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やる気の出し方
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トマ・ピケティ「新しい“眼”で世界を見よう」 道義上の信用性を失っている欧州は、地政学上で弱小勢力になりつつある 2024年の欧州議会選挙で、地政学が争点の一つとして注目されたのに驚きはない。ウクライナとガザでは戦争が続いており、西側陣営と中国・ロシア陣営のあいだの緊張も高まっているからだ。中国・ロシア陣営は、南側諸国への影響力の拡大を狙い、「BRICSプラス」の加盟国も増やす構えだ(BRICSプラスの加盟国はブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、エジプト、UAE、エチオピア、イラン)。 一部の人にいわせれば、いま掲げられるべき大義は明確だ。欧州の未来は、軍事色の強いものにしなければならないという。ロシアの脅威にさらされているいま、欧州連合(EU)には、軍事力を強化し、加盟各国の国軍の予算を大幅に増やす選択肢しかないというわけだ。現在、対GDP比で1.5~2%の軍事費を3~4%に増や
トランプ前米大統領は11月の大統領選で返り咲いた場合、数百万人の移民を強制送還し、高額な関税で世界貿易を再編成するとともに、ホワイトハウスを忠実な支持者で固める計画だ。トランプが公約に掲げる政策の一部を確認しよう。 貿易 トランプ氏は全ての輸入品に10%以上の関税をかける案を示している。貿易赤字をなくすためだとしているが、消費者物価の上昇と世界経済の不安定化を招くとの指摘もある。 同氏はまた、米国からの輸入品に関税をかけている国に対して、より高い関税をかける権限を自身が持つべきだとも述べている。一部の輸入車には200%の関税を課すと脅している。 特に標的にしているのは中国で、電子機器、鉄鋼、医薬品など中国からの輸入を4年間で段階的に削減することを提案。中国企業がエネルギーやハイテク分野で米国の不動産やインフラを所有することを禁止しようとしている。 連邦政府職員 トランプ氏は、数千人の連邦政
生成AIが瞬く間に身近なものとなり、ネットやSNSでは人工知能によるコンテンツやサービスが爆発的に増えた。AIが作り出したものから逃れることは難しいと言えるだろう。そんななか、人間のクリエイティブを守るために「AIフリー」を掲げる人たちがいるという。 「AIを使わない」宣言 アップルがiPhoneに生成AIを搭載する計画を発表した時点で、それはこう言ったも同然だった──このテクノロジーはもはや避けられないものとなった、と。 大規模言語モデルは間もなく世界中のスマートフォンの大半に搭載され、メッセージングアプリやメールアプリで画像や文章を生成するようになる。AIはすでに検索エンジンのグーグルやビングに使われている。 800億ドル規模の新興企業であるオープンAIは、アップルやマイクロソフトと提携しており、まるで偏在しているかのようだ。同社のChatGPTやDALL-Eが自動生成するプロダクトは
米共和党のドナルド・トランプ前大統領が演説中に銃撃された事件を受け、米マサチューセッツ大学ローウェル校の犯罪学・法学の教授、アリー・パーリガーがメディア「カンバセーション」のインタビューに応じている。 パーリガーは、銃弾があと少しでもずれていれば、米国で内戦勃発の可能性もあったと指摘しているが、その理由とは?
新しい研究によると、女性起業家はクラウドファンディング上で、男性よりも20%早く資金調達の目標を達成できることがわかった。 同研究はオランダの3つのクラウドファンディング・プラットフォームで実施された934件のビジネスローン入札を分析したもので、女性主導のキャンペーンは男性やカップルが主導するキャンペーンよりも早く目標を達成することを発見した。 同研究の牽引者のひとりであるマーストリヒト大学のポム・テウニッセンが米メディア「ファスト・カンパニー」に語ったところよれば、「世界のクラウドファンディング市場において、オランダは世界第3位の規模を誇る」。
地球上で最もセクシーな60歳 レニー・クラヴィッツのようなロックスターはほかにいない。 レコーディングスタジオには、鎮静剤を打たれたトラのような足取りで入る。薄暗いスタジオの中でもサングラスは外さない。レザージャケットにスキニージーンズという出で立ちで、長いドレッドロックスも無精ひげも黒々している。 クラヴィッツは成人してからほとんどの時間をトップレスで過ごしてきた。引き締まった71センチのウエストの上には、8つに割れた腹筋が鎮座している。 この5月に60歳になったばかりの彼は相変わらずセクシーで、ロックスターとして脚光を浴びた1980年代後半とちっとも変わっていない。いや、いまの彼のほうがもっと魅力的かもしれない。誰に聞いても、クラヴィッツは「地球上で最もセクシーな60歳だ」と答えるのではないか。 「あなたが60だなんて信じられませんよ」と私が言うと、「俺だって信じられない。でも素晴らし
米国のトランプ前大統領の暗殺未遂事件をめぐり、ソーシャルメディアで陰謀論が拡散している。「ブルーアノン」と呼ばれる陰謀論者たちはどんな勢力で、どんな主張をしているのか、米紙「ワシントン・ポスト」が詳報している。 シークレットサービスも「グル」らしい ドナルド・トランプ前大統領がペンシルベニア州の選挙集会で銃撃されてほどなく、ソーシャルメディアではリベラル派の陰謀論が氾濫しはじめた。 いわく、トランプの耳から流れた血は「演劇などで使われる赤いジェル」であり、この暗殺未遂は「偽旗作戦」であり、おそらくシークレットサービスがトランプ陣営と組んで「自作自演」したのだ、と。トランプが血を流しながら拳を突き上げるシーンは、「#staged」(やらせだ)とタグ付けされた。 Xにはこんな投稿もあった。 「シークレットサービスはいつから大統領に『待て』と言われたら、その指示に従って彼を立ち上がらせ、彼の姿が
ドナルド・トランプ前大統領の暗殺未遂事件に使われた銃弾の軌跡を、米紙「ニューヨーク・タイムズ」の写真家が捉えていたと同紙が報じている。トランプの頭部を弾丸がかすめた決定的瞬間の写真だ。 同紙の取材に応じた元FBI特別捜査官のマイケル・ハリガンは「発射物による空気の変異を示している可能性がある」、「耳をかすめるには角度が低いように思えるが、銃撃犯が複数発の弾丸を発砲したとすればありえない話ではない」と述べている。 撮影したダグ・ミルズは1秒間に最大30フレームの画像を撮影できるソニーのデジタルカメラを使用しており、1/8000秒のシャッタースピードで撮影していた。 犯人の男性はAR-15型自動小銃を使用していたとされる。ハリガンによればAR-15の弾丸は秒速3200フィート(約975m)で、シャッター速度が1/8000秒であればシャッターが開いている間に4/10フィート(約12センチ)飛ぶこ
グランドスラム優勝回数20回を誇るレジェンド、ロジャー・フェデラー(42)は、まったく異なるミッションに取り掛かるべく、2年前に競技を離れた──良き父、良き夫になるため、そしてシンプルに人生を楽しむために。引退決断の直後も、最後の日々も、決して簡単ではなかった。ドキュメンタリー映画『フェデラー ~最後の12日間~』が公開されたフェデラーに、スペイン「エル・パイス」紙がインタビューした。 有終の美を飾るまで ──友人のセヴェリン・ルティはこう言っています。スポーツ選手は引退で「2度死ぬ」と。あなたも同じ意見ですか? 信じられないような感覚なんだ。まるで自分自身の葬儀に出ているみたいな。自分は完全に冴えていて、起きていることすべてを、ものすごくピンぼけのスローモーションで経験しているんだ。 セヴェリンの言葉はきつく聞こえるかもしれないけれど、まだ引退していないスポーツ選手たちには、それが真に意
東京都知事選で予想に反して2位に食い込んだ石丸伸二に、英誌「エコノミスト」も注目。SNSを巧みに使って若者票を獲得した彼を、日本の政治にこれまでいなかった「ソーシャルメディアのポピュリスト」と伝えている。 話題をさらった無名候補 日本の政治はおおむね退屈だ。だが7月7日に投開票された東京都知事選は違った。56人の候補者は、その多くが変わり者で、辛らつな言葉をぶつけ合った。選挙ポスターの掲示板には犬の写真が登場したり、ほぼ全裸の女性の画像が貼られたりした。 ある候補者は映画『バットマン』のジョーカーに扮し、全国ネットのテレビで戯言(たわごと)をまくしたてた。別の候補者は同じ政見放送で、服を脱いだ。 最終的には、現職の小池百合子知事が約43%の得票率で3選を果たした。だが話題をさらったのは、ほぼ無名だったにもかかわらず2位に食い込んだ石丸伸二(41)だ。
ゾーイ・コールズはウェールズに一度も行ったことがないにもかかわらず、強いウェールズ訛りでしか話せなくなってしまう。この「新しい話し方」のために、彼女は日常生活で思いがけない困難に見舞われ、性格まで変わってしまったという。彼女の「突然の変化」はなぜ起こったのか──。 私はいつも自分の訛りを意識してきた。1996年、8歳のときに、一家でケントからリンカンシャーのスタンフォードに引っ越したが、私の河口域英語(英国の上流階級の英語と、ロンドンの労働者階級が話すコックニーと呼ばれる英語の中間的存在。テムズ川河口域で話されている)はひどく目立っていた。 私には他の人たちの話し方が北部人のように聞こえたし、彼らは私を「(テレビドラマの)『イーストエンダーズ』の話し方」だとからかった。 訛りを真似するのにも苦労した。14歳のとき、スペインのランサローテ島に行き、そこでリバプールとバーミンガムから来た2人の
最新のニュースに登場した時事英語を紹介するこのコーナーでは、世界のニュースに出てくるキーワードを学ぶと同時に、ビジネスの場や日常会話のなかでも役立つ単語やフレーズを取り上げていきます。1日1フレーズずつクイズ感覚で学び、英語に触れる習慣をつくっていきましょう。語彙力の向上には、日々の積み重ねが大事です。 今日の時事英語 2024年7月9日(火)の英「ガーディアン」紙に次の一文がありました。 The amount of sugar consumed by children from soft drinks in the UK halved in the three years after the announcement of a sugar tax in 2016, a study has found.
日本経済が動いている。日本はようやく復活したのか? あるいは少子高齢化と共に衰退していくのか? 英高級誌「エコノミスト」が東京の日本橋に取材し、日本経済の行方を探る。 日本経済を過去30年の大部分で特徴づけてきたのは、デフレーションと停滞、国際的な影響力の低下だった。だがもはやそうではない。 1991年から2021年までのあいだ、日本の年間インフレ率は平均で0.35%だった。だがインフレ率は2022年4月以来、毎月2%超を保っている。 2024年3月、日本銀行はこの17年間で初めて利率を上げ、マイナス金利という実験に世界で最後に終止符を打った。7月末の会合でさらなる利上げが議論されるだろう。 日経平均株価はこの2月にバブル時代の最高値を更新した。東証株価指数も1990年以来で最高値を更新したばかりだ。失われた数十年は終わったかのようだ。 だが次に何が起こるのか? 好機を見出す人もいる。日本
宵っ張りは日中に何をするにも苦労するという通念は見直されるべきかもしれない。新たな研究で、夜型を自認する人は早寝の人より頭が切れる可能性があると示され、夜更かしがわれわれの知力にとってよいかもしれないことがわかったのだ。 英インペリアル・カレッジ・ロンドンの学者らが主導する研究チームは、「UKバイオバンク」の調査データを分析した。この調査は、知能、論理思考、反応時間、記憶に関するテストを受けたことがある2万6000人以上を対象としたものだ。 研究者らはそれから、対象者の睡眠の時間や質、クロノタイプ(われわれが一日のうちでいつ最も活発で生産的だと感じるかを決める型)が脳機能にどう影響するかを調べた。 その結果、夜更かしする人たちと、夜型と朝型の「中間」に分類された人たちには「より優れた認知機能」があり、その一方で早起きの人たちのテスト得点は最も低かったことが判明した。 夜更かしは、創造的なタ
20年前と比較して、犯罪件数が大幅に減った日本。海外から来た観光客は、カフェのテーブルに置きっぱなしのスマートフォンや、道端の自動販売機に「平和」を感じ、日本に詳しい海外紙記者も、日本で流れるニュースの「のどかさ」に驚く。そして、仏紙「フィガロ」の記者は問う。「いったいなぜ、この国はこんなに犯罪が少ないのか」、「その理由は、どこにあるのか」と。 日本で1年間に押収された大麻の量は、フランスの320分の1、強盗の件数は37分の1、窃盗は13分の1。これが日仏の犯罪に関する主要統計の差だ。両国は多くのテーマに関して何かと比較したがるが、この興味深いテーマに関する研究は、あまりにも少ない。 日本のマスコミが報じる軽犯罪の数々は、この国の“のどかさ”を物語っている。「ぶどうが盗まれた」、「『ショート』のお金を払っておいて『ロング』のコーヒーを入れた」、「豆腐が盗まれた」……。ほんの些細な理由で逮捕
コンピュータが全人類の知能を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」が2045年にやってくると予見した、発明家のレイ・カーツワイル。 テック楽観主義者と呼ばれる彼は、昨今のAIに関する議論について「大事なことを見落としている」と英誌「エコノミスト」に書く。その理由とは──。 AIが実世界にもたらす3つのインパクト 今日産まれた子供たちが幼稚園に入るころには、科学から創作にわたりあらゆる認知的作業において、おそらく人工知能(AI)が人間の能力を超越しているはずだ。 2029年までに我々はこうした汎用人工知能(AGI)を手にすることになるだろう──私がそう初めて予言した1999年、ほとんどの専門家は私が小説家にでも鞍替えするつもりなのかと笑ったものだ。 だが、ここ数年で目覚ましいブレイクスルーが何度も起こり、いまや多くの専門家が、我々はもっと早くAGIを手にすると考えている。当時は夢のような
「敵」であるはずのナチ賛美の詩にロシアで人気が集まったことは、ナチもプーチン体制も同質だと示している Photo: Trifonov_Evgeniy / Getty Images 愛国詩の「新星」 ロシアでは、反戦や体制批判のメッセージを作品に盛り込む芸術家が国内で活動できなくなっている。その代わりに、体制によって推奨され、体制を支持する文化人らによって高い評価を受けるようになっているのが、いまウクライナでおこなわれている戦争やウラジーミル・プーチン大統領を賛美する「愛国的」な芸術だ。 そのような状況のなか、2023年夏から「愛国詩」(プーチンのプロパガンダに使われるZの文字から「Z詩」と通称される)の分野でにわかに頭角を現しはじめた人物がいた。 ゲンナジー・ラキーチンと名乗るその「詩人」は、モスクワのしがない学校教員で、それまで文学活動をしていなかったという。だが2023年7月から、ロシ
クーリエ・ジャポンのプレミアム会員になると、「ウォール・ストリート・ジャーナル」のサイトの記事(日・英・中 3言語)もご覧いただけます。詳しくはこちら。 近くのエルメス店舗でハンドバッグ「バーキン」を買い、それを転売すれば、5分で価格が倍になる。だが、世界で最も入手困難なハンドバッグを手に入れるプロセスは想像以上に複雑だ。 ベーシックなブラックレザーの「バーキン25」の価格は、エルメスの店舗で税抜き1万1400ドル(約180万円)。購入者はすぐに2万3000ドルでプリヴェ・ポーターのようなハンドバッグ転売業者に売り渡すことができる。その後、プリヴェ・ポーターはインスタグラムやラスベガスのポップアップストアで最高3万2000ドルで販売する。エルメスの製造原価は約1000ドルとアナリストは推定する。 常軌を逸した「バーキン経済学」は、客と店員の力関係をひっくり返した。エルメスの店舗では、こびへ
「読書を好きになる機会」が激減 ニューヨーク市の公立小学校が「子供たちに本の読み方を教えなくなった」として物議を醸している。 同市が進める新プログラムでは、これまで約20年にわたって実施されてきた読み書きを大幅に変更し、音声学と理解力を重視したアプローチ「フォニックス」(英語の綴りと発音の間にある規則性を学ぶことで、英語の読み方を習得するための学習法のひとつ)を採用する。 この変更は「同市の3〜8年生の児童たちの読解力の急落を受けてのもの」だと報じられている。
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