知床半島の「核心部」とも言われる知床岬。容易に人が立ち入れず、厳格に守られてきた岬で、携帯電話基地局の建設が始まった。秋には大規模な太陽光パネル設備が完成する計画だ。2005年に知床を世界自然遺産登録に導いた午来昌・元斜里町長(87)に心境を聞いた。 あの知床岬の台地をほじくって、太陽光パネルを浮かべてフェンスで囲って。なんて馬鹿なことを。自分たちの生活の根っこになる自然というものを破壊してまで、それが必要なのか。地元の人たちも冷静に考える必要がある。 □■ 知床ってのは「不便さこそ宝」なんだ。不便だからこそ豊かな自然の恵みを受けて羅臼の人も、斜里の人もみんな今日まで頑張って生きてきた。それが、小型観光船「KAZUⅠ(カズワン)」の沈没事故で突然、知床岬にも携帯電話基地局となる。知らないうちに勝手に計画が進んでいた。一番残念なのは環境省だよ。いったい知床の価値をどう考えているのか。 漁師さ
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