昨年2月10日に東京湾をスタートして、神奈川県の北端をかすめてから山梨県をひた歩き、15回目の前回、ついに4都県目の長野県に入った。ゴールの日本海まであと一息と言いたいところだが、この長野県が広い。今日一日歩き終えれば、やっと全行程の約半分となる予定である。 ﹁新時代の日本を愚直に歩いて見つめ直したい﹂というこの旅に、なぜ、東京湾から新潟県の糸魚川市を目指すこのルートを選んだのか。理由は3つある。 ︵1︶ 日本を東西に分けるフォッサマグナに沿った、地理的に本州のほぼ中央を貫くルートだから。平均的な日本の姿を見るために列島を太平洋から日本海に向けて横断するのなら、単純に真ん中を歩けば良かろうという発想。 ︵2︶ 日本固有の文化のルーツは縄文時代にある。縄文遺跡が豊富で関連した諏訪信仰もある八ヶ岳・諏訪湖周辺で、その一端に触れたい。 ︵3︶ ルートのほぼ中間地点に、筆者が東京から移住した山荘が
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