環境
![Environment](/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/csr/priority/img/environment/img02.png)
カーボンニュートラルを実現しグリーンでサステナブルな未来を
ICT企業による環境活動への期待と責任は社会的に大きくなっています。私たちは、「環境宣言」および「新環境目標」を設定・公表し、脱炭素社会の推進、循環型社会の推進に加え、自然との共生(生物多様性の保全)という3つのテーマを重視した多面的な取り組みを進めています。従来の「環境目標2030」を2024年3月にリニューアルした「新環境目標」では、急速に変化する地球環境やそれを取り巻く社会状況に対応するべく、「2030年度カーボンニュートラル」「2040年度ネットゼロ」をはじめ、各種目標を強化。事業活動を通じた自社による環境負荷低減に加え、社会全体の環境負荷低減に貢献し、環境問題の解決と経済発展の両立を目指します。
基本理念とビジョン
NTTコミュニケーションズグループ地球環境憲章
NTTグループは、﹁NTTグループサステナビリティ憲章﹂において、グループを挙げてグローバルな視点から環境を考え、活動を進めることとしています。この方針を踏まえて、NTTコミュニケーションズグループにおいても、﹁NTTコミュニケーションズグループ地球環境憲章﹂を制定し、あらゆる環境活動の指針としてグループ全従業員への浸透を図っています。 ﹁NTTコミュニケーションズグループ地球環境憲章﹂ほか、環境戦略の指針詳細はこちら環境宣言および新環境目標の設定
私たちは、﹁NTTコミュニケーションズグループ 環境宣言﹂および﹁新環境目標﹂を設定し、地球環境に関する世の中の動向を見据えつつ、環境活動を継続・強化しています。 NTTグループは、﹁新中期経営戦略﹂︵2023年5月公表︶において、2040年度に自社による排出に加え、サプライチェーンにおける排出︵Scope3︶を含めたカーボンニュートラル=ネットゼロを目指すことを表明し、NTTドコモグループも2023年11月、﹁2040年度ネットゼロ﹂実現を目指す旨を発表しました。私たちNTTコミュニケーションズグループは、﹁新環境目標﹂に﹁2030年度カーボンニュートラル︵Scope1,2︶﹂および﹁2040年度ネットゼロ︵Scope1,2,3︶﹂の実現を掲げ、時代を先駆ける技術やサービスの提供を通じて、人と地球が調和する未来の実現に向け、全従業員が一丸となり環境活動に取り組んでいきます。NTTコミュニケーションズグループ 環境宣言
人と地球が調和する未来のためグローバル環境経営の最先端へ
時代を先駆ける技術やサービスの提供を通じて、3つのテーマに取り組んでいきます。![社会が脱炭素化している未来](/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/csr/priority/img/environment/img10.png)
![資源が循環している未来](/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/csr/priority/img/environment/img11.png)
![自然と共生している未来](/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/csr/priority/img/environment/img12.png)
新環境目標
「新環境目標」では、NTTグループ「環境エネルギービジョン」の宣言を踏まえ、環境宣言で掲げる未来を実現するための3つのテーマについて取り組み目標※1を設定しています。
目指す未来 | 項目 | 目標 年度 |
目標 |
---|---|---|---|
社会が脱炭素化 している未来 |
自社で排出するGHG削減(Scope1,2) | 2030 | カーボンニュートラル (Scope1,2) |
サプライチェーン全体のGHG削減(Scope1,2,3) | 2040 | ネットゼロ (Scope1,2,3) |
|
国内一般車両のEV化率 | 2030 | 100% | |
2025 | 50%※2 | ||
通信事業者の電力効率 | 2030 | 10倍以上 (2013年度比) |
|
資源が循環 している未来 |
廃棄物のリサイクル率 | 2030 | 99%以上 |
自然と共生 している未来 |
生態系を保全するための活動の推進 | 2030 | 生態系保全活動の実施 |
※1 目標設定時点(2024.3)の対象範囲は、NTTコミュニケーションズおよびグループ会社17社
※2 2022年7月に実施したNTTドコモグループ(当時)との組織再編に際して、NTTドコモグループ(当時)より社用車を受け入れたことに伴い、中間目標年度を見直し(NTTドコモグループとして統一)
環境マネジメント
環境負荷削減に向けた推進体制
私たちは、環境活動を継続的に推進していくため、サステナビリティ推進担当役員である常務執行役員を責任者とするサステナビリティ推進委員会内に地球環境保護推進部会を設置するとともに、課題別のワーキンググループ(WG)を編成し、グループ会社一丸となって環境問題に取り組んでいます。地球環境保護推進部会では、温室効果ガスの削減や廃棄物量の削減など多岐にわたる領域の全体計画を策定するとともに、活動成果などの情報共有や水平展開の促進を図っています。
なお、TCFD・TNFDへの対応および関連するNTTドコモグループ全体としての活動については、サステナビリティ推進室において、その他の課題と併せ、サステナビリティマネジメントのもと進めています。
また、「環境問題への対応」をビジネスリスクマネジメントの対象として位置づけ、副社長をはじめとする幹部が参画するビジネスリスクマネジメント推進委員会において、リスクの評価・対応策の確認を実施しています。
今後とも、環境を巡るさまざまな動向へ的確に対応するべく、必要に応じ推進・マネジメント体制の充実を図っていきます。
◆ 推進体制図
![環境保護の推進体制図](/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/csr/priority/img/environment/img07.png)
ISO14001認証取得
2023年3月31日現在、3社でISO14001の認証を取得しています。認証を取得した部・社では、事業活動に伴う環境負荷の着実な低減に向けて環境マネジメントの適切な運用とその継続的改善を行うため、社外環境コンサルタント機関と連携し内部監査を毎年1回実施するとともに、外部審査機関による定期的な審査ならびに更新審査を実施し、課題の抽出とその速やかな対処を行っています。紙(事務用紙)使用量・電力使用量の削減、廃棄物のリサイクル推進を中心に取り組んでいるほか、環境にやさしい社会実現に向けた施策を進めています。
◆ ISO14001認証取得会社※1
![ISO14001認証取得会社](/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/csr/priority/img/environment/img08.png)
グループ全体の環境マネジメントの推進
NTTコミュニケーションズグループでは、地球環境憲章のもと、サステナビリティ推進委員会の下部組織である地球環境保護推進部会において、環境活動を推進する9のWGが担当する各々の活動内容のPDCA報告などを実施し、課題の共有や有効事例の展開などの働きかけを行い、グループ全体の環境マネジメントを推進しています。
環境法令・規制の遵守
私たちは、NTTグループ各社と連携を取りながら、汚染対策を目的とした環境法令や排出基準、PRTR法※などのあらゆる法令などを関連部署に周知徹底するとともに、自主的に社内ガイドラインを設ける一方、コンプライアンス教育を充実させ、法の遵守はもとより適切なリスク管理に力を注いでいます。
※ PRTR法:特定化学物質の環境への排出量の把握など、管理の改善の促進に関する法律の略称
グリーン調達の推進
インターナルカーボンプライシングの活用
環境課題への取り組み意識の醸成
私たちは、環境に対する意識向上を目的として、すべての従業員を対象に、環境研修などを実施しています。また、サステナビリティ活動の一環として、環境啓発活動を積極的に実施しており、その対象も従業員にとどまらず、従業員の家族やビジネスパートナーへと範囲を広げています。
2022年11月には、全従業員を対象とした社内キャンペーンとして「二酸化炭素削減チャレンジ」を実施。日常生活から排出されるCO₂量を可視化し、エコアクション(CO2排出の削減につながる行動)を促すWebアプリケーション「Green Program for Employee™」(提供:NTTコミュニケーションズ)を活用し、環境活動について意識啓発と行動変容を図りました。事後のアンケートでは、回答者の約8割が「環境意識が向上した」、約7割が「環境に配慮した行動に取り組んだ」と答えました。
◆ 「Green Program for Employee」画面イメージ
![「Green Program for Employee」画面イメージ](/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/csr/priority/img/environment/img17.png)
脱炭素社会の推進
私たちのアプローチ
ICTの発展や普及によって豊かな社会や快適な暮らしが実現する一方、ICT関連機器の使用電力の増加は、地球環境に大きな負荷をかけています。私たちは、サステナブルな未来の実現に向け喫緊の課題である気候変動をはじめとした環境問題の解決に貢献することが、NTTコミュニケーションズグループの責任と捉え、温室効果ガス削減への取り組みを続けています。具体的には、脱炭素社会の実現に貢献するため、﹁環境宣言﹂のテーマの1つに﹁社会が脱炭素化している未来﹂を設定し、自社設備の省電力・高効率化、脱炭素に貢献するサービスの提供や環境貢献活動など、多彩なアプローチでサプライチェーン全体におけるGHG排出量削減に向けた対応を進めています。そして、脱炭素社会の推進に向けて、再生可能エネルギー利用のさらなる促進、一般車両のEV化など進め、グループ全体の事業活動によるGHG排出量の削減に取り組み、2030年度カーボンニュートラル実現︵Scope1,2︶、さらには2040年ネットゼロ︵Scope1,2,3︶を目指します。 特に、NTTコミュニケーションズグループの事業活動におけるGHG総排出量の90%以上は電力使用が占めており、電気通信設備の省電力・高効率化の実現は大きな効果を見込むことができるため、先進技術の導入を業界に先駆けて行うなど力を入れています。また、社会の脱炭素化につながるプラットフォームやソリューション・サービスの提供などを通じ、今後とも社会全体の脱炭素化に貢献していきます。 グリーン電力の推進はこちら 電力削減施策の推進はこちら CO2削減に資するサービスの推進はこちら ﹁エコICTマーク﹂への取り組みはこちら気候変動に関するシナリオ分析と取り組み
NTTグループでは、金融安定理事会(FSB)の気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)が公表した提言に対して、2020年5月に賛同を表明しました。2022年7月よりNTTドコモグループとして新たにスタートを切ったことから、NTTグループとしての分析に加え、改めてドコモグループとしてシナリオ分析を実施し、その分析結果にもとづいて、NTTコミュニケーションズグループとしての取り組みや対応を検討しました。ドコモグループの分析では、事業活動を推進する上で想定される気候関連のリスクや影響を、急速に脱炭素社会が実現するシナリオ「2℃未満の目標(1.5℃など)が達成される未来」と、 物理的影響が顕在化するシナリオ「平均気温が4℃上昇する未来」の2つを採用しています。
この度のドコモグループのシナリオ分析をあらたな一つの視座ととらえ、今後も選択するシナリオモデルを含め、さまざまな角度から脱炭素・ネットゼロに向けて取り組みを進めていきます。
※参照シナリオ
・急速に脱炭素社会が実現するシナリオ:
International Energy Agency(IEA)World Energy Outlook 2018 Sustainable Development Scenario(SDS)、IEA Energy Technology Perspectives 2017 Beyond 2℃ Scenario(B2DS)
・物理的影響が顕在化するシナリオ:
Intergovernmental Panel on Climate Change(IPCC)第5次評価報告書、IPCC1.5℃特別報告書
◆ シナリオ分析にもとづくリスクと機会、コミュニケーションズグループとしての取り組み概要
事業に及ぼし得る影響 (リスク・機会) |
重要度 (事業/財務) |
時間軸 | NTT Comグループの取り組み | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
2 ℃ 未 満 ︵ 1.5 ℃ な ど ︶ シ ナ リ オ |
移 行 リ ス ク |
政 策 / 規 制 |
炭素価格・炭素税 |
・炭素税の導入によるコストの増加 ・炭素クレジット(排出枠)購入による運営コストの増加 ・調達価格への炭素税影響(Scope3相当) |
大 | 長期 |
・データセンターにおける新たな技術による空調、IT機器の電力効率化(Green Nexcenter※)や各種電力削減施策の実施によるGHG排出量の削減 ・2030年度カーボンニュートラルに向けた再生可能エネルギー(非化石証書活用による実質再エネを含む)の積極的導入 ・インターナルカーボンプライシング(ICP)の導入 ・2040年ネットゼロ目標の推進 |
製品・サービスに 対する政策・規制増加 |
・製品が製品効率規制/基準を満たさない場合、政府調達やお客様に選択されず、より満たす製品・サービスに需要がシフトする可能性 |
中 | 長期 |
・顧客動向・社会要請を踏まえたサービスの早期展開 |
|||
業 界 / 市 場 |
エネルギー価格の変動 | ・エネルギー価格の上昇と省エネルギー効率の高い製品・サービスへの需要のシフト |
大 | 長期 |
・データセンターにおける新たな技術による空調、IT機器の電力効率化(Green Nexcenter※)や各種電力削減施策の実施による電力使用量の削減 ・電力会社との長期固定契約、専用電源(PPAなど)の開発などの安定電源の確保 ・「IOWN構想の推進」 |
||
顧客の評判・要求・行動変化 |
・取組が消極とみなされた場合の顧客離れや企業イメージの低下 ・環境性能の高いサービスへの顧客ニーズのシフト |
中 | 長期 |
・2030年カーボンニュートラル目標の公開と再生可能エネルギー導入の前倒し実施 ・顧客動向・社会要請を踏まえたサービスの早期展開 |
|||
4 ℃ シ ナ リ オ |
物 理 リ ス ク |
慢 性 |
平均気温の上昇、 真夏日の増加 |
・データセンター・ネットワーク機器の空調管理効率・能力が低いとお客様に選択されない可能性 |
中 | 長期 |
・データセンターにおける新たな技術による空調、IT機器の電力効率化(Green Nexcenter※)や各種電力削減施策の実施による電力使用量の削減。一部のデータセンターで最新の冷却技術を2023年度中に商用提供予定。今後拡大予定 ・「IOWN構想の推進」 |
急 性 |
異常気象の激甚化 |
・洪水によるデータセンターの被災損失 ・災害へのレジリエンスの低さによる評判の低下 |
中 | 短期 |
・建設地の選定における確実なリスク判断の実施 ・災害シミュレーションによる設備の二重化 ・電力供給断を想定した複数給電ルートの確保 ・製造工場における水害リスクに対応した機器調達プランの検討・実施 |
重要度「大」: 事業継続や財務的観点より気候変動対策において重要と想定
重要度「中」: 潜在的な影響を認識しているが、重要度は相対的に大きくはないと想定
重要度「小」: 将来を含めて事業への影響は限定的と想定
時間軸: 短期(3年未満)
時間軸: 中期(3-6年未満)
時間軸: 長期(6年以上)
GHG排出量の算定(2022年度実績)
Scope3については、環境省や他省庁が調査した排出原単位データベースなどを参照し、算定を行っています。
◆ GHGのScope・カテゴリ別排出量
カテゴリ | 構成比率(%) | GHG排出量(万t-CO2e) | |
---|---|---|---|
総排出量 | 100 | 216.1 | |
Scope1(自社による温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼など))※1 | 0.3 | 0.6 | |
Scope2(他社から供給された電気、熱などの使用に伴う間接排出(マーケットベース))※2 | 5.8 | 12.4 | |
Scope3(Scope1、Scope2以外の間接排出(NTTコミュニケーションズグループの活動に関連する他社の排出)) | 203.1 | ||
カテゴリ1(購入した製品・サービス)※3,4 | 33.7 | 72.8 | |
カテゴリ2(資本財)※3,4 | 13.6 | 29.5 | |
カテゴリ3(Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動) | 1.7 | 3.8 | |
カテゴリ4(輸送、配送(上流)) | 0.5 | 1.1 | |
カテゴリ5(事業から出る廃棄物) | 0.0※8 | 0.0※8 | |
カテゴリ6(出張)※3 | 0.3 | 0.5 | |
カテゴリ7(雇用者の通勤)※3 | 0.0※8 | 0.0※8 | |
カテゴリ8(リース資産(上流))※5 | - | - | |
カテゴリ9(輸送、配送(下流))※6 | - | - | |
カテゴリ10(販売した製品の加工)※7 | - | - | |
カテゴリ11(販売した製品の使用)※3 | 30.8 | 66.6 | |
カテゴリ12(販売した製品の廃棄) | 0.1 | 0.3 | |
カテゴリ13(リース資産(下流)) | 13.2 | 28.5 | |
カテゴリ14(フランチャイズ)※9 | - | - | |
カテゴリ15(投資)※10 | - | - |
※1 CO2以外の温室効果ガス(代替フロンなど)を含む
※2 電力由来の排出量は、電力会社ごとの排出係数を使用して算定
※3 2021年度実績より精度向上の観点から、Scope3カテゴリ1,2,6,7,11の算出方法を見直しました
※4 サプライヤごとの取引額にサプライヤごとの排出原単位(各社の公表値より算出)または取引内容に応じた原単位を乗じて算出
※5 算定対象として集計したが実績なし(リース資産が使用する燃料や電力はScope1または2で算定済みのため)
※6 算定対象として集計したが実績なし(委託輸送(カテゴリ4で算定)がほとんどであるため)
※7 算定対象として集計したが実績なし(主事業において、中間製品の加工を実施していないため)
※8 0.05未満
※9 算定対象として集計したが実績なし(該当がないため)
※10 算定対象として集計したが実績なし(Scope1または2で算定済みのため)
(集計範囲:NTTコミュニケーションズおよびグループ会社17社)
◆ 事業活動に伴うGHG排出量(Scope1,2)
![事業活動に伴うGHG排出量(Scope1,2)](/content/dam/nttcom/hq/jp/about-us/csr/priority/img/environment/img18.png)
(集計範囲:NTTコミュニケーションズおよびグループ会社17社)
※ 電力由来の排出量は、電力会社ごとの排出係数を使用して算定
循環型社会の推進
私たちのアプローチ
私たちは循環型社会の実現に貢献するため、環境負荷の低いビジネスモデルの構築はもちろん、リデュース・リユースの推進、リサイクル率の向上に取り組んでいます。廃棄物などの資源の循環は、重みを増し続けている社会課題であり、地球規模での取り組みが的確に進まない場合、長期的には、地球上の自然・生態系棄損、そしてさまざまな資源部材の世界的な高騰・枯渇などを誘発するリスクを内包しています。また、こうした社会からの要請の高まりに的確に応えていかなければ、事業リスクとして、今後、取引先の調達基準に合致しなくなるとともに、企業としてのレピュテーションの棄損につながる恐れがあります。 NTTコミュニケーションズはこれらに対する社会的責任を果たすべく、﹁撤去通信設備﹂﹁建設廃棄物﹂﹁オフィス廃棄物﹂の3つの分野別にWGを編成し、﹁3R︵使用量の削減‥リデュース、再使用‥リユース、再資源化‥リサイクル︶﹂の徹底やプラスチックの循環利用の推進に、NTTグループ各社と連携しながら取り組んでいます。また、企業価値向上に向けた事業機会ともなる循環型社会につながるICTを活用したプラットフォームや、ソリューション/サービスの提供・共創にも取り組んでいます。こうした取り組みを含め、これからも、事業活動における廃棄物の適切な管理およびリユース・リサイクルの推進の先に、資源が有効活用されているグリーンな未来を目指します。自然との共生
※ 目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」
◆ 生物多様性の保全に関する行動指針
1. 基本方針
2. 行動方針
●事業活動における生物多様性保全に配慮した行動を実施 ●事業活動による社会の生物多様性の保全に貢献 ●生物多様性の理解を深め、従業員やその家族、地域とともに自然保護活動を推進TNFDへの対応
※1 自然との接点を発見(Locate)、依存関係と影響を診断(Evaluate)、リスクと機会を評価(Assess)、自然関連リスクと機会に対応する準備を行い投資家に報告
(Prepare)といった場所に焦点を当てて、自然資本への影響や対策の優先順位を付ける方法のこと
※2 本内容は2023年3月に公表されたTNFD β v0.4にもとづくものであり、今後は2023年9月に公表されたv1.0にもとづき内容を見直し、必要な取り組みを進めていきます
◆ シナリオ分析にもとづくリスクと機会、取り組み概要
重要な自然関連リスク・機会 | NTTドコモグループにおけるLEAPアプローチに沿った分析は、NTTコミュニケーションズが担う法人事業領域も対象に含めて行っています。 ステークホルダーの関心と自社事業の関係性を評価し、後述するバリューチェーンの地域性分析の結果も踏まえて「護価値の高い土地の開発」「周辺生態系への影響」「資源採掘」を重要課題として位置付けています。 |
||
事業に与えうる影響 | 事業に影響しうるリスク・機会については、TNFDにおける自然関連リスク・機会分類を参照の上検討を行いました。 | ||
リスク | さまざまな可能性(例:「資源採掘」における供給量の減少時に事業提供に必要な通信機器価格の上昇や供給の不安定化が財務計画へ影響する可能性など)を認識しましたが、NTTドコモグループでの検討結果のとおり、 NTTコミュニケーションズでは自社の有する自然リスクに関して直ちに著しい悪影響を及ぼす項目はないことを確認しています。 | ||
機会 | スマート農業・漁業関連サービスや、環境負荷削減に貢献するサービス・ソリューションの提供など、生物多様性の保全に貢献しうる機会が複数考えられます。 | ||
バリューチェーンの地域性分析 | バリューチェーンの地域性分析は、NTTコミュニケーションズの事業に関連する通信施設・通信機器などを対象に含めた形で行っています。重要課題候補を上流・直接操業・下流のバリューチェーンの各段階ごとに整理し、資源採掘や水利用、土地開発・周辺生態系などリスクテーマごとに「IBAT※1」や「Aqueduct※2」などを利用した分析を通じてバリューチェーンごとのホットスポットや認識するべき潜在的なリスクを確認し、NTTドコモグループとしての重要課題を確定しました。 また、確定した重要課題を踏まえ、GAP分析により優先対応項目を選定し、SBTNのAR3Tフレームワーク※3を活用した対応策の検討を行いました。 |
※1 Integrated Biodiversity Assessment Toolの略。国連環境計画の世界自然保護モニタリングセンター(UNEP-WCMC)が開発した生物多様性統合評価ツール
※2 世界資源研究所(WRI)が開発した水リスク評価のグローバルツール
※3 SBTネットワークが提唱するフレームワークであり、自然環境毀損につながる行動についてプロセスを踏んで(回避→軽減→復元・再生→変革)対応策を検討する枠組み