トップが暴走して会社が存亡のふちに――。そこまでいかなくても﹁傲慢︵ごうまん︶﹂経営者に悩む人たちは多い。英国では、傲慢を﹁人格障害の一種﹂ととらえ、対策を考える研究が始まっている。ビジネス界も、﹁傲慢﹂は経営リスクと見て、注目している。 トップが助言に耳を傾けず、冷静な判断ができなくなって経営につまずく。これを﹁傲慢症候群﹂と名づけ、提唱しているのは神経科医の経歴をもつ、英政治家のデービッド・オーエン元外相・厚生相︵76︶だ。病気ではないが﹁権力の座に長くいると性格が変わる人格障害の一種といえる﹂という。 オーエン氏が代表格となっている研究会は﹁傲慢学会﹂とも呼ばれている。2012年から英国で開いている国際会議を中心に活動。昨年は欧米の脳外科医、生化学者、精神分析医、経営・組織学などの専門家ら、約300人が集まった。 ﹁傲慢﹂に関心が集まっている背景には、ここ数年の経済危機や不況で、失態
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