思想に関するblanccasseのブックマーク (3)
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﹁民主主義を断固として守り抜く﹂への違和感 岸田文雄首相は、2022年7月14日に開かれた記者会見にて、凶弾に倒れた安倍晋三元首相の葬儀を今秋に﹁国葬儀﹂の形式で行うと発表した。 その理由として挙げられたのは、①憲政史上で最長期間首相を務めたこと、②さまざまな分野で重要な実績をあげたこと、③国内外から哀悼の意が寄せられていること、の3つである。そして、﹁安倍元首相を追悼するとともに、わが国は暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜く﹂と国葬の意義を語った。 私は、この会見の内容を目にして恐ろしさを覚えた。3つの理由は、どれも納得できるものではないが、事前の報道で話題になっていたこともあって驚きはしなかった。ただ、岸田首相の言葉にある﹁民主主義を断固として守り抜く﹂は意味がわからなかった。不当な暴力で亡くなったからといって、安倍元首相を国葬にすることがどうして民主主義を守ることになるのか。
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菅政権による学術会議会員任命拒否は、強権による思想弾圧につながるのではないか。この問題に政権の﹁反知性主義的支配﹂を透視する政治学の俊英が、軍国主義下の思想弾圧の嚆矢であった滝川事件を振り返りながら、全体主義的な統治に抵抗する道を探る――。 ﹁考えるな!支配に身をまかせよ!﹂という権力 いま、学者たちに﹁滝川事件﹂の時のような﹁必死の抵抗﹂はあるか? ﹁ポイント・オブ・ノー・リターン﹂という概念がある。私たちが自分たちの国をかつて亡(ほろ)ぼしたとき、一体どこに﹁ノー・リターン﹂の時点があったのか、多くの議論が積み重ねられてきた。軍国主義化に抵抗する世論の駆逐・平定という角度から見たとき、1933年の滝川事件︵京大事件とも呼ばれる︶は、そう見なされるにふさわしい事件であった。 同事件は、京都帝国大学法学部教授で刑法学者の瀧川幸辰(たきかわゆきとき)の著書﹃刑法読本﹄をマルクス主義的であり危
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﹃現代思想﹄に掲載された千田有紀教授の論文﹁﹁女﹂の境界線を引き直す‥﹁ターフ﹂をめぐる対立を超えて﹂を読みました。今から、その論文を読んで考えたことを書きます。ただし、わたしには批判や論駁は書けません。わたしは大学でフェミニズムの教育を受けてはいないし、ゆなさんのように精密で論理的な文章も書けません。ゆなさんは哲学書も読む方ですが、わたしはAセクの人のブログとか、Tumblerの投稿くらいしか読まないし、英語の本も、非アカデミック系の活動家やライターさんの本くらいしか読めません。 海外のAセクコミュニティで知り合った、日本人の文系の研究者の方がいます。その知人に﹁ターフ論文﹂を批判してほしいとお願いしましたが、やんわり断られました。学者が雑誌に公表した文章に反論を書くということは、学者には命がけのことで、それはブログやツイッターで﹁批判﹂を書くのとは全く違うということでした。わたしは理解
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