プラモデル
組み立て式の模型の一つ
プラモデルとは、組み立て式の模型の一種。適度に分割して成形されたプラスチック製の部品群(ランナー)と、組み立て説明書などをセットにしたキットの形で販売される。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8f/South-Goodwin.jpg/250px-South-Goodwin.jpg)
名称
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﹁プラモデル﹂という用語は、日本初と称してプラモデルを発売したマルサン商店が考案した登録商標であるが、現在ではより広義にメーカーを問わずプラスチックモデルキット全般を意味する言葉として使われている。プラモと呼ばれることもある[注釈1]。英語ではプラスチック・モデル (Plastic Model) またはコンストラクションキット (Construction Kit‥主にイギリス英語)などと呼称される。
商標としてのプラモデル
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プラモデルという商標は、﹁プラスチック製模型おもちゃ及びその組立キットその他のおもちゃ、人形﹂︵第555762号、1960年9月登録︶、﹁新聞、雑誌、その他の定期刊行物﹂︵第731152号、1967年1月登録︶および﹁模型﹂︵第1846016号、1986年2月登録︶に関して日本プラモデル工業協同組合が権利を所有し、組合員は自由に使用できる。他にキヤノン株式会社が別のものを対象にプラモデルという商標を持っていた時期がある。
プラモデルという名称は、マルサンが1959年︵昭和34年︶に商標登録したもので、他のメーカーは﹁プラ模型﹂﹁プラキット﹂など言い方を変えるか、一般名称である﹁プラスチックモデル﹂を用いる必要があった[注釈2]。ただし、一般消費者や小売店のレベルでは、マルサン商店が権利を所有していた時期から、プラモデルはプラスチックモデル全般を表す用語として広く使用されていた。
商標権は1968年︵昭和43年︶の倒産後再建されたマルサンから1974年︵昭和49年︶に大手問屋の三ツ星商店に売却され、1975年︵昭和50年︶日本プラスチックモデル工業協同組合に移譲された[注釈3]。現在は、加盟する各社は自由に使ってかまわないことになっている[注釈4]。また、日本プラモデル工業協同組合の組合員である童友社[1]は、﹁日本プラモデル工業協同組合に未加盟の模型メーカーは﹃プラモデル﹄という言葉を自社製品の紹介に使用できない﹂旨の説明を行っている[2]。
定義
編集日本ではプラスチック製の組み立てキットのうち、一般的な模型店で扱われるものをプラモデルとし、ほぼ同様の製品であってもそれ以外の玩具売り場、(菓子のおまけとして)菓子売り場、鉄道模型店で扱われるものは玩具、食玩、鉄道模型などと区別されることも多い。一般的な模型店で扱われる狭義のプラモデルとそれ以外のプラモデル形商品は、取り扱っている問屋が異なる場合が多く、流通上別個として扱われており、玩具店と模型店、売り場の別など小売レベルでも一定の線引きがなされているが、厳密ではない。特にキャラクターモデル・玩具においては区別は渾然としており、現タカラトミーのゾイドやプラクションのように、組み立てる楽しみを取り入れたりコスト削減のために、プラモデルと同様の組み立てキットの形態をとる玩具も存在する。逆に模型区分であっても、ガンプラに代表される、顧客へのハードルを下げるためにスナップフィットや塗装不要化などの配慮がなされた商品もある。またSDガンダムや上述のゾイドなど、同シリーズに玩具と模型が混在する例もあり、エンドユーザーレベルからは模型と玩具の中間的で区分がはっきりしないものも少なくない。[要出典]
製品構成
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基本的には、ランナーと呼ばれる枠に繋がった状態の部品と組み立て説明書が含まれる[3]。その他にも接着剤、マーキング用のデカール、組み立てる際に必要となるもの︵ネジ止めが必要なプラモデルには簡易ドライバーなど︶が付属する場合もある。これらが商品のイラストや完成写真等を印刷したボール紙の箱に箱詰めされ、出荷されている。小型のものについてはブリスターパックやビニール袋に入れて売られている場合もある。
組み立て説明書
インスト︵インストラクション︶とも呼ばれる。組み立て手順以外に塗装する場合の色指定や塗装図、模型に関する情報などが併記されていることも多い。ソリッドモデルやライトプレーンの説明書が図面中心で設計図とも呼ばれていた名残であるが、設計図と呼称されることもある。また小型のプラモデルでは組み立て説明書が箱の裏面等に印刷されている場合もある。
接着剤
付属の接着剤
近年では組立てに必要な場合でも付属しないことが多いが、1980年代頃まではほとんどのキットに小型のチューブや平行四辺形のパックに入ったものが付属していた[注釈5]。接着剤を使用せずに組み立てられる、スナップフィットキットと呼ばれるプラモデルも増えている。
デカール
ガンプラ等の初心者向けの製品ではシールやドライデカール︵インスタントレタリング︶が付属する場合もあるが、スライドマークとも呼ばれる水転写︵スライド︶方式のものが付属することが多い。
プラモデルの分類
編集動力装置の有無による分類
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動力装置を取り付けないことを前提とするプラモデルをディスプレイキット︵またはディスプレイモデル[3]︶という。完成品を展示︵ディスプレイ︶することを目的とすることからこう呼ばれる。
組み立てる際に付属もしくは別売の駆動装置を取り付け、走行・駆動させることを目的としたプラモデルもある。電動のモーターを取り付け、乾電池などを動力源として駆動するものをモーターライズキット︵モーターライズモデル[3]︶という。またゼンマイで駆動するプラモデルもある。
製法による分類
編集![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5b/Plastic-model-F18.jpg/250px-Plastic-model-F18.jpg)
対象分野による分類
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実在の飛行機・艦艇・戦車・自動車・建築物等、もしくは実在するにはいたらなかった計画兵器等を扱った﹁スケールモデル﹂と、SFやアニメ等を扱った﹁架空のもの﹂に大別される。スケールモデルにはディフォルメされたものも含める場合がある。アニメ・ゲーム等に登場する車・戦車・船などでは、スケールモデル︵一部パーツ変更やキャラクターグッズが追加されることもある︶がキャラクターのパッケージで販売されている。
スケールモデル
編集詳細は「スケールモデル」を参照
実物が存在するもの、または設計・企画された物を縮小した模型をスケールモデルと呼ぶ[3]。プラモデルが最初に普及した英米では、ヤード・ポンド法を用いていたため縮尺は﹁1フィート︵12インチ︶を何インチに縮小﹂するかが基本であり[3]、例えば1/4インチ︵または1/4”︶スケールといえば1フィートを1/4インチに縮小することで1/48スケールを表す。従って﹁国際標準スケール﹂には分母が12の倍数のものが多い。しかし、鉄道模型のようにフィートをミリメートルに換算した縮尺︵1フィートを4 mmとするもの=4 mmスケール︵1/76︶︶を採用する物や、メーカーの都合︵箱のサイズや、走行ギミックのためのギアボックスや電池の内蔵︶のために決定され、積極的なシリーズ展開のために自然に﹁標準﹂になってしまったものもあり、後者の代表がタミヤの1/35である[3]。またバイクのスケールである1/9は、イタリアのプロター社から始まったものである。1/50は航空機ソリッドモデルの標準スケールである。
●艦船 1/72、1/144、1/200、1/350、1/400、1/500、1/600、1/700、1/720、1/800、1/1000、1/1200 などのスケールがあり、最も種類が多いのは静岡のメーカー四社が共同で展開したウォーターラインシリーズに採用された1/700である。近年はハセガワの三笠を皮切りに1/350スケールの新製品のラッシュが続いている。また日本模型の30センチシリーズは1/700〜1/1100程度に相当する。民間船は︵日本国内メーカーでは特に︶少ない。帆船はスケールの統一は少なく、レベルの1/96、エレールの1/100、1/150、イマイ︵アオシマ︶の1/350などでそれぞれ数種類の船がそろえられる。一部メーカーの製品にはモーターと電池により水上走行が可能なモーターライズキットが存在する。
●陸上兵器︵戦車、大砲、装甲車、兵士など︶1/15、1/16、1/24、1/25、1/30、1/32、1/35、1/48、1/50、1/72、1/76、1/87、1/144、1/350、1/700 などのスケールがある。現代の主流は1/35、1/48、1/72、1/144であり、その中でも、タミヤが採用し日本国内メーカーが追従、以後イタレリ、エッシー、エレールなど日本国外のメーカーも従った1/35が圧倒的なアイテム数を誇る。このため米英のメーカーが展開していた1/32︵メタルフィギュアの54 mmスケール︶ミリタリー物は少数派になってしまった。
●航空機︵固定翼機、回転翼機など︶1/24、1/32、1/35、1/48、1/50、1/72、1/100、1/144、1/200、1/350、1/700 などのスケールがあり、ディテールアップが楽しめる1/48、コレクション性の高い1/72が主流である。1/24や1/32といった大型キットは、中国メーカーの参入を契機に近年[いつ?]はキット数が増えつつある。また一部のヘリコプターは、陸上兵器の標準スケールに合わせて1/35でモデル化されている。コレクションモデルとして1/144や1/100スケールも人気である。なお航空機のプラモデルというと軍用機がメインと思われがちだが、民間機とくに旅客機も豊富でデカール変えなどで多数の航空会社のカラーリングを再現している。スペシャルマーキングなどの特別塗装を施した機体のキットも人気である。
●宇宙開発︵ロケット、宇宙船、探査機など︶スペースシャトルなどは航空機と近いスケールだが、探査機から巨大な宇宙ステーションまで含むため、スケールに統一性無し。
●自動車 1/8、1/12、1/16、1/20、1/24、1/32、1/43などがあり、市販車︵高級車含む︶、レーシングカーとも1/24が主流であるが、フォーミュラカーは近年は1/20が主流である。日本のトラックやバスなどは1/32スケールが多い。1/43はミニカーの主要スケールであり、ホワイトメタルやレジンキャスト製のガレージキットも多い。一部、ミリタリーモデルの派生として 1/35も増えつつある。
●オートバイ 1/6、1/8、1/9、1/12などがあり、レース用、市販用とも1/12が主流である。
●鉄道車両︵ディスプレイキットもしくは、電池等の動力源を内蔵したモーターライズキットで、鉄道模型への流用を考慮していない物︶1/35、1/50、1/76、1/80、1/150などがある。日本においても鉄道車両のプラモデルは、かつて鉄道模型が金属製品主流だった時代に一ジャンルを築いたが、Nゲージを中心としたプラスチック製品の発展とともに、鉄道模型の陰に隠れた存在になってしまい、1980年代後半以降2010年代まで新製品のほとんどない時期が続いた[注釈6]。その一方で、一般のプラモデルとは流通経路や購入者層の異なる鉄道模型の中には実質的なプラモデルであるプラスチック製の組み立てキットがあり、こちらは1970年代後半以降製品を充実させた。日本以外のメーカーでは、ミリタリーモデルの一部として軍で使用された機関車や貨車などのプラモデルが製品化されている。
●鉄道模型用の建築物︵ストラクチャー︶1/22.5︵G︶、1/43.5︵O︶、1/76︵OO︶、1/87︵HO︶、1/120︵TT︶、1/148︵イギリスのN︶、1/150︵日本のN︶、1/160︵欧米のN︶、1/220︵Z︶などがあり、主に鉄道模型のスケールに合わせているが、1/100前後としてTTとHOの両方で、1/200前後としてNとZの両方で使えるようにしている製品も存在する。これらは通常鉄道模型のアクセサリーとして扱われるため一般のプラモデルとは流通経路が異なっているが、ジオラマ製作などに流用される場合も多い。
●アクションフィギュアとそのアクセサリー︵机・椅子、ぶらんこ、トイレなど︶1/12スケール程度。
●建築物︵姫路城、五重塔など︶1/700、1/350、1/200が多いがスケールに統一性無し。
●甲冑、 刀 1/3、1/4スケール。
●箱庭︵農家などのモデルに、付属の種を植えて育てることができる︶スケールに統一性無し︵同シリーズの店舗などは1/60、屋台は1/25︶。
●拳銃︵ルガー・スーパーブラックホーク、コルト・パイソンなど︶手榴弾 など 原則として1/1。ギミック付のキットも存在する。
●動物︵人体模型、アリイのコアラ、ラッコ、エリマキトカゲ、タミヤの1/35恐竜など︶実物の数倍の昆虫や、1/1の小鳥から1/76程度の恐竜までスケールは様々。日本国外のメーカーに比較的製品が多い。
●その他、楽器︵ドラムセットなど︶、家電︵扇風機、オーディオなど︶扇風機はモーターを内蔵し、実際に扇風機としての機能を果たす。ある意味では模型ではなく1/1の扇風機そのものであると言える。オーディオは小型スピーカーを内蔵し、ヘッドホンステレオなどに接続して実際に鳴らすことが可能な製品も存在した。多くは国内メーカーの実在の製品を1/3 - 1/10程度にそのままスケールダウンさせたものである。
架空のもの
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アニメーション、特撮といった映像作品や、漫画、小説、家庭用ゲーム等に登場する架空の兵器や登場人物などを取り扱ったもの[3]。その多くはSF設定の作品である。キャラクターモデルと称される場合も多い。通常は設定資料の寸法から縮尺に見合った寸法を割り出し設計されるが、初期にはパッケージに収容可能な寸法から縮尺を割り出す箱スケールものも多く存在した。
バンダイのガンダムシリーズの成功から1/144、1/100などのものが主流だが、スケールモデル同様に縮尺も多彩である。一例を挙げると1/20、1/35、1/60、1/72、1/220などがある。
●人間に近いサイズのキャラクター︵仮面ライダー、妖怪ウォッチ、その他デフォルメキャラクターなど︶
過去には オバケのQ太郎、がんばれ!!ロボコン、Dr.スランプ、うる星やつらなど、多くのキャラクターのキットがあった。2000年代以降は、組み立て式アクションフィギュアと呼べる商品が増えている。
●実在の車などに近いメカ︵仮面ライダーのオートバイ、西部警察の特殊車両、バットモービル、デロリアンなど︶
カーモデルや航空機などスケールキットと同様のフォーマット、ディテールで設計された商品も多い。
●ロボット物︵ガンダム、マクロス、ボトムズなど︶
1980年代くらいまでは合体・変形などがセールスポイントであったが、ガンダム以降は広い可動によるアクションポージングや、内部構造ディテールにもこだわったアイテムが登場している。
●その他のSFメカ ︵宇宙戦艦ヤマト、スター・ウォーズ、サンダーバード、マイティジャックなど︶
実写作品では、撮影に使われたプロップに対するスケールモデルとしての解釈もある。
歴史
編集プラモデルの誕生と普及
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世界で最初に発売されたプラモデルは、フロッグのブランドで動力付きの木製模型飛行機を販売していたイギリスのIMA社 (International Model Aircraft Ltd.) が、1936年に発売したフロッグ・ペンギンシリーズ[1]である。
当時の新素材であったプラスチックで模型を作る技術は、イギリス軍が教育に使用する航空機や軍用車両等の識別用モデルをプラスチックで作る技術を応用したものである。
フロッグ・ペンギンシリーズは1/72に統一された航空機のキットで、第二次世界大戦により中断されるまでに英国機を中心に30点ほどが発売された。
第二次世界大戦中にはアメリカ国内でもプラスチック製の識別用モデルは多数作成され、大戦が終結すると、ホーク、レンウォール等の複数のメーカーがアメリカでもプラモデルの製造を始めた。
1950年代に入ると、オーロラ、リンドバーグ、レベル、モノグラム等のさらに多くのアメリカのメーカーがプラモデルの生産を始め、ヨーロッパでもイギリスのエアフィックスやフランスのエレール等が活動を開始し、プラモデルは急速に普及していった。
フロッグやエアフィックスといったイギリスのメーカーの航空機キットが最初から1/72で統一されていたのに対し、アメリカのメーカーの初期のキットは箱のサイズに合わせた箱スケールのものが多かったが、1950年代後半以降スケールの統一の動きが進み、多くのメーカーが1/72とともに1/48 (1/4インチスケール) を航空機の統一スケールとして採用し、むしろ1/48の方をメインとした。
また、初期のプラモデルメーカーの多くが木製模型飛行機のメーカーであったこともあり、初期のプラモデルは航空機が中心であったが、1950年代半ば以降、艦船、戦車、自動車等のモデルも徐々に増加していった。
そして1960年代は、欧米の多くのメーカーが数多くの名作キットを生み出す、プラモデルの黄金時代となる。
1990年代から今世紀以降は、ドラゴンをはじめとした東アジア系と、チェコのエデュアルド、ウクライナのICMなどをはじめとする東欧系のメーカーから多くの新製品が発売されている。
日本における歴史
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日本にプラモデルが渡ってきたのはアメリカでプラモデルが普及を始めた1950年代初めで、主に在日米軍関係者によって持ち込まれた[4]が、日本の木製模型メーカーの注目を得るには至らなかった。1956 - 57年になると少数ではあるが外国製のプラモデルを輸入して販売する店も現れ、玩具メーカーのマルサン商店や模型メーカーの日本模型などがプラモデル国産化への模索を開始した。1955年頃から海外メーカーのプラモデルの下請け製造を開始していた日本プラスチックは1956年10月頃、日本初のプラモデルの﹁ゼロ戦﹂を発売、その後1957年春にはゴム動力の﹁原子力潜水艦ノーチラス号﹂を発売した、また﹁和工樹脂﹂は1958年10月頃、﹁ダットサン1000﹂のプラモデルを発売した。その2ヶ月後、マルサン商店は﹁原子力潜水艦ノーチラス号﹂等4点のキットを発売した。なお、同時発売した﹁ダットサン1000﹂のキットは﹁和工樹脂﹂の製品にマルサンのロゴマークのシールを貼ったものである。
1950年代後期から1960年代は、戦記映画の人気や雑誌・出版物での第二次世界大戦戦記特集に後押しされた軍艦や飛行機などの実物の縮尺模型が主だったが、1960年代後半の今井科学︵後のイマイ︶による﹁サンダーバード﹂シリーズの大ヒットによりキャラクターモデルという分野が確立。その後のスーパーカーブームでもプラモデルはブームの一端を担った。
1980年代前半のガンプラ︵ガンダムのプラモデル︶ブームでプラモデルはブームの主役の座を得た。ガンプラの大ヒットを受けて起きたリアルロボットアニメブームでは、プラモデルは主力商品に位置付けられて積極的な製品開発が行われたが、ガンプラブームを再現するには至らなかった。一方、1960 - 1970年代のプラモデル市場を支えてきたスケールカーモデルも市場から撤退するメーカーもあった。また、改造車ブームが背景にあり、旧車を中心とした族車のキットが発売されたものの、自動車をはじめとしたスケールモデルはまだ玩具の領域から脱することはできなかった。そんな中、1980年代後半のミニ四駆ブームでプラモデルは再び脚光を浴びたが、その後は新しい分野でのプラモデルブームは起きていない。
1990年代末頃から模型業界にもファクトリーオートメーション(FA)の導入が進み、プラモデル製品開発の労力が大きく縮減された。それまで設計、原型試作、金型製作と、時に差し戻しもある各工程を専門技術者に頼り、多大な時間とコストを要していたものが、3DCADによりコンピュータ上で最初から立体として設計を行い、自動制御や3Dプリンタにより原型、製品金型の製作まで行えるシステムが確立したことで大幅に工程が短縮した。また、スライド金型の導入は複雑な形状の成形を可能にし、設計の容易化と部品点数削減に一役買った。それらの恩恵により、コトブキヤやウェーブのように資本力の小さいガレージキットメーカーからプラモデル事業に新規参入した会社が牽引する形で、特にキャラクターモデルの分野ではそれまで採算ラインに達しなかったマイナー作品からの商品化が飛躍的に増加した。
2000年代以後は、経済産業省の工業統計表によると﹁プラスチックモデルキット﹂全体の出荷額は、1998年の199億円に対して2007年は113億円と大幅に減少している[5]。ガンプラは安定した売り上げを記録し続けるものの近年は漸減傾向にあり、飛行機やAFVなどスケールモデルは大幅な衰退傾向にある。プラモデル市場の衰退については、急激な勢いで進む少子化[6]と、縮小する市場のパイをめぐってのテレビゲーム等の他の玩具との競争[6]、製品面ではマニアックな商品が増えて初心者が近寄り難くなった点や[注釈7]、部品点数の増加などからモデルの組み立てに高度化を要求する傾向が目立つこと[注釈8]などが要因としてあげられている。また高品質低価格化が進む食玩などの塗装済み完成品模型[6]や、1990年代末から市場が活性化したミニチュアカー[注釈9]がプラモデル市場を圧迫しているとの指摘もある。ミニチュアカーや食玩等の完成品市場には京商や青島文化教材社などの模型専門メーカーも参入しているほか、タミヤに関しても完成品ミニカーやミニ四駆、ダンガンレーサー、RCカー等の完成品を販売することがある。
2006年頃からプラモデル市場の縮小の影響や原油価格高騰のため、プラモデルや塗料などが値上げされる傾向にある。老舗メーカーでは上記の製品開発システムの刷新がうまくいかなかったり、製造部門においても射出成型機が多品種少量生産むけの小容量型へ移行が進んだことにより、旧製品の金型が使用できなくなり不良資産化する恐れが出てきており、老朽化によるメンテナンスコストの上昇が重くのしかかる等、業界は曲がり角に差し掛かっている。
2000年代後半からは、カーモデルにキャラクターデカールをセットした﹁痛車﹂や、﹁ガールズ&パンツァー﹂に登場する戦車、﹁艦隊これくしょん -艦これ-﹂や﹁蒼き鋼のアルペジオ﹂の艦船キット︵ウォーターラインシリーズベース︶など、キャラクターとコラボレーションしたスケールキットがブームとなった。また、1980年代から1990年代のフォーミュラ1、ロードレースバイクのキットが新規開発されるなど、当時製品化されなかった車種を補完するような展開も見られる。先述した組み立ての難しさを減らすために、塗装済みや部品点数を敢えて減らしたキットも登場するようになった。
2015年には、コトブキヤが展開しているフレームアームズを元に擬人化した可動型プラモデルシリーズ﹁フレームアームズ・ガール﹂が発売されブームとなり、これを端に﹁美少女プラモデル﹂が日本およびアジア圏の各メーカーで積極的に制作されるようになった。
近年、模型雑誌では通常のプラモデルを﹁インジェクションキット﹂と呼んで完成品やガレージキットと区別することもある。
静岡とプラモデル
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静岡県の静岡市を中心とする地域はプラモデルやラジコンを代表に玩具産業が盛んで、タミヤ︵静岡市駿河区︶やバンダイ︵静岡市葵区︶、アオシマ︵静岡市葵区︶、ハセガワ︵焼津市︶など大手玩具・模型メーカーが本社や工場を静岡県内においている[8]。特にプラモデルに関しては全国売上シェア約90%である︵2010年統計で92%[9]︶。
駿河国︵現在の静岡県の一部︶には徳川家ゆかりの富士山本宮浅間大社︵富士宮市︶と、静岡浅間神社︵静岡市︶などの浅間神社が多数所在し、時の将軍の指示により、寛永年間と文化年間の二度にわたり静岡浅間神社の大造営を行った[4]。その際に全国から様々な職人達が駿府︵現在の静岡市付近︶へ集められたが、造営が長期に渡ったため造営終了後も職人達の多くがそのまま駿府に定住し、その木工技術を活用して家具やひな人形、仏壇、蒔絵などの生産を始めた[4]。
その木工技法は代々受け継がれ、1932年︵昭和7年︶に、アオシマの創業者である青島次郎が、伝統技法を利用して木製の動力付き模型飛行機を製造販売したことを契機に、県内に多くの木製模型メーカーが誕生した[4]。その後、第二次世界大戦中は、原料不足から他県の木工産業が生産不能に陥るなか、静岡県は国から﹃重要木工県﹄という指定を受けていたことで、主に学校教材用として木製模型の生産も続けられた。
戦後1950年︵昭和25年︶以降欧米のプラモデルが輸入され始めても静岡の模型メーカーの反応は鈍かったが、国産プラモデルが発売されプラモデルの人気が上昇すると、静岡の各メーカーも1960年以降プラモデルの生産に順次参入し、木製模型からプラモデルへの転換が急速に進んだ。1970年代に静岡4社共同企画により実現したウォーターラインシリーズや、その後1980代には社会現象にもなったガンプラブーム、ミニ四駆ブームいずれも、静岡の企業からの発信︵生産出荷︶であり、現在の﹁静岡=プラモデル﹂の構図が成り立つこととなった。
2010年7月24日から2011年3月27日までの期間、﹁模型の世界首都 静岡ホビーフェア﹂を静岡市で開催し、実物大ガンダムを展示するなど、模型︵プラモデル︶の町・静岡を全国にPRした。入場者数は160万7485人だった。この人気を受けて、2011年6月には日本初の模型専門博物館である静岡ホビースクエアが開館した。
模型製作に用いる工具と材料
編集製品
編集よく使われる素材・材質
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ポリスチレン (PS = Poly-Styrene)
プラモデルの材料としては最も多く使用される。プラモデルで﹁プラ﹂といった場合、広義では合成樹脂一般︵ABSなども含める︶をさすが、狭義ではポリスチレンのみを指す。エナメル系溶剤に侵食され、劣化する性質がある。透明のものは飛行機キットのキャノピーや自動車キットの窓ガラスなどに用いられるが、しなやかさがないため非常に砕けやすく、瞬間接着剤などで白濁することも多い。タミヤやエバーグリーン[要曖昧さ回避]ブランドの各種素材もポリスチレンである。ドイツ語であるスチロール (Styrol) と呼ばれることもある。
ABS (ABS = Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)
アクリロニトリル、ブタジエンゴム、スチレンを混ぜたもの。配合比率によって物性に差はあるが、ポリスチレンよりも割れにくく磨耗も少ない。このため、負荷のかかるキャラクター模型の関節部や動力模型のシャーシ︵ミニ四駆や電動RC︶などのパーツがABSで成型されることが多い。溶融接着には専用のABS樹脂用の接着剤を必要とする。また切削性もポリチスチレンよりも粘り気が強い。
ポリプロピレン (PP = Poly-Propylene)、ポリエチレン︵PE=polyethene︶
いわゆるポリキャップとしてロボットキットなどの関節部ヒンジに多用される軟質樹脂。柔軟性が高く磨耗が少ない反面、ほとんどヤスリがけができない、そのままでは塗装もできないといった欠点もある。モーター走行する戦車キットのベルト式キャタピラとして、1970年代からゴム製のものに代わって多く使われるようになり、ディスプレイモデル用としても使用されている。
その他の樹脂
(一)アサフレックス - スチレン系の合成樹脂。曲げると変形が残る程度の柔軟性で、塗装も接着もできる。
(二)エラストマー - ゴムに近い性質だが、射出成型が可能なスチレン系樹脂。
(三)ポリアセタール (POM) - 軸受などに使用される。塗装や接着が困難。
金属類
1/350ホーネット用エッチングパーツ
エッチングパーツや自動車のシャフト、ギアボックス、ネジなど各種金属が補助的に使用される。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c0/Brass_photoetch_sheet.jpg/200px-Brass_photoetch_sheet.jpg)
有名なシリーズ
編集- ミリタリーミニチュアシリーズ 1/35 タミヤ
- ウォーターラインシリーズ 1/700 タミヤ、長谷川製作所、青島文化教材社
- ミニボックスシリーズ1/72 ハセガワ
- ミニボックスEシリーズ1/72 ハセガワ
- 機甲師団シリーズ1/48 バンダイ
- デコトラシリーズ1/32 青島文化教材社
- ガンプラ 各種スケール バンダイスピリッツ(以下バンダイ)
- マシーネンクリーガー 日東、ウェーブ、ハセガワ
- ロボダッチ 今井科学 一部は青島文化教材社から再発売
- 合体マシン 青島文化教材社
- アニメスケール 各種スケール 青島文化教材社
- ミニ四駆 1/32 タミヤ
- たまごひこーき ハセガワ
- フレームアームズ・フレームアームズガール 壽屋
- D-Style 壽屋
- デスクトップアーミー メガハウス
- MODEROID グッドスマイルカンパニー
- Figure-rise Standard バンダイ
- PLAMAX マックスファクトリー
- ヘキサギア 1/24 壽屋
- プラアクト ピーエムオフィスエー
- ゾイド タカラトミー
- リトルアーモリー 1/12 トミーテック
- ファイブスター物語 wave、ボークス
- 5inch Mechanism ピーエムオフィスエー
- 30 MINUTES MISSIONS・30 MINUTES SISTERS バンダイ
デカールの制限
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プラモデルに含まれるデカールや箱絵には、社会的要因による制限が一部加えられている。そのために製品化や旧製品の再生産が困難になったり、やむを得ず一部分の完璧な再現を断念せざるを得なかったりといった問題も生じている。
タバコ広告
1990年代以降、多くの国でタバコ広告の規制が強化された。そのため、多くのF1、WRCといったレースカーのキットに付けられていたタバコメーカーのスポンサーロゴも規制の対象とされ、その後発売されたF1レースカー製品ではデカールからタバコメーカーのロゴが削除されたり、別のものに差し替えられてしまっている。タバコメーカーがメインスポンサーだった一部の車種では、削除や差し替えすら難しいためキット自体が生産困難な状態となっているものもある。
その他企業ロゴに関する制限
2000年代以降は企業の知的財産権管理強化の関係から、タバコ以外の企業についてもロゴが削除・或いは差し替えられたものが現れている。
ハーケンクロイツ
第二次世界大戦時のドイツ機の垂直尾翼に描かれていた鉤十字︵スワスティカ︶は、ナチス・ドイツのシンボルマークであり、現在ドイツでは公の場での使用や掲示が法律により禁止されている。その影響で、1990年代以降多くのメーカーでは箱絵とデカールからスワスティカや本来ナチスとは無関係のフィンランドのハカリスティを削除している。日本国内ではスワスティカの使用に全く制限はないが、輸出を考慮して日本メーカーの多くもこれに倣っている。一部の日本メーカーでは日本国内出荷分にのみスワスティカのデカールを付けているが、多くの場合箱絵は勿論組立て説明書にも明示は無く、オマケ扱いとなっている。また、スワスティカを十字や田の字形に変えたり、二分割してそのままではスワスティカに見えない形でデカールにしているメーカーもある。
コピー製品
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プラモデルにおいては、部品の分割方法や面の表現、対象の立体としての解釈など設計段階で開発者の個性が強く表れる。異なるメーカーが同一の題材を製品化した際に、他のメーカーの商品をコピーしたと指摘される場合が有る。これは前述の分割方法や成型パーツの配列などにおいて、他社の既存製品と比較し同一または酷似しているものが対象となる。
ただし他の工業製品と同じく、金型や製品が他社に売却、またはOEM供給されて別パッケージで発売されることがあり、これがコピー品と間違われやすい。また、1/72以下の小スケールのキットでは、部品分割に個性を発揮できる余地が少ないため、偶然似通った部品分割となる場合もある。
日本のプラモデル黎明期には、先行するアメリカやイギリスのキット製品を原型としてコピーしたものが存在した。原型製品とは異なるパーツ配列としたり、原型製品と比較しギミックやモールドを新しく追加または省略したコピー製品も存在した。部品分割が全く異なっていても、形状の特徴から他の製品を参考にしているのが明らかなものもあった。
プラモデルのコピー製品では、原型製品において模型雑誌やモデラーから問題点として指摘された部分を修正したり、原型メーカーが発売していない派生製品を発売する場合もある。ただし、大部分のコピー製品は精密度において原型製品に劣っている。
ここでは具体的なコピー製品の例として韓国のアカデミー製品について解説する[注釈16]。
1/72 A-10 1/72 MiG-23/27 1/48 F-16
ハセガワ製品が原型と指摘されているアカデミー製品。A-10やMiG-23/27では開発時期の古い原型キットの凸モールドが凹モールドへ修正された。F-16では同一パッケージで複数の形式に対応すべく細かい部品の分割手法が変更され、各種搭載品を追加するなどの修正が行われた。
1/35 M113・M60パットン・メルカバ・センチュリオン
タミヤ製品が原型と指摘されているアカデミー製品。原型製品とは異なり、大量のアクセサリーの追加や原型には無い改良型︵M113︶や発展型の車両︵メルカバ︶、イスラエル国防軍仕様︵M113、M60︶などが発売された。例えばメルカバIIIなどは転輪パーツ以外はオリジナルとなっており、高価なガレージキットを購入したりスクラッチビルドをする必要が無くなったため、購入者からすれば恩恵の方が大きいとも言える。なおセンチュリオンは日本には輸入されていないが、生産停止となったタミヤ製品に代わって欧米市場ではポピュラーな製品となった。
1/48 Su-27
アカデミー製品が原型と指摘されているトランペッター製品。原型キットの問題点をそのままコピーしており工作精度の問題から原型に劣る。
脚注
編集注釈
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(一)^ (くらじたかし 2001)によればマルサン商店はプラモデルと同時に﹁プラスチックモデル﹂と﹁プラモ﹂も商標登録したが数年後に取り下げたとされ、どちらも1960年代前半には既に一般的な名称として使用されている。初の国産プラモデルの発売を報じた昭和33年12月15日付の﹃日本模型新聞﹄の記事でも、﹁プラスチック・モデル・キット﹂をマルサン商店の登録商標としている。
(二)^ 当時マルサン商店は小売店に対しても他社製品を﹁プラモデル﹂と呼ばないよう強く求めていた。また﹁プラモデルと呼べるのはマルサンだけ﹂というキャッチフレーズは自社がプラモデルのパイオニアであることを誇示するとともに、﹁プラモデル﹂の普通名詞化をけん制する意味合いも強かった。
(三)^ (神永英司 2009, p. 175)には1975年に三ツ星商店に売却され、翌年日本プラスチックモデル工業協同組合に移譲されたと解釈できる記述があるが、日本プラモデル工業協同組合の公式サイトでは1975年に権利を得たとされている。
(四)^ (日本プラモデル工業協同組合 2008, p. 179)には﹁日本プラモデル工業協同組合加盟各社は自由に使用できる﹂旨の記述がある。一方、(日本プラモデル工業協同組合 2008, p. 66)には﹁現在ではプラスチックモデルの愛称として誰でも自由に使えるようになっている﹂との記述もある。
(五)^ 付属の接着剤は短期間での使い切りを前提としていたため(キャップ付も存在する)、使い勝手が悪く量も十分ではなかったので、別売のビン入り接着剤を使用するモデラーが多かった。
(六)^ 但し2002年に鉄道模型化可能な組み立て式鉄道玩具Bトレインショーティーが発売されている。
(七)^ 一例としてカーモデルでは、1990年代まではセダンやコンパクトカー、軽自動車やワンボックスカーといった一般的な現行車が製品化されていたが、2000年代以降はスーパーカーやレーシングカー、旧車といった趣味性の強い車種の製品化が増え、前述した車種の製品化が大幅に減少している。
(八)^ プロの自動車モデラーである北澤志朗氏は﹁クルマ好きの人でも、スケールモデルは塗装することを知らない人が多い。複雑な部品の成型が可能になったことにより、かえってパーツが細かくなりすぎてどこから手を付ければいいのか分からず、説明書もアルファベットの記号ばかりで分かりにくい。組み立てにも様々な道具が必要で、一式揃えるとなるとその価格はプラモデル1点以上になってしまう。そうした様々な要因がプラモ離れにつながっているのではないか﹂と述べている。[7]
(九)^ とりわけ、2010年代以降は1/18、1/24とスケールモデルと直接競合するビッグスケールのミニカーも多数登場している。
(十)^ Pカッターはオルファの商品名だが、同種の工具の通称としても使用される。
(11)^ これまでのエアブラシ用の調整を簡便化したエアブラシ専用うすめ液との等倍希釈で簡単に使用可能となった。
(12)^ ただしエアブラシによる塗装では、ラッカー系では多湿環境下で白く曇る︵﹁かぶり﹂と言う︶が、エナメル系では起きない。
(13)^ 実質はプラ素材と接着しない性質をもつ水性接着剤で、ゴム素材の有無で特性が変化する。
(14)^ なおサーフェイサーを用いない面に塗装する技法を"サフレス塗装"と呼ぶ。
(15)^ これを防ぐ技法として、比較的遠方から乾燥速度を調整して半乾きの霧状で塗布して行う"砂吹き"があり、この後に出来る梨地の表面を研磨平滑化する"磨き込み"作業を以って仕上げそれに拠って金属光沢を守る事が出来る。この技法はその他に塗装が光沢仕上げの場合にも応用が利く為に主に自動車(二輪・四輪)模型で多用される。
(16)^ アカデミーを例にしているが、1990年代までは韓国や中国のプラモデルメーカーのほとんどがコピー製品を作っており、特にアカデミーが悪質とか、数が多いということはない。
出典
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(一)^ “日本プラモデル工業協同組合の紹介”. 全日本模型ホビーショー. 2022年5月4日閲覧。
(二)^ (株)童友社 公式アカウント @@DOYUSHAofficial (2022年2月15日). "気にされる方もいらっしゃるかもしれませんのでマジレスします。両ブランド共、製品の中で﹁プラモデル﹂の呼称を使っていないので問題ありません。雑誌社が記事の中で﹁プラモデル﹂を使うのも問題ありません。未加入のメーカー様が、自社製品の紹介に﹁プラモデル﹂の呼称を使うの禁じています。". X︵旧Twitter︶より2022年5月4日閲覧。
(三)^ abcdefg尹大栄 2012, p. 16.
(四)^ abcd尹大栄 2012, p. 14.
(五)^ “ガンプラ、国産一筋30年 品質こだわり4億個”. 朝日新聞. (2010年4月19日). オリジナルの2010年4月20日時点におけるアーカイブ。 2010年4月19日閲覧。
(六)^ abc尹大栄 2012, p. 17.
(七)^ ﹃モデル・カーズ 2016年11月号﹄、ネコ・パブリッシング、119頁。
(八)^ 尹大栄 2012, p. 13-14.
(九)^ “プラモデルの出荷額日本一”. 静岡県. 2013年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月13日閲覧。
参考文献
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●井田博﹃日本プラモデル興亡史 -わたしの模型人生-﹄文春ネスコ。ISBN 4890361871。
●田宮俊作﹃田宮模型の仕事 木製モデルからミニ四駆まで﹄文春ネスコ、1997年。ISBN 9784890369508。
●田宮俊作﹃田宮模型をつくった人々﹄文藝春秋、2004年。ISBN 9784163662503。
●今柊二﹃プラモデル進化論―ゼロ戦からPGガンダムまで﹄イーストプレス、2000年。ISBN 9784872572148。
●平野克己﹃高荷義之―プラモデル・パッケージの世界﹄大日本絵画、1999年。ISBN 9784499227087。
●日本プラモデル工業協同組合 編﹃日本プラモデル50年史﹄文藝春秋企画出版部、2008年。ISBN 978-4-16-008063-8。
●神永英司﹃マルサン物語 玩具黄金時代伝説﹄朝日新聞出版、2009年。ISBN 978-4-02-250550-7。
●くらじたかし﹃マルサン―ブルマァクの仕事﹄︿文春文庫﹀2001年。ISBN 978-4-16-765607-2。
●尹大栄﹁プラモデル産業﹂︵PDF︶﹃地域イノベーション﹄、法政大学地域研究センター、2012年、doi:10.15002/00008192。
●﹃ニッサン グラフ﹄ 昭和34年6月号
●﹃モーターファン﹄ 昭和34年1月号
●﹃青木固 回顧録﹄ 日精樹脂工業 平成元年出版
●日本模型新聞[要文献特定詳細情報]
模型メーカー・業者
編集ほか
外部リンク
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THE MAKING (92) プラモデルができるまで - YouTube |
- 日本プラモデル工業協同組合
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