日仏外務・防衛担当閣僚協議でフランスのルドリアン外相(画面左上)、パルリ国防相(同右上)とのオンライン会議に臨む岸信夫防衛相(右)と林芳正外相=外務省で2022年1月20日午後9時35分、手塚耕一郎撮影 米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」創設に伴う潜水艦共同開発計画の破棄を巡る問題で、フランス外務省は22日に発表した「インド太平洋戦略」の改定版で、オーストラリアをインド太平洋戦略上の「パートナー国」から、その他の2国間パートナー国に格下げした。一方、豪州に代わり、日本をインドに次ぐ戦略上のパートナー国として明記した。 今年前半の欧州連合(EU)の議長国を務めるフランスは22日、EUとインド太平洋地域との関係強化を目指す閣僚会合をパリで開催した。会合に合わせ、2018年に発表した自国のインド太平洋戦略を改定した。改定版によると、豪州とはAUKUSを巡る問題が生じたとし、今後は「
米ニューヨークで会談するスコット・モリソン豪首相(左)とジョー・バイデン米大統領=2021年9月21日、AP 米英豪による新しい安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」創設と、これに伴い豪が仏との潜水艦共同開発を破棄したことは、フランス外交にとって大きな打撃である。 フランス外交を長年フォローしてきたが、国際政治の場裏でフランスがこれほどの屈辱を味わわされた例を私は知らない。ルドリアン仏外相が「後ろから刺された」と、非外交的な生々しい用語で米英豪を非難したことに、誇り高いフランスの屈辱感がいかほどであったかが想像できる。 直前まで察知できなかった豪の動向 仏豪の間で2016年に交わされた潜水艦共同開発計画は、計12隻で総額560億ユーロ(約7兆2000億円)の巨額に上る。しかし計画の遅れなどから豪側では不満が強まっていたのと、中国の威圧的行動による南シナ海の安全保障環境の悪化によって、デ
オーストラリア・シドニーで、豪海軍の潜水艦「ウォーラー」を視察するマルコム・ターンブル首相(当時、中央)とフランスのエマニュエル・マクロン大統領(左から2人目、2018年5月2日撮影、資料写真)。(c)BRENDAN ESPOSITO / POOL / AFP 【9月17日 AFP】オーストラリアが、フランスと交わしていた潜水艦の大型契約を破棄し、米国製の原子力潜水艦を配備すると決めたことを受け、フランスは16日、豪政府の「裏切り」を非難し、米国はドナルド・トランプ(Donald Trump)前政権と同様の行動を取ったと批判した。 フランスのジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)外相は公共ラジオ局フランス・アンフォ(France Info)に対し、「これはまさに裏切り行為だ。オーストラリアと築いてきた信頼関係が裏切られた」と主張。 「私はきょう、大いに怒り、恨んでい
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