ごく普通の無名の人がツイッターに何か少し不穏当なことを書き込む。その人のフォロワー自体はせいぜい100人くらいのものだ。しかし、それが何かのきっかけで大勢の人たちの目に触れ、非難の嵐となってしまうことがある。 これが、いわゆる﹁炎上﹂だ。僕は、実際に炎上の事件の犠牲者となった人物に多数会い、話を聞いてきた。会うと皆、ごく普通の﹁善良な市民﹂たちだ。ただ、炎上によって何もかもを失い、憔悴︵しょうすい︶﹁しきっている。本当に、皆がそろいもそろってそうなのだ。 ジョークのつもりの﹁つぶやき﹂が、悲劇の始まり 僕が会ってインタビューした1人が、ジャスティン・サッコである。彼女は﹁世界最大のツイッター炎上﹂の当事者だといっても過言ではない。発端は、彼女がアフリカへ向かう空の旅の最中に、本当に軽い気持ちで書いたツイートだった。 ﹁アフリカに向かう。エイズにならないことを願う。冗談です。言ってみただけ。
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