ソウル市長、MERSとの「戦争」宣言 情報共有めぐり政府を批判
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︻6月5日 AFP︼韓国で中東呼吸器症候群︵Middle East Respiratory Syndrome、MERS︶コロナウイルス︵MERS-CoV︶の感染が拡大している問題で、首都ソウル︵Seoul︶の朴元淳︵パク・ウォンスン、Park Won-Soon︶市長は5日、MERSとの﹁戦争﹂を宣言した。
韓国の保健福祉省は5日、4人目の死者が出たと発表。また、情報公開が不十分だとの批判を受け、最初の感染者の入院先について、ソウルの南方およそ65キロの平沢︵Pyeongtaek︶にある病院だと明らかにした。これまで韓国政府は、風評被害を理由に病院名の公表に応じていなかった。
ソウルでは、MERS陽性と診断された市内の主要病院の医師が、感染が確認される前に約1500人が参加した会合に出席していたことが明らかになり、市民の不安が高まっている。
5日記者会見した朴市長は、この医師の行動に関する情報を市と共有しなかったとして政府を批判。﹁今より、ソウル市はMERSとの戦争に乗り出す。迅速かつ断固たる対策をとり、市民の命と安全を守る﹂と決意を語った。
これに対し、文亨杓︵ムン・ヒョンピョ、Moon Hyung-Pyo︶保健福祉相は感染拡大によって市民を不安にさせている点については謝罪したものの、朴市長の批判に関しては認めず、﹁不審と誤解をあおっている﹂と市長の対応を非難した。(c)AFP/Lim Chang-Won