篠原鳳作 【しのはら ほうさく】
明治38年10月29日〜昭和11年9月17日。無季の立場から、南国的で清新な抒情あふれる句や、社会的感覚をもった生活俳句を作った。
代表句集
- 「篠原鳳作句文集」 昭和46年
代表作品
炎帝につかへてメロン作りかな ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶※1 ・ 満天の星に旅ゆくマストあり ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶※2 ・ しんしんと肺碧きまで海のたび ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶ ・ 月光のおもたからずや長き髪 ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶ ・ 一塊の光ひか線りとなりて働けり ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶ あぢさゐの花より懈たゆくみごもりぬ ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶※3 にぎりしめ〳〵し掌てに何もなき ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶ 赤ん坊の蹠アウラまつかに泣きじやくる ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶※4 太陽に襁むつ褓きかゝげて我が家とす ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶※5 蟻よバラを登りつめても陽が遠い ︵﹃篠原鳳作句文集﹄昭和46︶ ・ ︵その他︶ ・
※1 ﹁炎帝﹂は夏を司る神。 ※2 ﹁マスト﹂は舟の帆柱。 ※3 妻の妊娠をうたった作品。 ※4 ﹁蹠﹂は足の裏。 ※5 ﹁襁褓﹂は﹁おむつ﹂。
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