テスラの工場は「普通のメーカー」と全く違う フリーモント工場を見学してわかったこと

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12

3便

GM


2003

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モデルX(左前方)とモデルS(右後方)。2017年にはこれに、コンパクトセダンのモデル3が追加される(写真:筆者撮影)

テスラがフリーモント工場を稼働させ始めたのは2010年。この中では、高級セダンタイプの「モデルS」、SUVタイプの「モデルX」、そして2017年末から「モデル3」が生産される予定だ。

もともとこの工場はゼネラルモーターズ(GM)が1982年に閉鎖させた設備を、トヨタとGMの合弁会社「NUMMI」が引継いだ経緯がある。日米貿易摩擦の最中の打開策のひとつであり、米国向けだけでなく、右ハンドルの日本向けのトヨタ車が生産されていたこともあった。ところが2009年のGM破綻でトヨタとの合弁が解消。閉鎖されていた工場を、今度はトヨタとテスラの提携によって、テスラの主力工場へと再生した。2016年までに6000人の雇用が新たに創出されたとしている。

フリーモント工場では、プレス、ボディ、組み立ての主に3つの工程が行われている。現在主力2車種として生産されているモデルSとモデルXはすべてアルミニウムで作られている。軽量で丈夫である点をメリットとしており、米国でも最も巨大な部類の油圧プレスで成形していく。こうしたプレスラインも、2年半前にはなかったものだという。そして、モデルS、モデルX向けのパーツを1週間分ストックして、自動車のボディ成形や組み立てへと回していくことになる。

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