杉田久女 【すぎた ひさじょ】
明治23年5月30日〜昭和21年1月21日。女流俳句の先駆けであり、情熱的・艶美な作風で、鋭く、ストレートに女の情念を詠んだ句を作った。
代表句集
- 「杉田久女句集」 昭和27年
代表作品
花衣ぬぐやまつはる紐いろ〳〵 ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶ ・ 朝顔や濁り初めたる市の空 ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶ ・ 露草や飯噴くまでの門歩き ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶ ・ 足袋つぐやノラともならず教師妻 ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶※1 ・ 紫陽花に秋冷いたる信濃かな ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶ ・ われにつきゐしサタン離れぬ曼珠沙華 ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶ ・ ぬかづけばわれも善女や仏生会 ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶※2 ・ 谺して山ほとゝぎすほしいまゝ ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶ ・ 常夏の碧き潮浴びわがそだつ ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶ ・ 風に落つ楊貴妃桜房のまゝ ︵﹃杉田久女句集﹄昭和27︶※3 ・ ︵その他︶ ・
※1 ノラはイプセンの戯曲﹁人形の家﹂のヒロイン。夫から人形のように扱われていたノラが、自我に目覚めて夫の許を去る話で、女性解放の作として高く評価されている。久女の夫は中学校の教師。 ※2 ﹁仏生会︵ぶっしょうえ︶﹂は四月八日、釈迦誕生の日に行う法会。 ※3 ﹁楊貴妃桜﹂はサトザクラの一品種。花は大きく淡紅色で、八重咲き。
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