トルコにおける国民投票――「大統領制」は何をもたらしうるのか 岩坂将充 現代トルコ政治研究、比較政治学 国際 #トルコ#エルドアン 去る2017年1月21日、トルコで現憲法(1982年憲法)の改憲に関する法案(注1)が議会(注2)にて成立した。これは、現憲法下のみならず、1923年の共和国建国以来90年以上にわたって続いてきた議院内閣制の廃止と、大統領制の導入を目指すものである。今回の改憲案は、4月16日に国民投票に付され即日開票されるが、賛成票が過半数におよべば、エルドアン大統領(Recep Tayyip Erdoğan;在職2014年8月~)が多くの権力を手にする新たな体制が実現し、トルコは共和国史上最大の政治的転換点を迎えることとなる。 本稿では、こうした大きな転換をもたらしうる国民投票の背景を、エルドアンと彼の出身政党である現与党・公正発展党(Adalet ve Kalkınma
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