米国務長官来日

ティラーソン氏、安倍晋三首相と会談 対北、圧力強化で一致「あらゆる選択肢がテーブルに…」

ティラーソン米国務長官(左)と会談する安倍晋三首相(中央)。右は岸田文雄外相=16日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)
ティラーソン米国務長官(左)と会談する安倍晋三首相(中央)。右は岸田文雄外相=16日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)

 安倍晋三首相は16日、来日中のティラーソン米国務長官と首相官邸で会談し、核・弾道ミサイル開発を進める北朝鮮をめぐり、日米間で戦略目標を共有することが重要だとし、圧力強化が必要との認識で一致した。これに先立ち、ティラーソン氏は岸田文雄外相とも都内の外務省飯倉公館で会談。岸田氏との共同記者会見で、慰安婦をめぐる一昨年末の日韓合意について「米国は合意を支持する立場だ」と述べ、日韓両政府に順守を求めた。

 安倍首相はティラーソン氏との会談で、北朝鮮が今月6日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことを踏まえ、「残念ながら北朝鮮の挑発的な行動が続いている」と危機感を表明。ティラーソン氏はトランプ政権が進める対北朝鮮政策の見直しに関連し「あらゆる選択肢がテーブルの上に乗っている」と説明した。

 両氏は東・南シナ海における中国の一方的な行動について懸念を共有。「米国の力強い関与が必要」との認識でも一致し、フィリピン、ベトナムなどの東南アジア諸国連合(ASEAN)各国、インド、オーストラリアとの連携を深めていくことを確認した。

 北方領土をめぐる日露交渉に関しては、安倍首相が「プーチン露大統領との間で議論を深めている」と説明。ティラーソン氏は「私は北方領土問題についてよく理解している」とし、日露交渉に理解を示した。

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