現代中国語の中の日本語﹁外来語﹂問題︵现代汉语中的日语“外来语”问题/現代漢語中的日語“外来語”問題︶ 王彬彬︵日本語訳‥松永英明︶ ※見出しの︵ ︶内の部分は訳者が付けたものである。 一︵中国語の中に非常に多い“日本語﹁外来語﹂”︶ 日中間の文化交流史上、非常に興味深く、また意義深いことがある。その中でも二つの時期の状況が特別に注目を引くものである。一つは中国唐代で、一つは近代である。唐代においては、日本は貪欲に中国から学習した。中国文化と接触した後、大和民族は初めて文字と遭遇したのであり、このときから書写を学び始めたのであった。日本語の仮名は漢字の変形にすぎない。近代にあっては、中国は必死で日本から学習した。他の分野はともかく、言語・文字の分野でいえば、近代には、逆に日本が漢語の輸出国となったのである。日本の﹁漢語﹂は東アジア各国の言語システムに衝撃を与え、中国の漢語の中に大量に侵入し