文部科学省と科学技術振興機構(JST)は5日、日本の研究力を強化する10兆円規模の「大学ファンド」について、2023年度の運用実績が9934億円の黒字だったと発表した。世界的な株高を受け、前年度(604億円の赤字)から大幅に改善した。国際卓越研究大の第1号に認定される東北大に、利益からまず約100億円が助成される見通しだ。 政府は世界トップレベルの研究力をめざす卓越大を複数選び、ファンドの運用益から年に数百億円ずつ配る計画だ。 ファンドは22年3月に運用を始めた。23年度は株式の収益額が7749億円、債券も1902億円の黒字だった。配当金などによる純利益は前年度より424億円増え、1167億円となった。前年度の純利益と合わせ、卓越大や博士課程の学生を支援する費用として計1848億円を確保できたという。
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