panpanyaの漫画で繰り返し表現される街がある。それは高津だ。この高津というのはどこだろうと考えると、おそらく神奈川県川崎市高津区だろう。多摩川下流の右岸、北に東急田園都市線、南に東急東横線が走っている街である。なぜこの地域の住宅街が頻繁に登場するのだろうか。疑問に思ったので、まずは実際に高津に行ってみることにした。 行ってみて驚いたのは、panpanyaが描く風景と、実際の街の風景が予想したよりずっと近かったことだ。漫画の風景を実際の風景に先立って眺めていることを差し引いても、両者がかなり近いと思った。実際にも密集した戸建て住宅、網目状に入り組んだ道路、丘や谷を覆い尽くす家々とその中に唐突にある緑地等が、うねる様に存在していた。外から高津を訪れた私にとっては、驚異というほかない風景だった。 いったい高津の風景の何が、panpanyaを、さらには私をひきつけるのだろう。ここでは二つの筋
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