「東京の地下鉄」の版間の差分
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こういった経緯により東京は1つの都市において民営と公営の2つの地下鉄事業者が存在しており、これは日本の都市の中では唯一である。路線数や利用者数・路線距離・駅数などはいずれも東京メトロの方が都営地下鉄よりも多い。このような現状は利用者にとってもわかりにくいことから、都営地下鉄と東京メトロの統合議論も存在するが、進展のない状況にある。 |
こういった経緯により東京は1つの都市において民営と公営の2つの地下鉄事業者が存在しており、これは日本の都市の中では唯一である。路線数や利用者数・路線距離・駅数などはいずれも東京メトロの方が都営地下鉄よりも多い。このような現状は利用者にとってもわかりにくいことから、都営地下鉄と東京メトロの統合議論も存在するが、進展のない状況にある。 |
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東京メトロと都営地下鉄の各路線は、両事業者で[[東京都区部|東京都23区内]]の大半<ref group="注">23区のうち、[[世田谷区]]・[[葛飾区]]には東京メトロ・都営地下鉄とも路線を持たない(他社線に乗り入れている区間は存在する。なお葛飾区には地下を走行する路線も存在しない)。[[目黒区]]は日比谷線が[[中目黒駅]]を終点とするのみ(ただし中目黒駅は東急電鉄の管轄)。一方で、一部の路線は[[千葉県]]・[[埼玉県]]内にも乗り入れる。</ref>を縦横無尽に結んでおり、[[東京メトロ副都心線]]を除く全ての地下鉄路線が[[都心]]の[[千代田区]]を経由する。両事業者の路線・駅数の合計は、世界各都市の地下鉄路線で4番目に多い。その数は、東京メトロ9路線180駅と都営地下鉄4路線106駅の総計13路線286駅(2020年6月6日現在)である。 |
東京メトロと都営地下鉄の各路線は、両事業者で[[東京都区部|東京都23区内]]の大半<ref group="注">23区のうち、[[世田谷区]]・[[葛飾区]]には東京メトロ・都営地下鉄とも路線を持たない(他社線に乗り入れている区間は存在する。なお葛飾区には地下を走行する路線も存在しない)。[[目黒区]]は日比谷線が[[中目黒駅]]を終点とするのみ(ただし中目黒駅は東急電鉄の管轄)。一方で、一部の路線は[[千葉県]]・[[埼玉県]]内にも乗り入れる。</ref>を縦横無尽に結んでおり、[[東京メトロ副都心線]]と都営浅草線を除く全ての地下鉄路線が[[都心]]の[[千代田区]]を経由する。両事業者の路線・駅数の合計は、世界各都市の地下鉄路線で4番目に多い。その数は、東京メトロ9路線180駅と都営地下鉄4路線106駅の総計13路線286駅(2020年6月6日現在)である。 |
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なお、[[皇居]]の地下は、一部路線が皇居外苑をわずかにかすめる程度で、中心部は通っていない。これは、戦前からの皇居︵宮城︶に対する意識に加えて、仮に皇居の下に路線を建設しても駅が設置できず、さらに東京都心は皇居を囲むように[[オフィス街]]や官庁街が広がっており、それらを経由して路線を敷設した方が多くの利用者が見込めるからである<ref group="注">なお、[[運輸政策審議会答申第18号]]における[[京葉線]]延伸では、皇居を東西に貫く構想ルートが示されている。</ref>。それゆえ、[[永田町]]や[[霞が関]]、[[大手町 (千代田区)|大手町]]付近などは複数の路線が集積し、地下鉄のジャンクション・[[ターミナル駅]]となっている。
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なお、[[皇居]]の地下は、一部路線が皇居外苑をわずかにかすめる程度で、中心部は通っていない。これは、戦前からの皇居︵宮城︶に対する意識に加えて、仮に皇居の下に路線を建設しても駅が設置できず、さらに東京都心は皇居を囲むように[[オフィス街]]や官庁街が広がっており、それらを経由して路線を敷設した方が多くの利用者が見込めるからである<ref group="注">なお、[[運輸政策審議会答申第18号]]における[[京葉線]]延伸では、皇居を東西に貫く構想ルートが示されている。</ref>。それゆえ、[[永田町]]や[[霞が関]]、[[大手町 (千代田区)|大手町]]付近などは複数の路線が集積し、地下鉄のジャンクション・[[ターミナル駅]]となっている。
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2022年12月28日 (水) 09:28時点における版
概要
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/7b/Fuku-Shibuya2.jpg/220px-Fuku-Shibuya2.jpg)
沿革
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/11/Tokyo_metro_history_map.gif)
路線
東京メトロ・都営地下鉄の路線
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以下の表では、冒頭の「定義1」の路線について、都市交通審議会の路線番号順に示す。
- 「色」「記号」は東京地下鉄(以下、表において「東京メトロ」)・都営地下鉄共通のラインカラー及び識別アルファベットを表す。
路線番号 | 開業順 | 色 | 記号 | 事業者 | 路線名 | 区間 | キロ程 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1号線 | 3 | ![]() |
都営地下鉄 | 浅草線 | 西馬込駅 - 押上駅 | 18.3 km | ||
2号線 | 4 | ![]() |
東京メトロ | 日比谷線 | 北千住駅 - 中目黒駅 | 20.3 km | ||
3号線 | 1 | ![]() |
東京メトロ | 銀座線 | 浅草駅 - 渋谷駅 | 14.2 km | ||
4号線 | 2 | ![]() |
東京メトロ | 丸ノ内線 | 池袋駅 - 荻窪駅 | 24.2 km | ||
![]() |
丸ノ内線分岐線 | 中野坂上駅 - 方南町駅 | 3.2 km | |||||
5号線 | 5 | ![]() |
東京メトロ | 東西線 | 中野駅 - 西船橋駅 | 30.8 km | 一部千葉県へ乗り入れ | |
6号線 | 6 | ![]() |
都営地下鉄 | 三田線 | 白金高輪駅 - 西高島平駅 | 24.2 km | ||
目黒駅 - 白金高輪駅 | 2.3 km | 第二種鉄道事業区間[備考 1] | ||||||
7号線 | 11 | ![]() |
東京メトロ | 南北線 | 目黒駅 - 赤羽岩淵駅 | 21.3 km | [備考 1] | |
8号線 | 8 | ![]() |
東京メトロ | 有楽町線 | 和光市駅 - 小竹向原駅 - 新木場駅 | 28.3 km | [備考 2] 起点付近は埼玉県内 | |
9号線 | 7 | ![]() |
東京メトロ | 千代田線 | 綾瀬駅 - 代々木上原駅 | 21.9 km | ||
綾瀬駅 - 北綾瀬駅 | 2.1 km | 鉄道要覧では「千代田線の別線」扱い | ||||||
10号線 | 10 | ![]() |
都営地下鉄 | 新宿線 | 新宿駅 - 本八幡駅 | 23.5 km | 終点付近は千葉県内 | |
11号線 | 9 | ![]() |
東京メトロ | 半蔵門線 | 渋谷駅 - 押上駅 | 16.8 km | ||
12号線 | 12 | ![]() |
都営地下鉄 | 大江戸線 | 都庁前駅 - 清澄白河駅 - 都庁前駅 - 光が丘駅 | 40.7 km | ||
13号線 | 13 | ![]() |
東京メトロ | 副都心線 | 和光市駅 - 小竹向原駅 - 渋谷駅 | 11.9 km | [備考 2][備考 3] 起点付近は埼玉県内 |
2事業者以外の路線
路線番号 | 色 | 記号 | 会社名 | 路線名 | 区間 | キロ程 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1号線 | ![]() |
京浜急行電鉄 | 本線 | 品川駅 - 泉岳寺駅 | 1.2 km | 鉄道要覧では「本線(品川駅 - 浦賀駅間)の支線」扱い | |
7号線 | ![]() |
埼玉高速鉄道 | 埼玉高速鉄道線 | 赤羽岩淵駅 - 浦和美園駅 | 14.6 km | 起点付近をのぞき大半が埼玉県内 | |
8号線 | ![]() |
西武鉄道 | 西武有楽町線 | 練馬駅 - 小竹向原駅 | 2.6 km | ||
10号線 | ![]() |
京王電鉄 | 京王線(京王新線) | 新線新宿駅 - 笹塚駅 | 3.6 km | 「地下鉄営業キロ」上では新宿 - 幡ヶ谷間2.7 km 鉄道要覧では「京王線の複々線区間の一部」扱い | |
11号線 | ![]() |
東急電鉄 | 田園都市線 | 渋谷駅 - 二子玉川駅 | 9.4 km | 旧「新玉川線」区間 |
乗り入れ区間
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/07/Tokyo-Metro-9000_Toei-6300.jpg/220px-Tokyo-Metro-9000_Toei-6300.jpg)
(田園調布駅 - 多摩川駅 2019年8月)
- 日比谷線
- 東西線
- 千代田線
- 有楽町線
- 半蔵門線
- 南北線
- 副都心線
- 浅草線
- 三田線
- 東急電鉄目黒線・東横線(目黒駅 - 日吉駅)
- 新宿線
使用車両
東京の地下鉄で使用される車両は自社所有及び直通運転を行う鉄道会社所有のもので、外観も独特なものが多い。地下鉄路線のほとんどはトンネル内径が狭く非常時に列車側部に脱出することができないため[注 7]、列車の先頭部と最後部の双方に非常時脱出用貫通扉の設置が義務付けられた地下鉄等旅客車が導入・運行されている。
以下に自社所有で現在運転を行っている営業車両のみを挙げる。相互乗り入れ路線の車両及び過去に走っていた車両は該当路線を参照。
- 銀座線
- 丸ノ内線
- 日比谷線
- 東西線
- 千代田線
- 有楽町線・副都心線
- 半蔵門線
- 南北線
- 浅草線
- 三田線
- 新宿線
- 大江戸線
連携・提携など
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4f/Kudanshita_station_Platform_4-5_20130316.jpg/220px-Kudanshita_station_Platform_4-5_20130316.jpg)
他の地下路線
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b1/Tokyo_Station_Keiyo_Line_platform_end.jpg/220px-Tokyo_Station_Keiyo_Line_platform_end.jpg)
参考資料
- 井上広和; JRR (1987), 東京の電車, カラーブックス, 保育社, ISBN 978-4586507306
- 、1997、「京成電鉄特集」、『鉄道ピクトリアル』632巻(1月増刊号)、電気車研究会
- 、1998、「京浜急行電鉄特集」、『鉄道ピクトリアル』656巻(7月増刊号)、電気車研究会
脚注
注釈
出典
- ^ 都営地下鉄・東京メトロ:一元化問題 サービス向上先行 乗り継ぎ割引駅も/東京 - 2011年2月4日 毎日新聞都内版
- ^ 都営地下鉄との運賃通算化検討 東京メトロ新社長 - 日本経済新聞・2017年6月29日
- ^ 例えば、 国土交通省鉄道局 編『数字でみる鉄道2006』財団法人運輸政策研究機構、2006年10月。など。
関連項目
外部リンク
- 東京メトロ
- 都営地下鉄
- 地下鉄博物館特別展「地下鉄建設の歴史展」(インターネットアーカイブ・2021年時点の版)