改訂新版 世界大百科事典 「阿道」の意味・わかりやすい解説 阿道 (あどう)A-do 朝鮮,高句麗に374年︵小獣林王4︶東晋からやってきた僧。生没年不詳。小獣林王は翌年,阿道のために伊弗蘭寺を建て,また2年前に前秦からきた僧の順道には省門寺を建てたが,これが朝鮮の仏教の始めとされる。新羅の訥祇︵とつぎ︶王︵417-457︶のときに高句麗から新羅の一善郡にきて仏教を伝えた墨胡子は,この阿道と同一人とする伝えがあり,また阿道は父を魏の人,母を高句麗人とした3世紀の僧とする異伝もある。 執筆者‥浜田 耕策 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の阿道の言及 【仏教】より … 朝鮮における仏教の受容は,︽三国史記︾によると,372年(小獣林王2)に高句麗に伝来したのが最初である。秦王苻堅が使いを派遣し,経文とともに順道が来,次いで374年には阿道が来ている。翌年の春2月,順道に省門寺,阿道に伊弗蘭寺を建てたのが海東(朝鮮の異称)仏法の始めであるという。… ※「阿道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」