ブックオフ、止まらぬ「中古本離れ」でピンチ 店への"持ち込み"減り、黒字化実現には遠い
前2016年3月期に上場以来初の赤字に転落したブックオフコーポレーション。﹁総合リユース業﹂への転換に向けて再スタートの年となった今2017年3月期第1四半期︵2016年4~6月︶は、売上高198億円と前年同期と比べて12%増収となった反面、営業利益は4.6億円の赤字︵前年同期は0.8億円の黒字︶と厳しい出足となった。
もっとも、今期は前期に実施したパートやアルバイトの大量増員による人件費負担や、﹁ヤフオク!﹂への出品にともなう配送費、中古家電買い取りのための査定システム費が期初からコストとしてかかるため、第1四半期と第2四半期は赤字の計画だった。
オンライン販売は増収増益
﹁第3四半期に黒字転換を果たし、第4四半期に利益を伸ばして通期営業利益8億円を達成するシナリオ。ほぼ想定線どおりのスタートになった﹂︵堀内康隆取締役執行役員︶。しかし、決算の内容を詳細に見ると、必ずしも計画通りとは言えないのが実情だ。中古家電の買い取り強化という課題に加え、中核の中古本の立て直しという新たな課題も浮かび上がる形となっている。 セグメント別では、オンライン事業は、部門売上高16.2億円、部門営業利益1.3億円︵前年同期は12.3億円、営業利益0.5億円︶と増収増益を実現した。前期から導入したリユース店に陳列後、3カ月を経過しても売れなかった中古本をオンライン用の倉庫に配送する施策を進めた結果、商品在庫が充実。販売面では自社サイトや楽天に加えて、2016年1月から開始した﹁ヤフオク!﹂への出品が期初から貢献、計画を上回る上々の滑り出しになった。 総合買い取りのハグオール事業も、売上高4.5億円、営業損失1.0億円︵前年同期は1.2億円、1.3億円の赤字︶とほぼ計画どおりの業績を上げることができた。買い取りでは日本橋三越など百貨店内での﹁総合買取ご相談窓口﹂の開設や出張買い取りに加え、今年から始めたオークションでのブランドバッグなどの購入などが貢献。販売面では、EC通販やBtoB︵卸販売︶のほか、催事販売が増収に寄与した。トピックボードAD
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