﹃躍動するゲイ・ムーブメント 歴史を語るトリックスターたち﹄︵明石書店︶とても面白かった。 石田仁 編著 斉藤巧弥、鹿野由行、三橋順子 著 ゲイの活動に関わってきた3人の口述がベースで、それぞれに解説も入っている全6章。 たったの3人に聞き取りしただけでゲイ・ムーブメントが把握できるのだろうか?と疑問を抱くかもしれない。が、見事に払拭してくれた。もちろん、語り手の記憶違いだったり、同じ活動をしていても意見の相違があったりはするだろうから、この本一冊で﹁当時の活動がわかりました﹂とはいえないのだが。 シスゲイのこれまでの活動から学び取るとともに、読者の私自身は、トランスジェンダーだったらどう活かせるだろうか?と読んでいて考えた。 以下、参考になった、印象に残った内容の一部を列挙していく。 なお、・マークは本人の口述パート、※マークは研究者の章を参照してまとめた。 ︻第1章、2章 南定四郎さん