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2012年1月20日
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2012年度大学入試センター試験
試験日:2012年1月14日・15日

特集

センター試験のミス、当初公表せず 北大、高校にも連絡なし

 今月14日の大学入試センター試験での問題冊子配布ミス問題で、北海道大学が配布ミスを「受験生に不利益にならない」と判断、公表を見送っていたことが19日、分かった。その後、再試験の希望の有無を受験生に電話で聞いたが、受験生の進路相談にあたる高校には連絡しなかったという。

 北大によると、同大の3教室での試験会場では、受験生102人に問題冊子2冊を配らなければいけないところ、担当者が1冊しか配らなかった。試験は計10科目から2科目を選ぶ方式で、第1科目終了後に受験生の指摘などで担当者がミスに気づいた。

 大学によっては最初に解答する「第1解答科目」のみ採点することから、試験終了後、希望者12人に科目入れ替えの救済措置をとった。だが、北大は「不利益は生じない」と解釈、高校には知らせず、報道機関の取材に当初公表しなかった。

 その後、大学入試センターが希望者への再試験実施を各大学に17日に通知。北大は同日夜、受験生に連絡をし、翌18日夜に配布ミスを発表した。「受験生への連絡に追われた」とこの時点でも高校に連絡しなかった。

 札幌市内の高校は、生徒からの相談で北大での配布ミスを教師らが知った。高校が再試験について把握していないと、進路指導が遅れる可能性があるといい、同校の担当者は「うちの生徒は関係ないと思っていた。慌ててこちらから北大に尋ねたが、学校側にも連絡をしてほしかった」。

 北大の小泉信隆・学務部長は「ミスは言い訳のしようがないが、救済措置をとっており、発表するほどではないと思った。学校には連絡しなかったが、この対応で良かったか検討したい」と話している。

    ◇

 旭川医大は19日、同大の試験会場で担当者が受験生に誤った説明をしたことを明らかにした。受験生が解答の順番を選べる14日の社会系教科について、受験生からの質問に「地理歴史から解答したらどうか」と説明。担当者がミスに気づき、会場にいた受験生9人のうち質問者2人に科目を入れ替える救済措置をとった。再試験の希望者はいなかった。「問題がない」との認識で高校には連絡していないという。(五十嵐透、霜田紗苗)

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