精選版 日本国語大辞典 「複素平面」の意味・読み・例文・類語 ふくそ‐へいめん【複素平面】 (一)〘 名詞 〙 複素数を目盛った平面。直交座標が︵a, b︶である点に複素数 a+bi を目盛った平面をいう。ガウス平面。複素数平面。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「複素平面」の意味・わかりやすい解説 複素平面 (ふくそへいめん)complex plane 直交座標を定めたxy平面において,点︵a,b︶が複素数α=a+bi︵a,bは実数で,iは虚数単位︶を表していると考えるとき,この平面のことを複素平面,またはガウス平面といい,点︵a,b︶のことを単に点αという。図1の点A,Bはそれぞれ複素数4+4i,-5+6iを表している。xy平面を複素平面と考えたとき,x軸のことを実軸といい,y軸のことを虚軸という。この表示によって複素数を幾何学的に考察することが可能になる。点αを複素平面上にとると,ᾱ︵αの複素共役︶,-α,-ᾱは図1のようにそれぞれx軸に関して対称な点,原点に関して対称な点,y軸に関して対称な点となる。またαの絶対値は原点からαまでの距離である。さらに複素数αがベクトルで表されていると考えると,複素数の加法,減法,実数倍は平面のベクトルの演算と同じになる︵図2︶。また複素数の乗法は極形式を用いると簡明に記述できる。 →偏角 執筆者‥斎藤 裕 図1~図2 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報