8日で発生から1カ月となった東京・秋葉原の無差別殺傷事件の加藤智大︵ともひろ︶容疑者︵25︶ら若者の暴走による凶悪犯罪は、大きな社会不安となっている。加藤容疑者の場合、携帯サイトの書き込みに熱中しており、識者は﹁脳の機能不全が影響しているのではないか﹂と指摘する。相次ぐ凶悪犯罪に、文部科学省も年度内に設置する徳育に関する有識者会議で﹁脳科学﹂との関連性を検討していく考え。今後、脳科学研究が本格的に脚光を浴びそうだ。 加藤容疑者の携帯サイトの掲示板への書き込みは3000件超。職場や親への不満、職場でのトラブルなどの﹁心の闇﹂がにじみ出ていた。馬居政幸静岡大教授︵教育社会学︶は﹁この世代は少子化が進んで多様な人間関係がなく、コミュニケーション能力がない。対人型のカウンセラーには行きづらいので、気軽に悩みを相談できる携帯サイトの拡充が必要だ﹂と話す。 ﹃ゲーム脳の恐怖﹄の著書がある森昭雄日本大教