映画﹃機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ﹄の広報の中で、それが映画版﹃逆襲のシャア﹄の続きであるという情報︵※︶を聞いたとき、私は﹁え、そんなこと可能なの?﹂と思った。というのも、原作小説﹁閃光のハサウェイ﹂は、そもそも映画版﹃逆襲のシャア﹄から話がつながっていない、別の歴史に属するお話なのだ。だから、それはいわば一度出来上がったプラモのパーツを別のキットともう一度組み直すような作業であり、一体どうやるんだと思ったのである。 ﹁﹃閃光のハサウェイ﹄はもともと、﹃逆襲のシャア﹄の続きじゃないの?﹂と思われる方がいるかもしれない。半分正しく、半分間違っている。富野由悠季による小説版﹁閃光のハサウェイ﹂は、やはり富野による小説﹁機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン﹂の続編として書かれている。これは一応、映画版﹃逆襲のシャア﹄の小説版と言っていい代物であるが、実は内容にいくつか