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CULTURE What is Editing? みんなで手間をかける、地域が像を結ぶ——「国立新書」編集・デザイン、加藤健介(三画舎)に訊く 2024.06.13 THU 東京都の西部に位置する、文教都市とされる自治体が出版する新書シリーズ「国立新書」(くにたちしんしょ)をご存じだろうか。文字通りコンパクトでスタイリッシュな新書サイズである「国立新書」のページを開くと、シリーズのコンセプトは「東京都国立市における市政のさまざまな取り組みや、国立市のまちづくりに想いをのせるツールとして、そのとき伝えたいテーマに絞り発行していく、新しいプロジェクト」だと紹介されている。創刊準備号の『国立を知る 参加と対話を求めて』(2020年)を皮切りに、創刊第1号の『日常と平和』(2021年)、第2号『旧国立駅舎 古くて新しいまちのシンボル』(2022年)、第3号『学びと成長 国立市人材育成基本方針』(2
本サイトは、パートナーとともに CINRA, Inc.が企画運営・編集している メディアです。 運営会社:CINRA, Inc. パートナー:森ビル株式会社 「歴史を知る」というと、どんなイメージを思い浮かべるだろうか。人によっては、漫画やアニメ、ゲーム、ドラマや映画といったコンテンツから歴史に触れる場面が頭に浮かぶかもしれない。他方で、学校の勉強を思い出す人もいるだろうし、コツコツと文献などにあたりながら、いまだ明かされぬ細部を紐解こうとする歴史家たちの姿を想像する人もいるだろう。一言で「歴史を知る」といっても、そこにはあまりに多くのアクターが存在する。 いや、「歴史を知る」のみならず、誰もが生きているだけで「歴史する」主体なのだ。だからみんなで集まろうぜ!──そんな勢いを感じさせるイベント「歴史フェス」が、2024年3月17日に名古屋大学およびオンラインで開催され、申込が殺到した。漫画
本サイトは、パートナーとともに CINRA, Inc.が企画運営・編集している メディアです。 運営会社:CINRA, Inc. パートナー:森ビル株式会社 人を表象するということは、本当に難しい。たとえば本稿の筆者は近年、当人がジェンダー・アイデンティティーについて公言していない限り、他人にかんして「彼女」「彼」と表現することを極力避けているが、この方法が正しいのかどうかも甚だ不安だ。だからこそ、自身をその表象のフィールドに積極的に載せ、またファンがその姿を応援する「アイドル」の世界は、語り尽くせぬ困難と可能性を秘めているように見える。 「おうちで家族で見てくれてる人もいるのかな? お父さん、すみません、お嬢さんと奥さんお借りします」。コロナ禍の最中に配信で見たという男性アイドルグループのライブの一幕、それらをめぐる違和感を見つめることから、上岡磨奈の著書『アイドル・コード』はスタートす
本サイトは、パートナーとともに CINRA, Inc.が企画運営・編集している メディアです。 運営会社:CINRA, Inc. パートナー:森ビル株式会社 多くの人は、テープ起こしが自分の人生に関係があるとは思わないかもしれない。しかし、それぞれ異なる生を送っている私たちにとって、ある身体から発せられ、それを異なる身体がどう受け止めるのかという“記憶と記録”をめぐる問題は、実は身近な重要テーマだといえるのではないだろうか。音声認識AIが発展しつつある現在ならば、なおさらだ。 インタビュー連載「編集できない世界をめぐる対話」第7回は、近年話題の美学者・伊藤亜紗をゲストに迎えた。目の見えない人や吃音のある人などさまざまな障害をはじめとして、各々の体を生きる人々にインタビューしてきた伊藤は、本記事のインタビュアーと以前にはじめて会った際、「テープ起こしが好きだ」と話していた。あの大変なテープ起
本サイトは、パートナーとともに CINRA, Inc.が企画運営・編集している メディアです。 運営会社:CINRA, Inc. パートナー:森ビル株式会社 16歳の夏、高校2年生。それまでバスケに向けていた全情熱を絵を描くことに注ぐ。東京藝大に現役合格。在学中から注目を集め、名キュレーター、名ギャラリストに才能を見出される。中園晃二あらため中園孔二。25歳の夏、成功の扉を押し開けたところで、彼はこの世界から足速に去っていった。緻密なインタビューと遺された150冊ものノートの検証に基づく優れた評伝。 Text by Yoshio Suzuki All Art Works by Koji Nakazono © Koji Nakazono, Nakazono Family Courtesy of Tomio Koyama Gallery, Shinchosha 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川
CULTURE what is interview? インタビューって、何だろう?:ナラティヴ・アプローチの研究者、野口裕二に訊く——連載|編集できない世界をめぐる対話 ⑤ 2023.08.03 THU インタビューという行為も、それに基づくテキストも、現代社会においては読み切れないほど生産され、溢れ返っている。当インタビュー連載「編集できない世界をめぐる対話」もまた、そのひとつだ。しかし、数限りなく繰り返され、異様なほど日常的な営みになっているものだからこそ、ふと思いは巡る。インタビューとは一体、何なのだろう。わたしたちはここで何をおこなっているのだろう、そして何を読んでいるのだろう、と。 連載第5回のゲストは、日本におけるナラティヴ・アプローチ研究の第一人者である、社会学者・野口裕二である。臨床や医療の現場において人が語る・聞くという試みに、「ナラティヴ(語り、物語)」という概念をもと
1958年に美術愛好家のビジネスマンによって設立された、ルイジアナ近代美術館。デンマークのエアスン海峡に臨む広大な庭つきの元個人宅に改装を重ね、自然と一体化した環境で世界最高峰のアート鑑賞ができる。それだけでなく、誰もが歓迎されるダイバーシティの場でもある。何度訪れても、また行きたくなるルイジアナ近代美術館の魅力の秘密を探る。 Text by Chieko Tomita Edit by Kazumi Yamamoto アート、建物、自然との絶妙なコントラストを保つスタッフの役割 コペンハーゲン中央駅から北に向かう郊外電車で35分、緑豊かな住宅地と森を抜けた先に、ルイジアナ近代美術館がある。元個人宅の雰囲気を残すこじんまりとした玄関からは、美術館という公共施設を訪れる緊張感を感じない。しかし、入り口先の庭に足を踏み入れた途端、木々や芝生の緑に圧倒され、ヘンリー・ムーアの彫刻の後方に広がる海の
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ART ANOTHER ENERGY BY YURIE NAGASHIMA これがフェミニズム展じゃないならなにがそうなのか——写真家 長島有里枝が体験した「アナザーエナジー展」@森美術館(〜2022/1/16) 2021.11.08 MON 50年以上にわたって世界で活躍する、70歳以上の女性アーティスト16名の作品に光をあてる「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人」が、現在、森美術館で開催中だ。本展を女性の書き手が体験し、エッセイに綴る企画。第3回は写真家であり、フェミニズムについて考察し発言するエッセイストの長島有里枝さんが登場。今企画すべての撮影を担当し、本稿を書き下ろした長島さん。自らが受け取ったアナザーエナジーとは? ※ドレス¥264,000 イヤリング¥308,000 シューズ¥155,100(ボッテガ・ヴェネタ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2
本サイトは、パートナーとともに CINRA, Inc.が企画運営・編集している メディアです。 運営会社:CINRA, Inc. パートナー:森ビル株式会社 CULTURE A Chronicle of Hope Questioning Everything — David Byrne’s American Utopia 現在公開中の映画『アメリカン・ユートピア』が、なんかすごいことになっている。その元となったステージを、デイヴィッド・バーンの独占メッセージと共にレポート! 2021.06.25 FRI 2019年10月、ブロードウェイのハドソン・シアターで体験したステージ『アメリカン・ユートピア』。オーディエンスは実際、どれくらい盛り上がった? あの「冒頭のイラスト」は一体なに? 映画だけでは伝わらないあれやこれ、そしてデイヴィッド・バーンから寄せられたメッセージ「ぼくが伝えたかった事」
LIFESTYLE New York Raises a Few Glasses to Serenity, Just Offshore ついに完成したハドソン河の水上公園、リトルアイランド。一体何が、地元民の心をつかむのか? 2021.06.17 THU オープンするや否や、予約殺到の憧れスポットと化したリトルアイランド。マンハッタンの埠頭に浮かぶ緑豊かなこの人工島は、あらゆる人を迎え入れるNY州営の公園なのである。 TEXT BY Mika Yoshida & David G. Imber EDIT by Kazumi Yamamoto チェルシー地区の第55埠頭に出現した「リトルアイランド」は小山や広場、野外ステージまで備えた公園だ。設計はロンドンの“3次元デザイナー”、トーマス・ヘザウィック。カクテルグラスかチューリップを思わせるコンクリートのコラムにグイと持ち上げられた緑の小島は、早
INNOVATION THE FUTURE OF TECHNOLOGY AND ART チームラボ・猪子寿之と落合陽一が見据える、デジタル化時代の「身体」と「質量」の先にあるもの 2021.06.05 SAT 現在東京シティビュー(六本木ヒルズ 森タワー 52階)で開かれているメディアアートの祭典「Media Ambition Tokyo 2021」(以下、MAT)。去る4月27日、チームラボ・猪子寿之と落合陽一の対談イベントが開催された。最先端のテクノロジーを使いながら次々と新たな作品を発表し国内外で活躍するふたりは、いったい何のために作品をつくりつづけているのか。緊急事態宣言に伴い誰もいなくなった東京シティビューのなか、MATの理事も務める森ビル・杉山央によるモデレーションのもと行われた対談の模様をお届けする。 moderation by Ou Sugiyama text by Shu
本サイトは、パートナーとともに CINRA, Inc.が企画運営・編集している メディアです。 運営会社:CINRA, Inc. パートナー:森ビル株式会社 かつてクルマで溢れていた道路を自転車が、キックボードがすいすいと走り抜けるパリの街。CO2削減を目指し、ドライバーの不満の声に屈することなく自転車専用道を拡張し続けている市の本気の取り組みは、風景そのものを確実に変えつつある。 PHOTO & TEXT BY HARUE SUZUKI EDIT BY MARI MATSUBARA Paris Respire パリ・レスピール——「パリが呼吸する」、あるいは「呼吸するパリ」とでも訳せるだろうか。これはパリの女性市長アンヌ・イダルゴが就任以来かかげているテーマで、クリーンな空気を実現することを目標にしている。 オリンピックが開かれる2024年にディーゼル車が、そして2030年にはガソリン車
新連載「エコゾフィック・フューチャー」は、キュレーターで批評家の四方幸子が、未来の社会を開くインフラとしての〈アート〉の可能性を探ってゆく試みです。第2回は、台北で行なった台湾のデジタル大臣 オードリー・タンとの対話の後編。ポストコロナの社会を見通すための様々な課題について彼女の考えをうかがいます。 dialogue between audrey tang & Yukiko Shikata Translation & Editing by Kanoko Tamura photo Courtery of C-Lab Taipei 4|バイオテクノロジーをめぐる判断 四方 現在の生命科学、とりわけバイオテクノロジーについてうかがいます。 2000年以降、合成生物学(組織、細胞、遺伝子といった生物の構成要素を部品と見なし、それらを組み合わせて生命機能を人工的に設計したり、人工の生物システムを構築
新連載「エコゾフィック・フューチャー」は、キュレーターで批評家の四方幸子が、未来の社会を開くインフラとしての〈アート〉の可能性を探ってゆく試みです。初回から2回にわたっては、台北で行なった台湾のデジタル大臣 オードリー・タンとの対話を紹介します。前編では、対話のきっかけとなった台湾でのプロジェクトを中心に、後編ではポストコロナの社会を見通すための様々な課題について彼女の考えをうかがいます。 dialogue between audrey tang & Yukiko Shikata Translation & Editing by Kanoko Tamura photo Courtery of C-Lab Taipei 対話のまえに——四方幸子 昨年(2020年)12月14〜20日までの1週間、台湾の現代文化の新たな拠点〈C-Lab〉にて、メディアアーティスト兼映像作家であるシュー・リー・チ
CULTURE city of amorphous special いまエッセイを書くこと——菊地成孔『次の東京オリンピックが来てしまう前に』発売記念インタビュー 2021.01.15 FRI HILLS LIFE DAILYで2017年にスタートした菊地成孔の連載『次の東京オリンピックが来てしまう前に』が、平凡社より書籍化され、2021年1月17日に発売となった。平成から令和、米国大統領選、そしてコロナ禍と、この怒涛の3年間を綴った菊地成孔に、本書について話を訊いた。 TEXT BY FUMIHISA MIYATA PHOTOGRAPHS BY SHINTARO YOSHINATSU ——「私は夜行性の深夜生活者だ」との一節がありますが、こうした生活が、本書で世の中を見る“反転”した目にも関係している気がします。今回の取材は、夕方の16時半、菊地さん曰く「天然の夜」間近に行われていますが
本サイトは、パートナーとともに CINRA, Inc.が企画運営・編集している メディアです。 運営会社:CINRA, Inc. パートナー:森ビル株式会社 CULTURE CITY OF AMORPHOUS 次の東京オリンピックは、いつだと思いますか?また、いつが良いと思いますか?あなたは不易さん?それともと流行さん? / 2度の休載を経た最終回がもたらす安堵について——連載:菊地成孔「次の東京オリンピックが来てしまう前に」36|最終回 2020.07.22 WED 時代の変化の後景にある「都市の記憶」を、音楽家 / 文筆家の菊地成孔が極私的な視点で紐解く好評連載。いよいよ最終回! TEXT BY NARUYOSHI KIKUCHI ILLUSTRATION BY YUTARO OGAWA まず何より、2連続で休載した事をお詫びしたい。最初の休載(前々回。執筆時──コロナ禍が騒がれ出した
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