ガラムマサラについて、一言を持つ人は多いだろう。私もその一人だと言いたいところだが、そうでもない。定見がないのである、私には。 なので、ガラムマサラについて、けっこうどうでもことを書いてみたい。 ガラムマサラとは何か? デジタル大辞泉にはこう書いてある。﹁各種スパイスを混ぜ合わせたインドの混合香辛料。インド料理に広く用いられる﹂。まあ、そうだ。語源はというと﹁元来はヒンディー語で、ガラムは辛い、マサラは混ぜたものの意﹂である。 ようするに、各種スパイスを混ぜたものである。 じゃ、それは何か? ウィキペディアにはこう書いてある。 ﹁辛いスパイス﹂と訳されることがあるが、辛味よりも香りをつけることを目的に使われる。ヒンディー語の "garam" には﹁暑い﹂﹁熱い﹂という意味はあるが﹁辛い﹂という意味はない。 熱い香辛料と呼ばれる由来は、作る過程で熱を加えるためである︵後述︶。また、石井利一︵