ブックマーク / president.jp (5)
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大荒れとなった記者会見ばかりが注目されるが、日本の芸能史上、最悪の被害者数となりつつあるジャニー喜多川・前ジャニーズ事務所社長による性加害事件について、警察や政府が介入しないのはなぜか。2023年10月2日の記者会見に出席した柴田優呼さんは﹁アメリカやイギリスの同様の事件では警察などが捜査を行っている。それをしない政府や公的機関、また、それを主張しないマスコミも事務所を助けている﹂という――。10月2日の記者会見は単なる方針発表で終わった10月2日に開かれたジャニーズ事務所の2回目の会見。事務所には不名誉なことだが、茶番だったという見方が強い。挙手を無視され、質問できない記者たちが抗議。それを壇上から、事務所の新しい顔となった井ノ原快彦氏が﹁ルールを守って﹂と制止し、記者席から同調の拍手が上がるという一幕が問題になった。後日、会見に当たり、指名候補記者やNG記者のリストがあったことが露
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﹁民主主義を断固として守り抜く﹂への違和感 岸田文雄首相は、2022年7月14日に開かれた記者会見にて、凶弾に倒れた安倍晋三元首相の葬儀を今秋に﹁国葬儀﹂の形式で行うと発表した。 その理由として挙げられたのは、①憲政史上で最長期間首相を務めたこと、②さまざまな分野で重要な実績をあげたこと、③国内外から哀悼の意が寄せられていること、の3つである。そして、﹁安倍元首相を追悼するとともに、わが国は暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜く﹂と国葬の意義を語った。 私は、この会見の内容を目にして恐ろしさを覚えた。3つの理由は、どれも納得できるものではないが、事前の報道で話題になっていたこともあって驚きはしなかった。ただ、岸田首相の言葉にある﹁民主主義を断固として守り抜く﹂は意味がわからなかった。不当な暴力で亡くなったからといって、安倍元首相を国葬にすることがどうして民主主義を守ることになるのか。
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若者に人気のYouTube。それは視覚障害のある若者の間でも同じだ。ある盲学校の生徒たちは﹁YouTubeでヒカキンの番組をよく見る﹂という。彼らはどうやって動画を楽しんでいるのか。﹁Screenless Media Lab.﹂による連載﹁アフター・プラットフォーム﹂。第3回は﹁スマホの登場がすべてを変えた﹂――。︵第3回︶ 視覚に頼った番組や広告が増えている インターネットの発達とスマートフォンの普及により、人が日々さらされる情報量は近年、飛躍的に増加し、情報過多の弊害が指摘されるようになった。 2018年にNHK放送文化研究所が実施した﹁情報とメディア利用﹂世論調査でも、年代を問わず多くの人が﹁情報が多すぎる﹂﹁情報疲れが起きている﹂と回答している。 いつ頃からか、テレビには頻繁ひんぱんに字幕が入るようになった。字幕機能の設定にかかわらず、番組中のすべてのコメントが字幕表示される傾向が
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32年もの間、村長の椅子に鎮座してきた 大分県東国東ひがしくにさき郡姫島ひめしま村︵人口1930人、2017年3月1日時点︶は、瀬戸内海にぽっかりと浮かぶ日本有数の﹁一島一村﹂の自治体である。 2016年秋、そんな島で、歴史的な事件が突然起きた。 ︿61年ぶり村長選へ、来月の姫島村長選﹀ 同年10月18日、大分合同新聞がこんな見出しで大きく報じるなり、島には続々と報道陣が上陸してきた。8軒しかない旅館や民宿は季節外れの繁忙期に突入した。小さな村の騒ぎは大手紙の全国版でも報じられ、その名が知られることとなったのである。 姫島の村長選は1955年にあった一騎打ちを最後に、16回も無投票が続いた。その間、現職の藤本昭夫︵取材当時73︶は初当選時からじつに8度も不戦勝。つまり、32年も投票用紙に自分の名前が書かれたことが1度もないまま、島の主の如く村長の椅子に鎮座してきたというわけだ。
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世界保健機構︵WHO︶は﹁子どもは紫外線による健康被害を受けやすい﹂として、帽子や日焼け止め、サングラスの使用を呼びかけている。特に学校には﹁子どもを紫外線から守るうえで学校が担う役割は決定的に重要﹂と警鐘を鳴らす。では日本の﹁部活動﹂の現状はどうだろうか。﹁子どもはサングラスなんかでカッコつけるな﹂と思っているとすれば、それは時代錯誤でしかない――。 炎天下で帽子なしの部活動や運動会 いきなり私事になって恐縮だが、今年春に息子が都内の公立中学校に入ると同時に運動部に入部。夏休みも毎日のように部活動に精を出し、真っ黒に日焼けしている。 ここで気になる点がひとつ。学校側が紫外線や熱中症対策にあまり熱心ではないようなのだ。炎天下であれば、大人であれば帽子をかぶり、日焼け止めクリーム︵サンスクリーン︶を塗り、サングラスを掛けるだろう。ところが、息子は当初帽子もかぶらずに部活動に参加していたのであ
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