霧る（読み）キル

デジタル大辞泉 「霧る」の意味・読み・例文・類語

き・る【▽霧る】

 
﹇動ラ四﹈
1 霧が立つ。かすむ。
﹁霞(かすみ)立ち春(はる)日(ひ)の―・れるももしきの大(おほ)宮(みや)所(どころ)見れば悲しも﹂︿万・二九﹀
2 涙で目がかすむ。
﹁目も―・りていみじ﹂︿源・夕霧﹀  

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精選版 日本国語大辞典 「霧る」の意味・読み・例文・類語

き・る【霧】

 

(一)〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
 (二)① 霧がたつ。曇る。かすむ。
(一)[初出の実例]﹁風しも吹けば 余波(なごり)しも立てれば 水底(みなぞこ)支利(キリ)て はれ その珠見えず﹂(出典‥催馬楽︵7Ｃ後‐８Ｃ︶紀の国)
 (三)② 涙で目が曇る。目がかすんではっきり見えない。
(一)[初出の実例]﹁御髪(ぐし)かき撫でつくろひ、おろし奉り給ひしをおぼし出づるに、目もきりていみじ﹂(出典‥源氏物語︵1001‐14頃︶夕霧)
  

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