河東碧梧桐 【かわひがし へきごとう】
明治6年2月26日〜昭和12年2月1日。初期には印象明瞭な有季定型の句を作ったが、やがて俳句における近代性を追求し、無季自由律など、実験的な句を作るようになった。
代表句集
- 「新傾向句集」 大正4年
- 「碧梧桐句集」 大正5年
- 「八年間」 大正12年
- 「碧梧桐句集」 昭和29年
代表作品
赤い椿白い椿と落ちにけり ︵﹃新俳句﹄明治31︶ ・ ひた〳〵と春の潮打つ鳥居かな ︵﹃新俳句﹄明治31︶ 春寒し水田の上の根なし雲 ︵﹃新俳句﹄明治31︶ ・ 牡蠣殻や磯に久しき岩一つ ︵﹃春夏秋冬﹄明治35︶ ・ 笛方のかくれ貌なり薪能 ︵﹃春夏秋冬﹄明治35︶※1 ・ 思はずもヒヨコ生れぬ冬薔薇 ︵﹃三千里﹄明治43︶ ・ 曳かれる牛が辻でずつと見廻した秋空だ ︵﹃八年間﹄大正12︶ ・ ミモーザを活けて一日留守にしたベッドの白く ︵﹃八年間﹄大正12︶ ・ 網から投げ出された太刀魚が躍つて砂を噛んだ ︵﹃八年間﹄大正12︶ ・ ひるの酒さめて戻る土筆のあれば土筆つむ ︵昭和3︶ ・ ︵その他︶ ・
※1 ﹁薪能﹂は春の夜、篝火をたいて演じる能。﹁笛方﹂は舞台の後方で横笛を吹いている人を指す。 ※2 ﹁ミモーザ﹂はギンヨウアカシアの通称。3月頃に総状花序に黄色の花をつける。
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