![ハマスは人質を取るから卑怯だと言うが、ではイスラエルがやっているこれは何なのか? - 読む・考える・書く](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6487474d3694c5624dd7834d5a4bd404ea59d9ff/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2FV%2FVergil2010%2F20231126%2F20231126141845.jpg)
『この世界の片隅に』で太極旗シーン以上に問題なのが、憲兵が出てくるエピソードだ。この話は以前にも一度取り上げているので内容が一部重複するが、改めて問題点を整理してみることにする。なお、このエピソードに関しては原作マンガとアニメ版に大きな違いはない。 『この世界の片隅に』で「憲兵」はどのように描かれたか このエピソードでは、呉の軍港に浮かぶ軍艦をスケッチしていたすずを間諜(スパイ)容疑者として捕まえた憲兵が、すずを連れて北條家に怒鳴り込んでくる。[1] 家族たちは玄関先で怒鳴り散らす憲兵の説教を神妙に聞いていたのだが、憲兵がいなくなると、次のシーンでは、よりによってすずなどをスパイ扱いした憲兵をバカにして爆笑する。[2] 現実にはあり得ない憲兵描写 しかし、こんなことは当時の現実としてはあり得ない。 まず、憲兵がスパイ容疑者を捕まえたら憲兵隊詰め所に連行して尋問するはずで、容疑者の自宅に引っ
先月の京都アニメーション放火大量殺傷事件に関連して、安倍政権は被害者らへの支援金を税制上特別に優遇する措置を検討しているという。 www.sankei.com アニメ制作会社「京都アニメーション」(本社・京都府宇治市)の放火殺人事件をめぐり、政府が被害者らへの寄付金を「地方公共団体に対する寄付金」と位置付け、税額控除制度を活用して寄付者の税負担を軽減する方向で調整していることが21日、分かった。犯罪被害に関する寄付金を災害義援金と同じように扱うことは異例。特に企業が寄付しやすい環境をつくる狙いがあり、支出金の全額を決算時に損金として算入できる制度を活用する。 (略) 政府は、世界に誇るコンテンツ産業を担う京アニの事件が放火による不慮の出来事である上、京アニへの寄付は不特定多数の被害者を対象としていることから、災害義援金と同じ優遇制度を適用する方向だ。 寄付金の全額を損金算入できるようにする
とりとめもない「愛国」的語句の羅列 この歌を作った人(野田洋次郎氏)は、日の丸に対する自分の心情を素直に歌詞にしたのだろうか。 そうだとしたら、彼ははためく日の丸を見るだけで意味もなく懐かしくなり、こみ上げる思いに血潮が高鳴るらしい。 そして、自分の身体に流れる「気高きこの御国の御霊」に誇りを感じながら、逆風にも高波にも立ち向かって突き進んで行くのだという。たとえそれで死ぬことになっても、永遠に咲き誇る《何か》を守るためならくじけはしないのだ、と。 書いていて背中が痒くなってくるようなストーリーだ。「御国」「御霊」「日出づる国」といったそれらしい語句を連ねて、なんとなくの「愛国」気分に酔っているだけではないか。 それにしても、人気ロックバンドがこんな歌を普通にリリースし、感激したファンから「国歌にしてほしい」などという声が上がるとは。戦後70年を経てとうとうここまで来たのか、と慨嘆せざるを
前回記事で、教育勅語が説教する「徳目」(ただし最後の1個は除く)について、「時代背景を考えればまあ常識的な内容で、当時の感覚では当たり前の道徳」だと書いた。 これは、当時の人々はそれらを「当たり前の道徳」と感じたであろう、ということであって、その内容が普遍的に通用するという意味ではない。また、人々が自発的に何らかの「徳目」を尊重することと、国家に命令されてそれを守らされることとは、やっていることは同じように見えても、意味はまったく違う。 それが分からない、法と道徳の区別がつかない人々がこの国には多すぎる。これは、この社会の未熟さの表われの一つであり、またこの国を蝕む宿痾の一つとも言えるだろう。以下、渡辺洋三『法とは何か』(岩波新書 1979年)から引用する。 わが国では、法と道徳との分離が徹底せず、しばしば、法的正義と道徳的正義とが同一の「正義」の言葉で呼ばれ、混同して使われてきた。このた
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