静脈(読み)ジョウミャク

デジタル大辞泉 「静脈」の意味・読み・例文・類語

じょう‐みゃく〔ジヤウ‐〕【静脈】

末梢の毛細血管網から血液を心臓に向けて送る血管。小・中静脈を経て上下の大静脈となり、心臓に戻る。動脈に比べて壁が薄く、中静脈以降には弁があって逆流を防ぐ。→動脈
[類語]動脈毛細血管

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精選版 日本国語大辞典 「静脈」の意味・読み・例文・類語

じょう‐みゃくジャウ‥【静脈】

 

(一)   ( [] Aders  ) 
(一)[]()(1811)
(二)()(1921︿)
 

せい‐みゃく【静脈】

  1. 〘 名詞 〙 体内各部の血液を心臓に送る血管。じょうみゃく。〔改正増補和英語林集成(1886)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「静脈」の意味・わかりやすい解説

静脈
じょうみゃく


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改訂新版 世界大百科事典 「静脈」の意味・わかりやすい解説

静脈 (じょうみゃく)
vein

体組織,器官から血液を心臓に運びこむ血管。ヒト以外の脊椎動物でも,その構造はヒトの静脈の構造に共通するところが多い。動脈に比べ,一般に結合組織が多く平滑筋は少ない。円口類のヤツメウナギでは静脈系がきわめてよく発達するが,そのほとんどは壁に平滑筋を欠き,内皮細胞基底面をおおう基底膜も部分的にみられるにすぎない。多くの無脊椎動物では,脊椎動物の静脈に相当する構造のものはない。心臓の発達する多くの軟体動物や甲殻類では,体組織からの血液は,心臓周囲に広がる大きな組織間隙(かんげき)(囲心腔)に集められ直接心臓に入る。環形動物,節足動物,尾索類の血行路の一部は,その筋層の収縮による蠕動(ぜんどう)運動によって血液循環の動力源(心臓)となっているが,これも組織間隙から直接血液を集めている。いずれにも脊椎動物の静脈に相当する固有の血管構造はない。しかし,例外的に頭足類の一部では,えらから血液を集め心臓に注ぐ静脈がある。
血管系
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百科事典マイペディア 「静脈」の意味・わかりやすい解説

静脈【じょうみゃく】

身体の末梢から血液を集めて心臓に送り返す血管。毛細血管網につながって始まり,次第に合流して太くなり,ついに心臓の右心房に入る(ただし肺静脈は左心房)。動脈に伴って走るものでは普通その動脈よりも太い。静脈壁は一般に動脈壁に比べて薄い。深部以外に皮下を走る皮静脈または浅静脈と呼ばれるものもあり,皮膚を通して青い筋として見える。大多数の静脈には,所々に血液の末梢への逆流を防ぐ不完全な弁膜,静脈弁がある。
→関連項目血管静脈麻酔動脈リンパ管

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「静脈」の意味・わかりやすい解説

静脈
じょうみゃく
vein

各臓器,組織から心臓のほうに血液を戻す血管をいう。大循環では,静脈は二酸化炭素を多量に含んだ暗赤色の静脈血が流れる。肺静脈と胎生期 (胎児) の臍静脈は逆に,名は静脈でも,酸素に富んだ鮮赤色の動脈血を流す。静脈は動脈ほど心拍動の影響を受けないので,血液の圧力は低い。このため管壁は動脈に比べて薄く,ところどころに静脈弁がついていて,血液が逆流しないようになっている。

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世界大百科事典(旧版)内の静脈の言及

【血管系】より


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※「静脈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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