うつ病、自殺未遂、貧困、生活保護、周囲からの偏見のまなざし……。幾重にも重なる絶望的な状況を生き延びた体験をまとめた﹃この地獄を生きるのだ﹄で注目される小林エリコさん。彼女のサバイバルの過程を支えたものはなんだったのか? 命綱となった言葉、ひととの出会い、日々の気づきやまなびを振り返る体験的エッセイ。精神を病んだのは、貧困生活になったのは、みんなわたしの責任なの?──おなじ困難にいま直面している無数のひとたちに送りたい、﹁あなたはなにも悪くない﹂﹁自分で自分を責めないで﹂というメッセージ。 生活保護を受給していた時、私はとても暇だった。そして、寂しかった。話し相手は誰もいないし、通うところもない。私は利用しているクリニックが運営しているお菓子屋さんで働いたのだが、待遇に納得がいかないまま、無理をして働いたら具合が悪くなり、その結果、自殺未遂騒動を起こした。クリニックの診察はなんとか行かせて
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