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「母の老いも最期も、全部味わい尽くした」90代の父とともに、認知症の母を介護した経験を映画にした信友直子さん ここ最近、実家に帰る度に気になるようになったのが87歳の祖母のこと。大きな病気をしているわけでもないし、“認知症”ではないのだけど、脳の前頭葉が萎縮しているようで、なんだか以前と言動が変わってきています。 同じことを何度も言ってきたり、自分だけ変わった食事を取ったり、家の離れで眠ったり。これが正しい!と思い込むと突き進み、家族の言葉に耳を傾けない。なんだかやたらマイナス思考で、「死んじゃう……」とつぶやく姿も見られます。 たまに帰省するだけの孫の私は「おばあちゃんが老いている……」と多少客観的に見られるけれど、ともに暮らす母は、イライラも募らせつつ、かなり参っている様子。 とにかく元気で、ステーキなんかもぺろりと平らげ、孫の友だちの輪の中に入ってきて、自慢のカラオケを披露する。そん
「誰かに話を聞いてもらった」ことで、自分の中に新たな気づきが生まれたことはありませんか? 私はライターという職業柄、聞き手に回ることが多く、話すのはちょっと苦手。でも不思議と「話せてしまった」という経験をしたことがあります。なぜか次々に言葉が出てきて、自分の素直な気持ちを言語化できてしまった時間。相手にアドバイスをもらったわけでもないのに、「私が言いたいのはこういうことだったんだ」と自己完結してしまったのです。 その“不思議”の謎が解けたのが、フリーランスのライターとして活動を始めた頃に参加した「インタビューのワークショップ」でした。講師は、著書『自分の仕事をつくる(2003年・晶文社)』を通して知っていた西村佳哲さん。 ワークショップの中で、きく側のあり方によって、話す側に「話せる・話せない」、「思考が深まる・深まらない」という大きな違いが表れてくることを体感しました。「話せた」と感じた
「優しい人でありたい」全身に炎症がおこるベーチェット病になり、多くの人に支えられたからこそ願うこと/サトウリョウタさん はじめまして、サトウリョウタです。現在、フリーランスの編集者兼ライターとして活動しており、ウェブメディアや雑誌で文章にまつわる仕事をしています。 見た目ではあまり分からないかもしれませんが、僕は約3年前に指定難病である「ベーチェット病」を発病し、現在も闘病中です。 ベーチェット病とは、全身に炎症を起こす病気です。口内炎ができたり目が見えにくくなったり、関節が痛くて動かしにくくなるといった症状があります。今のところ病気の原因は不明で、完治させる治療法もありません。 今でこそ楽しく毎日を過ごせていますが、病気になった当初は、人生が終わったと涙ばかり流していました。その後たくさんの人に支えられてきたおかげで、病気と向き合い、少しずつ前向きに捉えることができたという背景があります
2021年3月29日 各位 特定非営利活動法人soar代表理事 工藤瑞穂 問い合わせ先 soar.office@soar-world.com 理事解任のお知らせ 特定非営利活動法人soar(以下、「当団体」といいます。)は、2021年3月10日に開催された臨時社員総会において、以下のとおり、当団体理事の鈴木悠平(以下、「鈴木」といいます。)を解任することについて決議いたしましたので、お知らせいたします。 1 解任決議に至った経緯について 昨年、当団体又は当団体スタッフの各関係先の個人(複数名)の方から、鈴木との飲食の席またはその直後において鈴木より加害行為を受けたとの被害申告があり、鈴木本人がそれら申告内容の事実関係については概ね認めたため、当団体として、被害申告を受けたことやその内容を重く受け止め、また、NPOとしての法的・社会的責任を果たすべく、昨年末に内部調査チーム(当団体監事を責任
この悲しみを伝えたら、あなたは戸惑うかもしれない。そう考えてしまう人へ。入江杏さんに聴く「悲しみとともにどう生きるか」 小さな頃から不思議と、親密な仲になる人たちに、ご家族を自死や事件で亡くされた人が多かった。中学校でいちばん仲のよかった友達や長く付き合った交際相手は、きょうだいや親を突然失ったときの戸惑いや悲しさを、ときどき私にこぼしてくれた。 突然の大きな喪失をまだ経験したことのない自分には、その話に耳を傾けることはできても、波のようにやってくるという悲しみがどんなものであるかは、想像することしかできない。相手と完全に同じ気持ちになれることはないと頭ではわかっていても、ずっとぼんやりとした無力感があった。 前職の同僚であり、soarの編集部メンバーである木村和博くんから久しぶりに連絡がきたのが、ちょうどそんなことを考え、悩んでいたときだった。 1年前におじいちゃんを自死でなくしました。
親密な関係性のなかで、“繰り返してしまう台本”はありませんか?東畑開人さん、鈴木悠平と考える他者との関わり方 分かってもらえているはず。 そう思い込んでしまったことですれ違ったり、「なんで気づいてくれないんだろう?」と、期待を募らせて傷ついたり。 家族や恋人、仕事上のパートナーなど、通常よりも一歩踏み込んだ近しい間柄であればあるほど、衝突やトラブルが多くなりがちなのは、なぜでしょう。 また以前、友人からこんな悩みを相談されたことがありました。 当たり障りのない会話ばかりをする人間関係は疲れる。そう思っているのに、特定の人やコミュニティと距離が縮まりそうになると、逃げ出したくなってしまうんです。 大切な人との親密なつながりは、大きな安らぎや自信をもたらしてくれるとわかっているからこそ、信頼できる人とは一歩踏み込んだ関係を築きたいし、深めたい。けれど深入りして傷つくくらいなら、近づかないほうが
中学生から15年間母親の介護をしてきた私が、過去の自分に伝えたいこと。ヤングケアラーを支援する宮崎成悟さん こんにちは!Yancle株式会社の代表をしている、宮崎成悟です。 ぼくは「ヤングケアラー」や「若者ケアラー」と呼ばれる、家族の介護をする若者たちの就職転職の支援やオンライン上のコミュニティを運営しています。 実はぼく自身も16歳のころから、難病の母を介護してきました。そして31歳になった現在も寝たきりの母の介護を続けており、その約15年間の介護経験が、事業立ち上げの原体験になっています。 今回は、ぼくの人生や介護を通して感じたこと、事業への思いをお話したいと思います。 母とぼくは、似ているところが多かった ぼくの家族は、父と母、2歳上の姉と4歳下の弟の5人です。幼いころは夏休みになると毎年のように、家族で温泉や海へ旅行していました。 母とぼくは二人とも海に入って身体がベタベタするのが
努力すれば大抵のことはどうにかできる。 これまで、私はそう思って生きてきました。しかし、昨年、「自分ではどうにもできない」と感じる場面に出会いました。 体と心のバランスを崩し、仕事が思うようにできなくなってしまったのです。 毎日のように夜中に目が覚めて眠れなくなってしまったり、会話の中で投げかけられた些細な言葉に傷ついて、一日中涙が止まらなくなってしまったり。体の調子が悪くて思考がうまく働かず、たった1通のメールを返すのに2時間以上かかってしまう時もありました。 運よく周りの方の助けもあり、半年ほどで元の状態まで回復できました。しかし、これから先の人生には心身の不調以外にも「自分だけの力ではどうしようもできない困難」が必ず起こると思います。 厳しい経済状況や親子関係の不和、身近な人の死など、自分ではコントロールできない困難の数々に直面した時、どうすれば現状を受け入れて、次の一歩を踏み出せる
「完璧な世界」に憧れるのは、人間の性だろうか。 整然として、余分なもののない、洗練された美しさ。 職人の手による工芸品、一流ブランドのファッションショー、トップアスリートの躍動する肉体。 理想への憧れや向上心が、人類を進歩させてきた面もあるだろう。 「完璧な世界」に挑み、自己研鑽を重ねるなかでこそ得られる体験もあるに違いない。 理想への挑戦は、芸能やスポーツの世界だけの話ではない。多くの人が働く企業の現場でも日々起こっている。 厳しい人材選抜基準、機能や役割の分担、人材育成プログラム、業務フローの効率化。個人として、組織として、日々改善を重ねて、高い成果を追求する。より良い物を、できるだけ、早く、安く、多く…。 出来ることが増えて、目標を達成する喜びはあるだろう。うまくいっているうちは居心地も良いかもしれない。だけど、業務の質やスピードに対する要求水準があまりにも高くなると、そこに適応でき
離婚は決してネガティブな選択じゃない。大事なのは“自分で決める”こと。シングルマザーとなった田中志保さんがはじめたひとり親支援 ある日、友人からメッセージが届きました。 実は離婚を考えているんだけど、経済力もないし、周りに話を聞けるシングルマザーもいなくて、何をどう動いていいかわからなくて…… 彼女は、結婚と同時に仕事を辞めて、それまで暮らしていた土地を離れ、専業主婦として幼い子どもを育てています。 すぐに会いに行って話を聞きました。子どもたちと自分のために新たな道を探る彼女の力になりたい。とはいえ、彼女も離婚は初めてのことだし、私も未経験。何をどうしたらいいのか、わからない。その時、これは、彼女だけでなく、私の問題でもあると思ったのです。 一児の母でもある私自身は、今離婚を考えているわけではないけれど、いざという時のことを考えておくことは、「結婚」という法律上の結びつきに甘えず、自立した
血がつながっていなくても、世界で一番あなたを愛してる。11人の子どもを里親として育ててきたホッブズ美香さん 血のつながっていない子どもと家族になれるのだろうか。 生まれつき生理と排卵がない私は、奇跡的に子どもを授かる前、何らかの事情によって親と暮らせない子どもを家庭に迎え入れる「特別養子縁組」や「里親」を家族をつくる選択肢の一つとして、真剣に考えていました。不妊治療を始め、その選択肢が現実味を帯びてくると同時に、ふと、そんな問いが頭を過ぎったのです。 当時の私は、さまざまな家族のかたちがあることは知りつつも、心のどこかで「子どもを産んだ=母親」であり、「血がつながっている=親子」という固定観念にとらわれていたのです。不安を抱えていたその頃の私に、一つの答えをくれた人がいます。 里親として16年間、計11人の血のつながらない子どもたちを育ててきたホッブス美香さんです。現在は、夫であるアイルラ
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