精神疾患を患っていた母が次に襲われたのは、がんでした。 家事に加え、幼いきょうだいの世話。 母親の代わりとなった中学3年生の私に、父はこう言い続けました。 ﹁長女なのに何でやらないんだ﹂ 誰にも相談できない中で、私が頼ったのは“憧れの先生”でした。 でも今はそのことを後悔しています。 同じ苦しみを抱える誰かのためになればと、はるかさん︵仮名・30代︶が自身の経験を語ってくれました。 ︵首都圏局記者 石川由季︶ 母親の様子が変わったのは、小学4年生の頃でした。 もともと潔癖だった行動が少しずつエスカレートしていったのです。 それまでは外出先から帰ると手や足を洗えば家に入ることができていたのが、お風呂に入らないとダメになりました。 ﹁強迫性障害﹂という精神疾患でした。 この症状を理由に、両親はけんかが絶えなくなります。 ある日、怒鳴り声と大きな物音を聞いて様子を見に行くと、包丁を持つ母の腕を父
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