新しいHTTPメソッドを定義する「The HTTP QUERY Method」という提案仕様が議論されています。 もともとは、SEARCHメソッドという呼び名が候補としてあげられていましたが、長い議論ののち、一旦QUERYと呼ぶ方向となっております。最終的なFixについては、この draft 02の公開とともに改めてコンセンサスを求めた後に行われます。 QUERYメソッド 「GETリクエストにボディを付けたいという」という質問は長らく有りました。しかし、GETやHEADリクエストでボディをつけることは非推奨となっています (参考URL)。 そのような要望のなかで、リクエストでボディを含められる冪等性の保証された新しいHTTPメソッドが検討されました。それがQUERYメソッドです。冪等性があるため、ブラウザやProxyは自動でリトライすることができます。(なお、POSTはセマンティクス上冪等
Chrome 89で「Partition Network State」という機能の導入が検討されています。 chromestatus.com 「Client-Side Storage Partitioning 」のいち部であり、w3cのPrivacy CGで議論されています。 これは、DNSキャッシュやHTTP/2のセッションといったネットワーク状態を、クロスサイトで共有できなくする機能です。 情報は多くないようですが、眺めていきます。 背景 ブラウザ内全体でキャッシュ情報を共有していると、サイトAで読み込んだキャッシュを、サイトBを表示する際にも使用できます。 この時サイトBではそのリソースの読み込みスピードを計測することで、キャッシュしてたかそうでないかが分かってしまいます。(読み込み速度はonloadイベント等で取得) 例えば、https://a.example/js/hoge.js
CDNのキャッシュを制御する「CDN-Cache-Control」を新しく定義する提案仕様「The CDN-Cache-Control HTTP Response Header Field」が出ているので、簡単に紹介する。 2021/10/16 追記: 最新仕様では「Targeted HTTP Response Header Fields for Cache Control」と呼ばれる はじめに HTTPではキャッシュを制御するのにCache-Controlヘッダを使用しますが、クライアントとは別にCDNに対して個別にキャッシュの制御を行いたい場合もあります。 その用途のために使用する「CDN-Cache-Control」を新しく定義しようというのが「The CDN-Cache-Control HTTP Response Header Field」です。 この仕様は、Akamai, Fas
はじめに HTTPリクエストには冪等なものと非冪等なものがあります。 仕様上、GETやOPTIONSは冪等であり、同じリクエストであれば何度行っても問題ありません。そのため通信上エラーが起こっても自動的にリトライすることが出来ます。 一方で、POSTリクエストは冪等ではありません。同じリクエストでも複数回行うと、結果が変わってしまいます。投稿や課金APIであれば2重に処理されてしまいます。 POSTリクエスト中にタイムアウトが発生した時に、サーバに処理される前にタイムアウトしたのか、サーバが処理したあとにレスポンスを返そうとしたところでタイムアウトしたのかクライアントは区別できません。そのため、POSTリクエストを一概にリトライすることは出来ません。 そこで、リトライにより複数回同じPOSTリクエストを受け取っても、同じものと識別できるように識別子をHTTPリクエストに付加できるようにする
「硬直化(ossification)」はあまり聞き慣れない言葉だが、インターネットやWebの通信において問題となってきています。 新しい機能の展開を阻害するこの問題は、HTTPにおけても問題になっておりましたが、HTTPの標準化を行うIETFで動きがありました。 IETFのHTTP WGではオープンレターとして「HTTP and Web Application Firewalls: Managing Ossification Risk」を公開し、WAFベンダと連携してこの問題に取り組んでいく意思が示されています。 この事に関して簡単に説明していきます 目次 硬直化(ossification) とは HTTPにおける 硬直化(ossification) グリス (GREASE)の例 HTTPにおけるGREASE 硬直化(ossification) とは 「硬直化(ossification)」
[追記] QUIC, HTTP/3 関連記事 まるっと解説記事を書き直しました asnokaze.hatenablog.com その他もどうぞ QUIC, HTTP/3の標準化状況を確認したい (2019年11月版) - ASnoKaze blog HTTP/3と新しいプライオリティ制御方式について - ASnoKaze blog QUICのコネクションマイグレーションについて - ASnoKaze blog QUICの暗号化と鍵の導出について - ASnoKaze blog HTTP/3のヘッダ圧縮仕様QPACKについて - ASnoKaze blog WiresharkでのQUICの復号(decrypt) - ASnoKaze blog QUIC,HTTP/3 の draft-17に関するメモ - ASnoKaze blog HTTP over QUICと、その名称について (HTTP
W3C Web Performance Workingの議事録に「JS Self-Profiling API」についての議論があったので簡単に眺めておく。 ミーティングの「発表スライドはこちら」 JS Self-Profiling API いわゆるRUM(Real user monitoring)などと同様、実際のユーザ側でJavaScriptのプロファイルを取得可能にするというのが「JS Self-Profiling API」のようだ。 ユーザにより端末やネットワーク環境が違うため、実際のユーザ側でJavaScriptのプロファイルを取りたい。timerを使うことで擬似的に測定はできるが、コード量やオーバヘッドが増える。この提案を行っている、Facebookの人らはJavaScriptとSharedArrayBuffersでサンプリングプロファイラを実装したが正確性とパフォーマンスの欠点
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