ピストンの一方をクランクに結合し,レール上の車輪を回転させ,車輪とレールの摩擦力によって,牽引力を発揮させる。蒸気にする水とボイラ加熱用の石炭を,連結した車両 (テンダ) で運ぶテンダ機関車と,機関車内部に保有するタンク機関車とがあり,使用蒸気によって,飽和蒸気機関車 (ボイラ内で発生したままの蒸気を使用) と過熱蒸気機関車 (ボイラで発生した蒸気を過熱器で熱して温度を高めて使用) とに分けられる。蒸気機関車は,熱効率が低いこと,鉄道の電化とディーゼル化が進んだことからしだいに姿を消し,日本でも 1975年末には日本国有鉄道 (国鉄) で営業運転を全廃した。しかし 1979年8月1日より山口線の一部 (小郡-津和野) で,動態保存を目的とした運転を再開し,その後も各地でおもにイベント用として不定期に運行している。

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旺文社世界史事典 三訂版 「蒸気機関車」の解説

蒸気機関車
じょうききかんしゃ
steam locomotive

蒸気機関を原動機とした機関車
一般道を走行する初期の無軌道機関車からレール上を走る軌道機関車に発展し,産業革命,交通革命を推進した。1804年イギリス人のトレヴィシックにより,レールの上を走行する初の蒸気機関車が発明されたが,これは実用化にはいたらなかった。その後1814年にスティーヴンソンが実用化に成功し,25年には彼の作になるロコモーション号が客車・貨物を引いてストックトン〜ダーリントン間の走行を達成,30年にはマンチェスター〜リヴァプール間の営業運転が開始された。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「蒸気機関車」の解説

蒸気機関車(じょうききかんしゃ)

実用的な蒸気機関車は,1825年スティーヴンソンによって初めて製作され,以来鉄道と蒸気機関車とは不可分の関係にあったが,今日ではすでに電気ないしディーゼル機関車によって代わられつつある。

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世界大百科事典(旧版)内の蒸気機関車の言及

【機関車】より


使

【鉄道】より


2930

※「蒸気機関車」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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