「モノづくり開発企業」を掲げ、付加価値向上を重視
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パーパスを体現するための行動指針﹁3C﹂
吉永‥ちなみに、このパーパスにひもづいた行動基準や原則が3つほどあると聞いてるんですけど、ご紹介いただいてもいいでしょうか。![](https://img.logmi.jp/article_images/X5eagQ8aWqFKXq47VyEruf.jpg)
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気になった記事のシェアも、行動基準を浸透させるきっかけに
吉永‥こちらは、まさに大山さんが社員のみなさまに発信してるところですけど、社員の半分以上の70人が﹁いいね﹂を押してるってけっこうすごいですよね。 大山‥そうなんですよ。めちゃめちゃうれしかったんですけど。これは私がパーパスとか3つの行動基準に近しいことを言ってる記事をシェアしたものです。ラーメン屋さんが値上げした記事かなんかだと思うんですけど、私自身もすごく感動したのでシェアしました。![](https://img.logmi.jp/article_images/2KbNBFf2R9zV4YbPKq7Aq2.jpg)
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﹁成長するためには新しい仕事に挑戦するしかない﹂
吉永‥ここまでがCommunicationで、次はChallengeに移っていけたらと思うんですけど。意識されていること、具体的にやったことを教えていただけますか。 大山‥Challengeは要するに﹁成長するためには新しい仕事に挑戦するしかないよ﹂って言いたいわけですね。大前提として、この日本の経済の環境で、同じことだけを続けて売上が右肩上がりに上がることなんてありえないわけですよ。そんなことはみなさんももう十分承知だと思うんですね。 なので我々は、会社として新しいことをするのはマストだと。やらないと生き残れない。そのためには従業員のみんなに、やはり新しいことをやってもらないと困ると。みんなが新しいことをやってくれれば新しい仕事ができて、売上を上げることができる。 それで、新しい仕事をみんながやれば、みんなが成長するじゃないですか。成長したら賃金が上がるじゃないですか。﹁挑戦したら給料上がるぜ﹂というサイクルをね。みんなにもベネフィットがないとやってくれないから、そういうことを会社のパーパスと合わせて説明したっていうことですね。![](https://img.logmi.jp/article_images/U13ku2p9Lc2z1njBfhKbC3.jpg)
やる気があれば誰でも使えるkintoneが、社員の成長機会に
吉永‥僕も大山さんと話してていつもおっしゃっていると思うのが、経営者の仕事ってやはり﹁環境をまず整理することだ﹂と。投映いだいているページにもあるとおり、日東金属工業さんは大山さん主体でいろんなツールを導入いただいてるんですけど、ここも少しお話しいただいてもいいですか。![](https://img.logmi.jp/article_images/8oWmv65ZLnVPNg1ej8tkp4.jpg)
kintoneでの情報共有から生まれた効果
大山‥新しい仕事を始める、新しいアイデアを作るなんてことは凡人にはできないんですよ。私は凡人にできるのは、そういう情報を得て真似するだけだと思っているので。NewsPicksさんで記事を読んで新しいことにチャレンジしようと、kintoneで気づきをシェアさせてもらっています。![](https://img.logmi.jp/article_images/PezcLQKrJEaF71vSiF2rS7.jpg)
大事なのは努力ではなく工夫すること
吉永‥ありがとうございます。では3Cの最後のCreativityに移っていければと思います。クリエイティブというとデザインといったことを着想しがちだと思うんですけど、大山さんの解釈をお話しいただいていいですか? 大山‥Creativityはけっこう後づけですよね。﹁3Cでまとまったからかっこいいかな﹂みたいに思ったんですけど、僕が一番大事だと思ってるのは﹁工夫する﹂こと。努力ではなく、工夫することが大事だと思っています。![](https://img.logmi.jp/article_images/22svoZAKBjJjzaiVGNyymU.jpg)
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年間2,000件近くの改善テーマが上がってくる
吉永‥こういうことを発信していくうちに、現場から業務改善の動きがあったと聞いているんですけど。そこらへんはいかがですか? 大山‥そうですね、もちろん現場からものすごい数の改善提案が上がっています。我々はもともと改善運動をやっていたんですが、今はだいたい月に150件とか、年間で言うと2,000件近くの改善テーマが上がっています。![](https://img.logmi.jp/article_images/E4QnJXxw9bsAumABWEY1sC.jpg)
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ツールやシステム導入も、パーパスとのひもづけが重要
吉永‥徳谷さん、現場の従業員の方が自発的に改善活動を起こすって、やはり人事のプロフェッショナルの目で見てもけっこう難しいと思うんですけど、いかがですか。 徳谷智史氏︵以下、徳谷︶‥私は、大山さんのお話を対面で直接おうかがいしたのは初めてなんですけど、ほかの会社さんにも使えるポイントがめちゃくちゃあるなと思ってて。 大山‥本当ですか︵笑︶。 徳谷‥ツール・システムを入れる前提として、やはりパーパス︵が大事です︶。御社の場合は3Cですよね。結局制度とか仕組みだけがあっても、やる人もいればやらない人もいる。我々が何を目指すのか、何を大事にするのかというところがあって入れないと、従業員の方も何のためにやってるのかよくわからなくなるので。![](https://img.logmi.jp/article_images/XkrYvtAqb3iiS1UdY7L7Xi.jpg)
若手社員の改善提案で新人研修を刷新
吉永‥ありがとうございます。大山さんは製造業を営まれてると思いますけど、中には新人研修ですら現場から改善案が上がってくるって話も聞いてますけど、いかがですか。 大山‥研修って1回カリキュラムが組まれると、改善なんてぜんぜん起こらないと思うんですけど。うちでは、入社1年目の子が展示会に行って﹁何か気づいたことを100個書け﹂みたいな、ちょっとむちゃくちゃな新人研修があったんですけど。 ある時、若い子がちょっと気づいてくれて。﹁それだと1年目の子なんて何もわからないで、見て終わるだけですよ﹂と。だったら半分は自社のブースに行って、営業マンが話してるのを聞いてみる。それで、お客さまの話してるのを聞いて、最後にはお客さまにちょこっとでもいいから商品説明ができるようになろう、みたいな。そういう改善提案をしてくれたんですね。![](https://img.logmi.jp/article_images/AATxqpuWLAnhJN5JseECxT.jpg)
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kintone活用は﹁全社員﹂かつ﹁オープン﹂に
吉永‥まとめになりますけれども、日東金属工業さんでのkintoneの活用の大方針を、あらためてご紹介いただいてもいいですか。 大山‥1つ目は﹁全社員で利用するシステムに﹂。2つ目が﹁全社員が自由にアプリを作れる﹂。3つ目が﹁全社員閲覧可能なシステムに﹂ということで、とにかく全社員ということですね。![](https://img.logmi.jp/article_images/TyDpPivQu5w8LCUJc5Wuc7.jpg)
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事業成長とつながる価値基準を打ち出す
徳谷‥非常におもしろくて、今のお話は私が先ほどお話ししたこととまさにつながってると思うんですけど。私はいろんな会社さんを見ていて、まず大事なのは﹁事業の成長とちゃんとつながる価値基準にする﹂ということです。 先ほどのラーメンの記事を共有したというのは、たぶんその事例がお客さまに向き合う時にも共通すると。顧客対峙もそうだし、経営者の場合は少し先を見た事業の成長と連動させたバリューを設定する。 だからパーパスがあって価値基準があって、それらを徹底しながら進むような土台︵を作るために︶、やはり成功体験が重要ですよね。自分が発信して認められたり、自分がkintoneを使ってちょっとでも変えられたという成功経験がないと、どれだけきれいごとが掲げられても進まない。そこがつながっているのがすばらしいと思います。 あとはやはりシステムを入れるという点でも、オープンであることはめちゃくちゃ大事です。上司と部下は、密室では昔も同じようなことをやってたと思うんですけど。それが公開になって、みんなが認め合ったり承認し合う。それで良い事例が一気に循環する。 これを組織的に整えていくっていうのは……堅く言うと人的資本経営なのかもしれませんけども、会社の目指す方向に向かってみんなが自律的に進むための大事な考え方かなと。本当にこれは各社に共通すると思いますね。中小企業が生き残る道は﹁オンリーワン﹂になること
吉永‥ありがとうございます。ではお二方から最後に一言、コメントもいただければと思います。大山さまから、今日来ていただいてるみなさまにメッセージをお願いします。 大山‥ここにいらっしゃるのは、たぶん中小企業のみなさんだと思っているんですけど、中小企業が生き残るためにはユニークな存在になるしかないです。要するに、独特でオンリーワンの存在になるしかない。もう絶対これしかありません。 機械やAIは人との違いは作ってくれません。人間にしか違いは作れないですし、自社の違いはパーパスと行動指針に現れると。そのためにkintoneがマストハブだということを、力強く言わせていただきたいと思います。![](https://img.logmi.jp/article_images/PqLeEa8LURnVsj7QXf7VKv.jpg)
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人的資本経営を実現するためのハードとソフトの両輪
吉永‥お二方、貴重なコメントありがとうございます。では本日のまとめです。人的資本経営の実践にあたってはパーパスを掲げるだけではまったくダメで。一方でkintoneだけ導入しても人的資本経営は実現できない。﹁ハードとソフトを両輪で回していくことが重要﹂というのが、今日一番伝えたいメッセージになっております。![](https://img.logmi.jp/article_images/CKR1xtEZPGGhqSPrJcUHrF.jpg)
記事内でご紹介した﹁kintone﹂について、さらに詳しく知りたい方はこちら
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