不思議な国の話 室生犀星

 今日は、室生犀星の「不思議な国の話」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは静謐な怪談で……山の上にある「青い古い池」で、不思議なことをしてしまう「娘」と、蛇と蛙の、日本的な異変を描きだした物語です。
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  青い池と赤い蛙のことが怪しく描きだされます。娘の消失と、生類への憐れみがみごとに混じりあった怪談の名作、という印象でした。

秋の瞳(46)八木重吉

 今日は、八木重吉の「秋の瞳」その46を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
「皎々とのぼつてゆきたい」という作品がすてきな詩でした。「皎々」というのは白白と光りかがやくさま、という意味です。
  

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  作中のキーツというのは詩人のジョン・キーツのことです。

傲慢な眼 坂口安吾

 今日は、坂口安吾の「傲慢な眼」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これはなんだかすごい短編で、他人を鋭くにらみつける不器用な画学生と、お金持ちの令嬢の2人の親交というか対立というか……2人の関わりが描きだされる昭和初期の文学でした。坂口安吾は激しい人間性を描きだすことが多いと思うのですが、今回は静かな展開の、素朴な物語でした。
 

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(総ページ数/約15頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  あまりにもすてきな掌編だったので3回くりかえして読んでしまいました。大人びた女性が、中学生の男子と恋愛をするというのは当時も今もどうも破格なのでは、と思いました。
 

火星旅行 スタンリイ・G・ワインバウム

 今日は、スタンリイ・G・ワインバウムの「火星旅行」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 これは100年ほど前にしてはリアルな宇宙を探検する小説なんですが、なぜか火星で呼吸が出来たり、大きな生きものが居たりして、科学上はありえないことがいろいろ書いてある、レトロフューチャーなSF小説です。アメリカのSF雑誌『ワンダー・ストーリーズ』1934年7月号に掲載されたものです。
 

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(総ページ数/約10頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  火星の知的な鳥「トウィール」との交流や、50万年ほどかけて作られているピラミッド怪獣、幻視の美女に変身する縄の怪獣、地球に持ち帰るべき特効薬の秘宝といった、謎の存在がさまざまに立ち現れました。1934年にもしこれを読んだら、すごい、と驚いたんだろうなあ……………………と思いました。

細雪(94)谷崎潤一郎

 今日は、谷崎潤一郎の「細雪」その94を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 裕福な家の者とのお見合いが進行して、本人同士も気分よく相手を好みそうな気配です。これがはたして、細雪の雪子の、結末なのかどうか、まだ不明です。お見合いに始まってお見合いに終わる物語を94話も読んでしまった……と思っているところです。
 それよりも気になるのは、細雪の第一話から出てきた井谷さんが米国に行ったり東京で新店をだしたりするのだけれどもこれがいったい戦中と敗戦を通して数年後にどうなるのかとか、雪子が、幸子や悦子と離ればなれになるのかということに意識が向かっていて、どうもお見合いのことについてはほとんど要点になっていないように思える章でした。
 全体を通して、お見合いというのはいくつもあるのですけれども、問題はどうも、家族がどう生きてゆくのか、姉妹の幸福がどのように続いてゆくのか……裕福な家庭に於ける、戦中と敗戦という世相との兼ね合いはどのようなものか、というところが中心にあったように思います。
 新郎候補として前回から登場しはじめた「御牧さん」は、最初からずっとこの物語の片隅にいたような、違和感の無い交際をしているのでした。
 家族にならない相手と、家族になる人の違いが見えてきたのかも、と思いました。じっさいにはまた破談に至るのかもしれず、どういう展開になるのか、知らずに読んでいるところです。
 今回は細雪を全篇読まずに、拾い読みをしてみたい人にはおすすめできる、細雪らしい、とくになにも起きない、物語全篇の雰囲気が見えてくる章であると、思いました。
 

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(総ページ数/約20頁 ロード時間/約3秒)
当サイトでは『細雪 中巻一』を通し番号で『細雪 三十』と記載しています。下巻の最終章は通し番号で『細雪 百一』と表記しています。
「細雪」の上中下巻、全巻を読む。(原稿用紙換算1683枚)
谷崎潤一郎『卍』を全文読む。 『陰翳礼賛』を読む。
  
■登場人物
蒔岡4姉妹 鶴子(長女)・幸子(娘は悦ちゃん)・雪子(きやんちゃん)・妙子(こいさん)
 
追記 なんだか気になるのは「細雪」はほとんど、関西の三姉妹の物語なんですが、この三姉妹には大姉の鶴子が居てじっさいには四姉妹なんです。その大姉の鶴子だけが東京を拠点にしていて、鶴子はほとんどまったく物語に出てきませんし、ほとんど感情をあらわしません。いっぽうで関西の三姉妹はよく一緒に居て、みんな感情を出して家族と関わっています。今回は幸子と雪子が東京の美容院でなんだか困ってしまい、大阪弁で喋ることもはばかられるという場面がありました。東京と、関西で、謎の対立が起きているのでは、という描写が今回もちょっと、ありました。

働く町 夢野久作

 今日は、夢野久作の「働く町」を配信します。縦書き表示で、全文読めますよ。
 夢野久作の代表作は極端に異質で怖ろしい作品なんですが、今回のは短い童話です。あるすてきな町に、一流のお医者さんが訪れる、という話しなのですが……。
 

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(総ページ数/約2頁 ロード時間/約5秒)
 
追記  医者が荒れ地に水路を造って、ほんとうに医を実現した、という別の時代の作品のことを思いだしました。