駒牽き銭（読み）コマヒキゼニ

デジタル大辞泉 「駒牽き銭」の意味・読み・例文・類語

こまひき‐ぜに【駒×牽き銭】

 
人が駒を引いていく図柄の絵(えぜ)銭(に)。江戸時代に民間で作られたもの。金のたまるまじないとして財布に入れ、または銭差10文ごとに1枚ずつ挟んだという。こまひきせん。  

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精選版 日本国語大辞典 「駒牽き銭」の意味・読み・例文・類語

こまひき‐せん【駒牽銭・駒引銭】

 

(一)〘 名詞 〙 江戸時代、民間製作の絵銭の一種。表面に手綱を引かれた馬の図が鋳出されていて、えびす、大黒などの絵銭とともに日本絵銭の代表的なもの。江戸時代の銭貨鋳造所の﹁銭座﹂で数取りのしるしに普通銭貨一〇〇枚に一枚の割で特製したものとする説は誤りで、すべて民間で鋳造されたもの。こまひきぜに。こません。こまひき。
駒牽銭 駒牽銭
 (二)[初出の実例]﹁月こよひこまひき銭のすがた哉﹂(出典‥俳諧・山の井︵1648︶年中日々之発句)
  

こまひき‐ぜに【駒牽銭・駒引銭】

  1. 〘 名詞 〙 ＝こまひきせん（駒牽銭）
    1. [初出の実例]「なをさがし見るに、駒(コマ)引銭(セニ)、目鼻なしの裸人形」(出典：浮世草子・好色五人女（1686）二)

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