マニラに設置された慰安婦像に関する一部メディアの報道には首をかしげざるをえないものがあった。新たな慰安婦像の出現に﹁またか﹂とうんざりする気分はわかるのだが、釜山の日本総領事館前に新たな少女像が設置されたのとはわけが違う。﹁そんなに居丈高になってよいものだろうか﹂という違和感を否めなかった。 像は高さ2メートルほどで、目隠しされたガウン姿の女性が悲しげな表情を浮かべている。ソウルの日本大使館前にある少女像とは異なるデザインだ。現場ルポを掲載した産経新聞によると、マニラの慰安婦像は台座正面の碑文に﹁日本占領下の1942〜45年に虐待を受けたフィリピン人女性犠牲者の記憶﹂などとタガログ語で書かれている。﹁慰安婦﹂という言葉はなく、産経新聞は﹁表現は穏当だ﹂と評した。台座裏には寄贈者である5個人・団体名と、英語で﹁フィリピン人慰安婦の像﹂と刻まれているという。 私が引っかかったのは、在マニラ日本
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