2023年3月10日、アニメ評論家・氷川竜介の新著『日本アニメの革新』(角川新書)が発売された。さっそく買って読んだのだが、いろいろ言いたいことが生まれたので、以下本文を解釈しながらいろいろ書いていく。 『日本アニメの革新』(角川新書)表紙 まずは著者について説明しよう。氷川は、アニメ評論家であり、(文章を読むタイプの)アニメ(や特撮の)ファンなら誰もが知るベテランライターの一人でもある。 1958年生まれで、日本初のテレビアニメ『鉄腕アトム』をリアルタイムで観た。77年、大学在学中に雑誌『月刊OUT』の「宇宙戦艦ヤマト特集」でデビューした。この特集は子ども雑誌以外で「アニメ」をメインに扱った最初期のものだ。また、当時は『宇宙戦艦ヤマト』ファンクラブの会長を務め、日本初のアニメ評論本とされる『アニメ大好き!──ヤマトからガンダムへ』(徳間書店)にも寄稿していた。氷川は、アニメライターという
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