﹃機動戦士ガンダム 逆襲のシャア﹄も、僕にとって特別な作品だ。世間での評価は別にして、富野由悠季監督の演出家としての到達点であり、代表作だと思っている。今回は自分と、この映画の関わりについて書いておきたい。 僕は、後に﹃逆襲のシャア﹄にハマり、人にその素晴らしさを語って歩く事になるのだが、公開前にはまるで期待していなかったし、実はロードショーにも行っていない。この映画が公開されたのは、1988年3月12日。﹃ガンダム﹄シリーズとしては、総集編ではない初の劇場作品である。内容としては第1シリーズ、﹃機動戦士Ζガンダム﹄に続くものであり、アムロとシャアの最後の戦いが描かれた。同時上映は﹃機動戦士SDガンダム﹄であった。 この頃、﹃ガンダム﹄シリーズのタイトルに対しても、富野監督に対しても、業界的な期待は非常に低かった印象だ。これも印象で話す事になってしまうが、ファンも﹃ガンダム﹄シリーズに対し